前から暖めていたネタでしたが、1年の締めくくりにはいい話題かもしれません。ALPINAはBMWをベースとした車なので、取り扱い説明書はBMWのものと、補足的なALPINA独自のものの2部構成です。
ALPINA独自のオーナーズ・ハンドブックには冒頭に社長のブルカルト・ボーフェンジーペン氏からのメッセージが書いてあるのです。それが結構興味深いものなのです。
先日の押し掛け試乗会でお会いした
この方は ALPINA B3Sにお乗りでしたので、オーナーズ・ハンドブックを拝見させていただきました。その内容は
『かつてオスカー・ワイルドは自分の好みを簡潔に言い表しました。—「私は常に最上のものを選択する」—と。』
『おそらくお客様も最高のものでなければ満足せず、だからこそ BMW ALPINA B3S をお選びになったのでしょう。』
これだけでしたら「自分の車を自慢するだけの嫌みなメッセージだなぁ」と思われるかもしれません。でも、続きがあります。
(中略)『このような車をお選びになったお客様は、技術的なディティールに対する見識、パワフルな車を取り扱う際の思慮深さ、公正さ、そして責任感をお持ちである事は疑いようもありません。』と言い切っているのです。
高性能な車に乗る人はそれにふさわしい行動をしなさい、とユーザーに要求しているわけです。なかなか他のメーカーの取扱説明書には出てこない文言だと思いませんか?
そして、最新版?のD3君のオーナーズ・ハンドブックでは(大半は共通ですが)こんな文章になっています。
『従って当社では、お客様が当社の高性能車をそれにふさわしい技術的感性、注意および責任感をもって操縦され
かつ路上の他車へも敬意を表されるという前提に立って
車造りを進めております。』
小さなメーカーであるALPINAが、自車の高性能ばかりをアピールするだけではなく、他車にも気を配った節度ある行動を取るようにオーナーに要求しているのはある意味お節介かもしれませんが、素晴らしい事だと思います。
某ドイツ車や、某高級国産車は、道路上の横暴な振る舞いや、駐車場での自己中な停め方で後ろ指をさされる事が多いような気がしますが、どうも日本人は「良いもの持っているんだから偉いんだ」と勘違いしている人が多いような気がしてなりません。
自分一人で楽しむのなら何を買おうと自慢しようと結構ですが、まかり間違えば人の命を奪いかねない社会的存在の自動車に関しては、傍若無人な振る舞いは勘弁して欲しいです。
自分がいい加減な運転をする事で、自分の車の評判を落とすのみならず、同じ車に乗っている善良なオーナーの方にも迷惑をかけている事を自覚して欲しいですが、馬の耳に念仏でしょうか(爆)。
私も「ALPINAなんか乗って…」と言われないようにジェントルな運転をするようにしたいと思います。
最近は「伝道師」なる異名が付いてしまったようですが、D3君に乗り換えたおかげで遠出が出来、普通でしたらあり得ないような出会いとお友達を得られた事に対しては、本当にALPINAに感謝しなければいけません。そして、その前に乗っていた135iにも感謝です。この車に乗らなければ、ALPINAに続く道はたどらなかったでしょうから。
みなさんも、運転を含めて御自分の車を愛すれば、きっと素晴らしいカーライフになると思いますが、いかがでしょうか。
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ALPINA D3 Biturbo | 日記
Posted at
2011/12/29 00:08:03