先頃フルモデルチェンジされたトヨタの新型ランドクルーザー、個人的にはそれほど興味がある車ではないのですが、搭載されているディーゼルエンジンは良さそうですね。
こちらに
解説記事がありますが、完全新設計の3.3LのV6エンジンですね。発表前には海外仕様の4.5LのV8ディーゼルの搭載も噂されていましたが、こちらのパワーが265ps/650Nmなのに対して309ps/700Nmと上回っており、最高回転数も500rpm近く回るようですね。
V6でしたら当然V8よりも軽いはずで、重量配分も前53.5/後46.5に改善されているようです。
ピストンを見ると最新型のメルセデスベンツやジャガー/ランドローバーの直6ディーゼルエンジンのような鋳鉄製のようで最新のトレンドでしょうか。バルブリセスが切られているのがディーゼルエンジンのピストンらしくないですが、一般的なディーゼルエンジンとは違って吸排気バルブに挟み角が付けられているようですね。
Vバンク角は90度と広めでバンク内のツインターボという解説だったのでどんな配置かと思ったら、直列エンジンでは一般的な大小2個の一般的な2ステージターボではなく、同径のVGT付きのターボチャージャーが2個並列に並んでいるように見えます。低速域では6気筒全部の排ガスが向かって右側の1次ターボに流れており、ブーストのレスポンスを稼いでいるようです。
加速時、高速域だと排気コントロールバルブが開いて向かって左側の2次ターボにも排気が流入し、2個のターボが同時に作動してパワーを発揮するようです。
トヨタの公式解説動画で見ても排気コントロールバルブの作動は全閉か全開のようで2個のターボの切り替えはあまりオーバーラップしていないようですがどうなのでしょうか。
それはともかく、ディーゼルエンジンとしてもV8よりパワフルになった上に現行200シリーズの1UR-FE型4.6リッターV型8気筒ガソリンエンジンの318ps/460Nmと比較してもほぼ同等のパワーでトルクは段違い、おまけに車重も200Kg軽量化されているので、かなりパワフルで燃費も きっと5割程度良好という素晴らしい出来ではないでしょうか。
メルセデスベンツやBMW、ジャガー/ランドローバーのディーゼルに比べるとパワーはやや劣りますが、ランドクルーザーのヘビーデューティーな性格付けを考えると世界中のどんな状況でもしっかり性能を発揮させる事を最重点にしているでしょうから信頼性も担保されていると思われます。
個人的にはランドクルーザーは購入対象には入りませんが、こんな素晴らしいエンジンだったら一回り小柄なハリアーやレクサスのIS当たりに搭載してくれたら今すぐにでも欲しいですね。肝腎のランドクルーザーでも既に納車が1年以上掛かるようなので大人気なのでしょうか。この御時世にモジュラーでも無いディーゼルエンジンを新規開発、というのは大英断だと思います。
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ディーゼル一般 | 日記
Posted at
2021/08/17 12:08:35