BMWのX3M40dにはまだお目にかかれなかったので、久し振りにメルセデスのディーラーさんにお出掛けしてデビューした直6ディーゼルのS400dに乗らせていただきました。
乗り込んでエンジンをかけると…とても静か。振動も全く無く、車内に居る限りはディーゼルエンジンとは分かりません。4気筒のガソリン車の方がうるさいくらいです。アイドリング回転は800回転で
以前試乗したS450よりはちょっと高めです。
発進しても低速から充分なトルクがあって、モーターのサポートがあるS450と同等か上回ります。パワーは340ps/700Nmと、6気筒ディーゼルでは一番の高出力(ALPINA D3Biturboを除く)ですし、最大トルクは1200〜3200回転と発生回転域がこれも一番広いです。データ的には日本で市販されている直6ディーゼルの中ではピカイチです。ALPINAの直6ディーゼルも現行型は333ps/700Nmなのでさすが最新型ですね。
エンジンルームの写真からは吸気系のボリュームも大きく、排気系と排ガス処理系の補機がコンパクトにまとまっており、直列エンジンのメリットが発揮されていますね。
まだディーラーに来たばかりのド新車でしたのであまり回せませんでしたが、それでも直6の滑らかさで綺麗に吹け上がります。最大パワーの発生が3600〜4400と高回転域なので、乗った限りでは頭打ち感はありませんでした。
性能曲線上でも最大トルクまでの立ち上がりが速く、1000回転で既に600Nmのトルクが出ていますから、走りだしたら全域トルクピークといった感じですね。高回転側でもトルクの落ち込みが少ないのでツインターボがフルに効いている印象です。パワーピークの領域が800回転続いているのはディーゼルエンジンでは珍しいですね。それだけ高回転でもパワフルなのかもしれません。
先日試乗した
ALPINA D5Sが滑らかにスピードを乗せていくのに対してトルクの太さを伴いながらパワーも付いてくる感じで、ある意味メルセデス的な線の太いキャラクターに思えましたが、ド新車で当たりが付いていないでしょうから、距離が進むともっと滑らかになるのかもしれません。
トップギアの走行だと100Km/hで1200回転しか上がらず、その状態でも滑らかに走っていたので、高速巡航だとかなり燃費が良いかもしれません。試乗車は降ろしたてで近くしか走っていなそうですが走行燃費計は11.5Km/Lでしたので、Sクラスの図体を考えるとかなり燃費が良いですね。満タンで1000Km走行は余裕だと思います。
S450と比べても吹け上がりも同等ですし、長距離走行が多い方はこちらがおすすめでしょうか。もう好みの問題だと思います。
旧世代のV6ディーゼルと比べてもパワー感、吹け上がりともに別格な感じでALPINAのディーゼルと互角か上回っているかもしれません。B57型のBMWディーゼルにはまだ試乗していませんが、
マセラティのディーゼルよりは気持ち良くパワフルです。
車をお返ししてから帰りは最寄りの駅まで送っていただいたのですが、後席に座っていても当然乗り心地は良くて静かで快適でした。さすがSクラス、荒れた道でもフラットに滑らかに走っていて高級でした。
このエンジンがEクラスに搭載されるようでしたら、すぐに欲しいなぁ、と思いました。もうすぐGクラスにも搭載されるようですね。
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試乗インプレ | 日記
Posted at
2018/12/11 08:35:16