タイヤ交換に出していたD3君の代車は116iでした。このモデルは直噴になる以前のもので、装備もかなりベーシックなもの。果たして久し振りに乗ってみたら。
まず、ステアリングが太いのと、重いです。どちらも135iで慣れていたはずですが、ALPINA D3 Biturboから乗り換えると苦になる程の重さ。
シートはファブリックの通常シートですが、これも調節が完全に手動なので、調節幅が微妙に大きくてぴったりのポジションが取れません。シートの出来は悪くないので、某愛知の国産車のように問題外って訳ではありませんが(笑)。
走り出してみると、やはりランフラットタイヤ仕様なのでバネ下が重くてややドタドタ感があるのと、ステアリングにフリクションが多くて滑らかではありません。おまけに重いため、交差点での曲がりなどは「よっこらしょ!」という感じでちょっと力が要ります。
肝心の走りも、残念ながら加速が不十分。ディーゼルエンジンのD3君と比べては可哀相ですが、全然トルクが出ていません…って、車重が200Kgしか違わないのにトルクが3倍なので、当たり前かもしれませんが。全開でぶん回しても、D3で数mmアクセルを踏み込んだ時よりも遅いですし、回した快感も特にありません。
おまけに、普通に流していても燃費はD3君と大差ないか、逆に悪いくらい。ちょっと加速しようと思っても加速せず、大きく踏み込むとキックダウンしますが、回転が上がるだけで大差なし。本当に取り柄のないエンジンです。
直噴化された116iはこの点で非常に進化してあまり不満が無かっただけに、旧型の116iはエンジンに関してはかなり残念でした。
「小排気量エンジンは回す楽しみがあるので、絶対パワーは関係ないでしょう」という御意見もあるかと思いますが、回しても特に楽しい訳ではありませんし、ステアリングの感触も良くないので(FFよりはちょっとましな程度)、わざわざコーナリングで楽しむ気にもなりません。
比較の対象ではないかもしれませんが、同じ価格で乗るなら、この間試乗した
FIAT500のツインエアを間違いなく選びます。
同じFRで考えても、マークXやその内デビューするFT-86の方が安くて楽しい車だと思います。
116iはBMWの最も廉価版でベーシックなグレードですから、動力性能はさておいても、乗った時の気持ち良さや、走りやすさをもっと考えて欲しかったです。
そういう意味では、新型の116iは最大トルクの220Nmを1350〜4300回転で発揮するので、明らかにパワフルだと思います。「回す楽しみ、盛り上がりに欠ける」という意見もあるかとおもいますが、我慢車よりは普通に使ってパワフルな方がいいと思うのは私だけでしょうか。燃費も当然大幅に良くなっているでしょうから、50Lの燃料タンクでも不満はないでしょうし。オプションで8速ATを選んだら、ちょっとした高級車かも。
ブログ一覧 |
試乗インプレ | 日記
Posted at
2011/08/05 13:20:46