
新ミドリーヌ号の車検のついでにボディやシートの再コーティングをお願いするので1週間ほど預ける事になり、代車に320dがやってきました。LCI後のモデルで、デビュー当初は違和感がありましたが、他のモデルがどんどんアレになってきているので今では好感が持てます(爆)。
同じG20/21モデルなので乗り込むとシートはすぐにポジションも合って問題なしです。エンジンをかけるとちょっとカラカラ音がしますが、許容範囲でしょうか。ALPINA D3Sのアイドリングはもっと静かで振動も無く、ガソリン車と遜色無い事が判明しました。

走り出すと…乗り心地が良くないです。タイヤは225/45-18サイズのブリヂストンのトゥーランザ(もちろんランフラット)ですが、結構路面の凹凸を拾ってギクシャクします。西湘バイバスの路面の継ぎ目も拾って揺すられますが、新ミドリーヌ号では認証ピレリの時もそんな事は無く、ミシュランPS4Sにしてからは更に乗り心地が良くなったので雲泥の差です。
トゥーランザは以前オデッセイに履いていた時には好印象でしたが、ランフラットではまた違うのでしょうか。タイヤの硬さを感じますね。ALPINA D3Sの255/30-20のPS4Sの方がずっと扁平なのに当たりが柔らかいのはちょっと不思議です。
代車はノーマルのスポーツサスペンションだったので、オプションのアダプティブMサスペンションだったらもっと乗り心地が良いのかもしれませんね。
それと、ランフラット用のホイールはかなり重いので、タイヤと併せて結構な重量になっているのかもしれませんね。新ミドリーヌ号のオプションの20インチクラシックホイールは標準の19インチホイールより3.5Kgほど軽いらしく、ミシュランとのペアだと320dのランフラットのホイール/タイヤより5Kg以上は軽いのかもしれません。バネ上も新ミドリーヌ号の方が200Kg以上重いでしょうから、バネ上/バネ下比を考えるとこの乗り心地の差も納得です。
センターディスプレーはかなり大きくなって地図も見やすいですし、エアコンの温度設定だけは直接タッチで残されていますが、運転席メーターは最悪で見る気になりません。ヘッドアップディスプレーがあって良かったですが、標準装備のようですね。これは必須ですね(爆)。
センターディスプレーの地図スクロールはiDriveでの操作が出来ないようでタッチパネル操作になりますが、やりにくくて運転中は無理ですね。こういう部分でも操作性は改悪されてますね。
iDriveが残されているのは良いですが、シフトレバーが小さなスイッチになっていてすぐに操作出来ず手探りになるのは個人的には不満です。スペースは一緒なのでシフトレバーを無くす理由は無さそうな気がします。パーキングのスイッチが2系統あるのも意味不明です。ボタンの無いスペースがあったり盲蓋があったりするのは廉価版だからでしょうか。
ヘッドアップディスプレーは乗り始めはなぜかオフになっていました(爆)。表示領域はLCI前よりやや広いようでカラー化されており、これに関しては歓迎ですね。表示エリアもやや車体の中心寄りになっているようで、新ミドリーヌ号では少し中心寄りに乗るとヘッドアップディスプレーの画面左端がケラれる事がなくなっているのも地道な改良ですね。
バイパスを降りてからの一般国道でも乗り心地の悪さは一緒で、山道のシマシマ舗装でも結構揺すられて気分が良くないです。デビュー当初のG20がこれくらいの硬さだったかもしれませんが、個人的にはアダプティブMサスペンションは必須ですね。
コーナリングは車重1670Kgが前840Kg/後830Kgとほぼ50:50なので素直に曲がりますが、路面の凹凸をかなり拾ってグリップ感はやや薄いです。
ステアリングの手応えもそこそこですが、コーナー脱出時にステアリングを戻していくと、最後の直進状態に戻る辺りで手応えが薄くなります。アルピナだとこのステアリングを戻す動作は最後まで滑らかなので違いますね。新ミドリーヌ号は4駆になったためFRのミドリーヌ号よりも滑らかさが減った感触ですが、それでも標準BMWよりは良かったです。
エンジンについては190ps/400Nmのパワーとトルクは十分ですが、以前感じたような吹け上がりの良さはあまり感じず、回り方もやや雑味を感じました。と言うか、アルピナの6気筒ディーゼルが滑らかでパワフルなので全然比較になりません。初代ミドリーヌ号なら4気筒同士なので以前の試乗で感じたように気持ち良いディーゼルなのですが。
そして以前のCG動画で山野哲也さんが指摘したようにアルピナD3Sではアクセルオフでエンジンブレーキがかかるのでコーナリングのリズムが取り易いのですが、320dではエンジンブレーキがあまり効かずに空走感があるのでちょっと不便です。
ブレーキに関してはそれほど効きは強力ではないですが、リニアな感じでカックンではないので好印象です。アルピナB3/D3Sがこの標準のブレーキのマスターシリンダーを使用する訳が納得ですね。
オーディオは10スピーカーのようですが、最初聴いていた時はドンシャリ気味で、設定を開いたら低音がかなり増強されていたので普通のバランスにしたらちょっと聞きやすくなりましたが、新ミドリーヌ号のharman/kardonのサラウンドに比べると輪郭がちょっとぼやけてAMラジオチックです。まあ、許容範囲でしょうか。
以前に試乗した320dの方が好印象でしたが、デビュー1年後でサスペンションがソフトになった時期のMアダプティブサスペンション装着車だったかもしれません。LCI後はサスペンション結合部の剛性が上がって作動性が良くなった、という話ですが標準のスポーツサスペンションはそうでもないのでしょうか。
あくまで個人的感想ですが、3シリーズを購入するならMアダプティブサスペンションの装着は必須だと思いました。タイヤなら後で非ランフラットに交換出来ますがサスペンションはそうもいかないでしょう。1人で乗るなら我慢の範囲かもしれませんが、装備をケチって乗り心地を我慢するくらいなら他の車種にした方が良さそうです。
カーナビを含めたインフォティメント系の操作性も最悪ですしライトも他社に比べて進歩していないですし、敢えて今3シリーズを購入する意味はそれほど無いかもしれませんね。
Posted at 2025/07/22 06:13:35 | |
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