以前に乗ったスマートフォーツーやフォーフォーには途中から
ターボモデルが導入されて以前の自然吸気エンジンのモデルより元気になっていましたが、今度はそれを更にチューンした「
スマート フォーフォー ブラバス」がデビューしたので試乗に行って来ました。
試乗車は全身メタリックレッドで、標準車はトリディオンセルの部分が別の色にカラーリングされているのと違ってちょっと普通ですが、控えめなエアロパーツや大径ホイールのためかちょっと格好良いです。
乗り込んでみるとシートはブラバス専用のスポーツシートになっていて標準車よりもしっくりきます。
後から調べてびっくりしましたが、ダッシュボードが革張りになっているのと、ステアリングが何とナッパレザー巻きでした。アルピナのラバリナレザーのようで手にしっくりくる素晴らしい手触りでした。
こちらは以前試乗させていただいた標準車のコクピットですが、違いが分かるでしょうか。
リアシートは左右独立で、座面をひっくり返せるようになっていて丈の高いものも積めるようになっていました。HONDAのフィットのようなシートアレンジでちょっと便利ですがブラバスだけの装備のようです。
エンジンをかけてみると標準車とあまり変わりない感じでした。これはカブリオレのリア周りでフォーフォーも同様にデュアルマフラーでディフューザー装備で格好良いですが、特にうるさい感じではなくスポーティーです。
早速発進してみると標準車より明らかに出足が良いです。数値としては19ps/35Nmのアップなのでそれ程では無いように感じてしまいますが、元々が90ps/135Nmなのでパワーもトルクも2割増しだと実感出来ますね。
更に変速も滑らかです。6速DCTですが標準車に比べてクロスレシオにした上に変速スピードも40%速くしているそうで、ブラバス専用仕様のようですね。標準車がDCTからイメージするよりやや緩やかな変速でトルコンATっぽいのに比べると気持ち良い変速で上質です。
回転を上げてみても気持ちよく吹け上がります。標準車のターボも太いトルクで充分パワフルに感じましたが、ブラバスは最大トルクは標準車より500回転低い2000回転で発生するのに、最大出力は逆に250回転高いのでトルクの太さと高回転での気持ち良さを両立させているようですね。普段よく使う2000回転前後では標準車に比べると実感では3〜4割力強い感じです。
こちらは標準車と同一のパワーと思われるルノーの新型トゥインゴの性能曲線ですが、2000回転では約130Nmなので、ブラバスの170Nmだと5割近くパワフルな計算になりますね。
パワーをかけるとリア駆動なので加速が気持ち良いです。ステアリングも素直な感じです。スマートフォーフォーはホイールベースは2495mmあるのでそれなりの大きさですが最小回転半径は4.1mと軽自動車より小回りが効くので、小さな曲がり角でも楽勝です。
足回りも試乗した範囲では特に硬いとは感じませんでした。マンホールの段差を踏んだ時はちょっとショックを感じましたが車体も軽いのでこんなものかもしれません。
絶対的な速さではもっと大きなスポーツモデルと比べれば遅いのでしょうが、車体が小さいので体感的には結構速い感じでした。かなり面白い車で、軽自動車のスポーツモデルをライバルに考えると、S660のCVTモデルやコペンよりは楽しく感じました。
ただ、価格は317諭吉なので、S660はおろかロードスターも余裕で買える値段です。このサイズの車にこれだけかけるのは微妙な気もしますが、標準車からの伸び代や装備を考えると納得出来る価格差ではあります。もともとスマート自体が同じ車体がベースのルノートゥインゴより高めの価格ですし。「小さなALPINAかAMG」と思えばありかもしれません。
3月までの限定モデルのようですが、その内デビューしそうなルノーのトゥインゴGTも同じ馬力のようですし(多分)ずっとお買い得ですので、こちらも楽しそうですね。MTもある(かMT専用)という噂ですので、期待大です。
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試乗インプレ | 日記
Posted at
2017/02/02 13:20:35