まだ詳細が発表されていないのでパフォーマンスは不明ですが、海外の記事でちらほら紹介されている新型iM3、かなり期待出来そうな気がします。
最新型のEVですからハイパワーなのは当然でしょうが、注目なのはそのパワーデリバリーですね。
ホイール毎の駆動で4モーターというところも凄いですが、従来までの自動車のように機械的なディファレンシャルギアを持たずにホイール毎のギアボックスを電子制御というところは画期的だと思います。
今までは操縦安定性やトラクション性能向上のために各社がトルクベクタリングに様々な手法を考案してきました。
一番古典的なのはリミテッドスリップデフでハイパワーなFR車などに採用されているのは皆さんご存知かと思います。
更にハイパワー化され、4駆化されると前後のトルク配分の制御へと発展していきますが、最初のモデルはポルシェのスーパーカーの959でしょうか。加減速やコーナリングの状態に応じて前後の駆動配分を電子制御していました。
一般的な市販車としてこのメカニズムの採用はR32 GT-RのATTESAが最初でしょうか。
しかしこれらは前後のトルク配分で、曲がるためのトルクベクタリングとしては1996年のランエボ4に搭載されたAYCのようですね。
あまり知られていないようですが同じ年にHONDAもプレリュードにATTSとして左右輪のトルク配分によりコーナリング性能を向上させるメカニズムを採用していますね。4代目のレジェンドにも採用されています。
しかしこの頃のトルクベクタリングは多板クラッチを電子制御しているメカニズムで加減速に応じて瞬時に反応するというほどではなかったようです。
これに対して2014年に5代目レジェンドに搭載されたのは3モーターハイブリッドシステムのSPORT HYBRID SH-AWDで後輪にそれぞれモーターを配置してトルクベクタリングを行う事で
このシステムは前後をひっくり返して2代目NSXにも採用され、高度なコーナリング性能を発揮し、他のメーカーのスーパーカーも追随する事になりましたね。
しかしここまでは前後どちらかの駆動はエンジンが受け持っており、アクセルを踏んだ後でのエンジンの出力の緻密な制御はモーターでの電子制御に比べると微妙なタイムラグがあったり連携が取れていなかったり、といった面があったようです。
ところが4輪とも独立してモーター駆動をすれば、それぞれのホイールの加減速は電子制御になるのでエンジンやディファレンシャルギアやクラッチを介さなくても自由自在になる訳です。
ロータスのエヴァイアは4輪それぞれを独立したモーターで駆動しているので素晴らしい操縦性なのだとは思いますが、合計2000psの超ハイパワーで公道では持て余すでしょうし、それ以前に価格が4億円?なので非現実的ですね。
それに比べると来年発表されそうなBMWのiM3はもう少し現実的な価格でしょうし、公道でも楽しめるサイズとパワーになっている気がします。4輪毎のパワーを的確に制御するには内燃機関より緻密でなおかつ高速なシステムが要求されそうですが、iM3では従来システムの10倍の処理速度を持つ「Heart of Joy」を搭載しているので統合制御が可能なのかもしれませんね。
4輪独立モーターのEVは当然ハイパワーにならざるを得ないでしょうが、それでも操縦安定性という面では新次元の走りをしてくれそうでちょっと期待してしまいますね。300ps程度のパワーに抑えてもっと小型軽量な4輪モーターのスポーツカーならもっと楽しいのかもしれませんね。
Posted at 2026/01/27 06:14:04 | |
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