行きつけのメルセデスのディーラーさんからAクラスを借りて乗らせてもらっているので軽くインプレを。車種はA180スタイルでAMGラインのようです。
BMWから乗り替えるとシートの調整スイッチに始まって、シフトレバーなどの操作系が結構違うのですが、色々試乗させていただいているので(爆)最近は大分慣れてきました。フル電動シートでメモリー機能もあるので、乗降時にはシートが後ろに下がってくれるのは便利ですね。

メーターは運転席側とセンターメーターがつながっている大型で、色々な機能表示が出来てとても便利ですが、以前のメータークラスター内のものに比べると若干手前にある気がします。老眼が入った目には微妙に見にくい時があるのと、光の反射で見にくい時があります。

同じメーター形式でも、Eクラスだとひさしがあるので若干見易かった気がします。コストの問題でしょうか。

ステアリングホイールには色々なスイッチが付いており、上段の左右はそれぞれセンターメーターと運転席メーターの操作です。短時間の試乗だと操作に慣れませんでしたが、ある程度乗っているとブラインド操作が出来るようになってくるので、特にセンターメーターのタッチ操作をしなくて済むのは便利ですね。
下段の左はオーディオのボリューム系、右はクルーズコントロールの操作系です。上下に並んでいるので操作が煩雑かと思いましたが、慣れの問題でした。
エンジンをかけるとそこそこ静かですが、微妙に振動もありとても静かという程では無いです。横置きFFなのと車格の問題でしょうか。
走り出すと低速トルクは細い感じです。2000回転を超えるとそれなりのパワーが出て来る感じです。1331ccの4気筒ターボで136ps/200Nmのパワーはそれほど不足は無い感じですが、ディーゼルや2Lの4気筒に比べると回転を上げ気味にしないと思ったほどの加速ではなく、ちょっとアクセルを多めに踏み込む必要を感じました。コンフォートモードだと多めの加速だと2〜3速のシフトダウンになって回転が急に上がりますし、スポーツモードだと逆に回転が高めです。「180」の表示通りのエンジンの印象です。
試乗車にはヘッドアップディスプレイも装備されていました。老眼が入った目にはこの表示の方が見易く、メーターパネルに視線を移さなくても良いので大歓迎です。
国道のバイパスでクルーズコントロールを使用してみましたが、ヘッドアップディスプレイのおかげで視線を移さずに済み、細かい操作がステアリングホイールの右下部分ですぐに操作出来るので便利ですね。車間を多めに取る設定にしましたが、前車に追い付いて追い抜きをかける際には結構スピードが落ちてしまい、追い抜きレーンに出てから設定速度に戻るまでの加速がやや緩やかなので、場合によっては後続車に追い付かれないように自分でアクセルを踏む必要がありました。
以前に試乗したA200dならトルクが太いのでこうしたストレスは無いのかもしれませんね。以前にちょっと乗らせていただいたC220dでの高速道路走行ではこうしたストレスは感じず十分快適でしたので、エンジンの地力の違いのようです(爆)。
レーンアシストのステアリング機能は軽く手を添えていると確かに車線を維持してくれましたが、ハンドルの切り方が微妙に小刻みでそれほど滑らかでは無いように感じて、いまいち信頼感が薄かったですが、それほど混んでいないバイパスや、マイペースで高速道路を流す時には十分有用だと思いました。
夜道の山道を走ってみましたが、ここではアダプティブヘッドライトが威力を発揮しました。コーナーのつづら折りだと、例えば右コーナーでは前走車の少し左側からきっちりハイビームになっており、前走車との間隔に合わせて照射範囲が変わるので目一杯感動しました。ミドリーヌ号だとハイビームとロービームを頻繁に切り替えなければいけないところを無調整で行けるので、夜間の山道では本当に重宝しました。
オーナーの方なら当然使いこなしている諸機能かもしれませんが、新型の最新装備はさすがに便利この上なく、感動もしました。
ただし、これだけ機能満載だと車自体の感触も気になってきます。エンジン的には小排気量で普段使いでもパワフルでは無く、車任せのクルーズコントロールでは加速に不満があります。
シートもフル電動でポジションはぴったり合い、乗降時の自動ポジション移動は便利ですが、シートがやや小振りで平板なため長時間座っているとやや疲れる感じです。本革シートでしたがBMWでいうところのダコタレザーの感触でごわごわしており、これならファブリックの方が好みです。
コーナリングもFFなのでそれなりですし、ステアリングの手応えも特に優秀ではありません。加速もそれなりで高回転にすると結構騒々しく振動も出るので、あえてマニュアル操作する気にもなりません。
燃費は優秀な感じで、国道のバイパスを流しているとメーターの燃費表示は20〜25Km/Lをずっと維持していましたが、燃料タンク容量は43Lなので満タンで走れるのは600Kmくらいでしょうか。
こうした性能で基本価格は400万円、試乗車はいろいろなオプションがフル装備のようでしたのでそれだけで500万円オーバーのようです。これなら迷いなくスバルのレヴォーグを選ぶ感じです。
動力性能的にはA200dやもっと上級のAMG A35やA45にしたいところですが、燃料タンク容量が何故か増えますが51Lなのであまり遠出は出来ない感じです。
Aクラスに限らないのかもしれませんが、グレードによって燃料タンク容量やサスペンション形式が変わる車は、見た目は一緒でもかなりコストダウンされている部分がありそうで、個人的には廉価版は信用ならない感じです。
これから自動運転機構や色々な装備はまだまだ進歩するでしょうが、そうするとシートの座り心地、車内の静粛性や乗り心地など、車自体の部分の差がよりはっきりする気がします。そうするといくらカタログスペックでは優秀な感じがしても、実際に購入して長距離乗ったらガッカリというパターンも出てきそうです。結局試乗が大切でしょうか。
メルセデスベンツA180も便利な機能がてんこ盛りで始めて買う方ならこれで必要十分でメルセデスベンツクォリティなのかもしれませんが、ミドリーヌ号と比べると動力性能とドライバビリティは段違いで燃費性能もほぼ互角なので、23万Km走っていてもこれに買い換える理由はありませんでした。ライトも旧式のHIDですが僅かに明るいですし(爆)。
個人的感想ですがメルセデスベンツやBMWを購入するならCクラスか3シリーズ以上のFRベースの縦置きエンジンのグレードの方が上質で後々不満が出ない気がします。FFベースならVOLVOやゴルフ、国産車でもありな気がしました。これから電気自動車がもっと普及してくると、モーターそのものの特性には差が無く加速が違うだけでしょうから、車としての質感がもっと大切になってきますね。
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試乗インプレ | 日記
Posted at
2021/05/18 12:09:43