通常のエンジンだと燃焼室でバルブが収まる部分に別部品としてバルブシートを組み込みますが、今回日産は熱伝導性に優れる銅系材料をベースにしたコバルトを使わない専用材料を開発し、それをコールドスプレー工法を用いてシリンダーヘッドの表面に被膜を形成し一体化したそうです。
従来構造のバルブシートだと燃焼室に段差が出来てしまって吸気の流れがスムーズではなかったものが
今回コールドスプレー工法で成形したバルブシートだと段差が少なくなって吸気がより直線的に流れるようになり、より強いタンブル流を形成出来るそうです。
しかし、「どこかで聞いたような話だなぁ」と思っていたらトヨタも似たような技術で「
レーザークラッドバルブシート」を9年前に開発していて「Dynamic Force Engine」に採用して市販化しています。
今回の日産と同様、というか先んじて吸気ストレートポート化を実現しています。日産の工法は世界初かもしれませんが製品化には9年遅れているとも言えますね(爆)。コストもトヨタの方が安そうですし。
「技術の日産」と言われて久しいですが、技術そのものは世界初でもその結果として得られる効果を他社に先んじて製品化しないと競争にならない気がしました。アリアも発表当初は割と先進的なEVだと思いましたが、2年半も発注停止(しかも生産再開時に100万円値上げ!)している内に陳腐化してしまった愚をまた犯している感じですね。
そう言えば可変圧縮比のエンジン、どこへ行ってしまったんでしょうね。あっちの方がよほど革新的な技術だと思いましたが、売り物にできなければ空手形ですね。技術の無駄使いのような気がして残念です。こういうところも最近の日産を象徴している気がします。
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くるま | 日記
Posted at
2025/09/19 06:24:51