低速側ファンレジスター / ファン外さずに交換
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
「一切解体せずに、低速側ファンレジスターを交換」する方法です。
R50後期限定ですが、ほぼ全てのミニで壊れるこの問題児を永遠に解決しちゃいます。
先ずは借り物画像から。NorthAmericanMotoring.com (NAM)で話題になった、やり方です。URL先は英語ですが、この画像に全て必要な情報は入っています。
ファン側、グランド線は触らず、
「低速側の入力を、100W 0.33Ωの抵抗を噛ませてから高速側入力に繋ぐ」という事をします。
ファン側は両方赤い線なのですが、
ボディ側のコネクタに来てる配線が「赤・緑」なのが低速側、
「赤・青」なのが高速側です。
もっと簡単に言っちゃうと、
「赤い2本の線の間に、100W 0.33Ωの抵抗を繋ぐ」
それだけです。
2
「ほう、でワシのミニも壊れとるんか?」
エンジンルームのリレーボックスからすぐにテスト出来ます。
画像撮り忘れた...大ポカです。
自分の他の記事から写真持ってきました。
テスター当ててるやつはここでは関係ありません。
写真右側2つが、低速と高速ファンを駆動するリレーです。
以下読み飛ばして頂いても大丈夫ですがウンチクです:
ミニの冷却系統は、クーラント温度を3段階の方法で90-100℃程度に保とうとします。
・89℃でサーモ開閉
・103℃でファンの低速駆動
・112℃でファンの高速駆動
OBD繋いで水温見てるとわかりますが、高速とかを定速走行してるとほぼずっと90℃程度の理想温度を保ち続けます。
問題は、渋滞や市街地などの低速モード。
完全停止した状態だと、結構簡単に危険温度の100℃を超えます。
105℃でファンが低速稼働して、98℃で停止する仕組みになっているのですが、低速駆動用のレジスターが焼けるとこのモードが動作しなくなり、
112℃の高速モードが作動するまで冷却が出来ない事になってしまいます。
コレって周辺の機械に結構ダメージでかいんですよ。(樹脂類の熱劣化ってめちゃ難しい分野なのですが、100℃前後って「10℃違うと耐久性が半分になる」とかいうデータがゴロゴロあるレベルです。「たかが数℃」と甘く見ないほうが良いです。水温センサーがそれだけ上がると言うことは、長時間熱が溜まり続けたという事でEGルーム全体に溜まった滞留熱気によりクーラントの温度差以上の温度上昇が起きている筈です。ヒートサイクルによる劣化モードもより凶悪になります。)
3
テストリード(無い人は太めのコードの先をしっかりねじって下さい)
車体コンピュータからの信号、85と86がリレーのON/OFFを切り替えています。
リレーがONになると、「30番と87番」が通電状態になるわけです。(リレー横に回路図が描いてあります)
リレーを外して、「30番と87番」にケーブルを突っ込んでショートさせると、リレーONの状態が再現されて、電動ファンが回り始めます。(エンジンかけなくて大丈夫です)
ここで「ハイスピード側は回るけど、ロースピード側がまわらない」方!
ビンゴです。さっさと直しましょう。
4
どじゃーん。今回の秘密兵器です。
100w、0.33Ωのメタルクラッド抵抗。アマゾンとかで数百円です。
この両端に太い電源コード(100w以上 / エーモンのケーブルなら1.25sq以上の物) をハンダで停めてカバーを付けます。
固定場所はみんな色々考えてるのですが、80ワットの電球程度には熱くなりえます。必ず放熱出来るメタルボディのどこかに固定して下さい。
(樹脂に固定しちゃうと溶けますし、最悪燃えます!)
5
熱害対策で保護チューブを配線に巻きました。
ステーは適当にそこらに転がってた物ですw
放熱グリス...無かったんでスレッドコンパウンドを間に塗ってますw
6
【2018/10追記】
以前の固定場所では、排熱が追いつかなかったようで、
一年ほどでレジスタが破損してしまいました。
元々の写真と同じように、T/MマウントにM3のネジ穴をタップして、ネジで固定する方法に付け直しました。
写真は、新しい固定場所です。
7
アップです。
根元の方は少し傾斜が付いていて密着させられませんでした。
シリコングリスを塗って、一番密着が良さそうだった部分に固定しました。
8
参考までに写真を残しておきます。
前の固定場所は、ファンの後ろ、スロットル周辺の空きスペースでした。
ここだと、レジスタが熱破損してしまいました。
これで今度こそ、向こう20年は低速ファンの心配は要らんでしょう。
都市部とかトロトロ走ってると停止後にエンジンの熱でクーラントが吹くことがあるんですよね。
(OBDで見てると結構な温度になってる事が)
これやってからクーラントの吹きこぼれは完全解決しました!
前期の方は、ファンアセンブリ側にリレーが埋め込まれてるので
後期のように簡単には出来ません。ファンまでバラす必要が有ります。
が、基本的な考え方は似たようなモノです。
焼けてしまったレジスタの配線を引き延ばして、
壊れにくいレジスタに交換する事で同様の効果が得られます。
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