
別に、「ステッチがお洒落〜」とか、「いや、これは悪趣味でしょう」とか言う話ではないのですが(笑)。
ALPINA D3 Biturboの魅力の一つはディーゼル搭載、低燃費でもありますが、それはALPINAの本質という訳ではありません。今回はALPINAらしさの話題です。
良く言われる?「アルピナマジック」に、「やけに乗り心地が良い」とか「滑らかなステアリング」などがありますが、これは確かに実際に乗ると実感出来ます。乗り心地が良いのは明らかですが、ステアリングの滑らかさとは?
実際に135iから乗り換えると、ALPINA D3 Biturboは電動ステアリングのせいもあってか、ステアリングの重さは半分近くに感じます。ノーマルの116iや120iと比べると半分以下かもしれない軽さです。
それでは「軽いから滑らか?」と言うとそうではありません。ALPINA D3 Biturboのステアリングは中立付近の遊びがかなり少なく、国産車に比べると「無い」と言っていいほどなのですが、そこからの切り始めが非常にスムーズなのです。かと言って直進性に劣ってフラフラしている訳ではないので、例えば高速道路の緩いカーブのように、ステアリングを微妙に切るのにも何の不安もありません。
おまけにステアリングを切っていく最中のフリクションもないので、一定の抵抗感を保ったまま、綺麗に切れます。その結果、ステアリングを切るだけでなく「ステアリングを戻す時も非常に滑らか」なのです。ですので、某雑誌にも載っていたように「車庫入れでも『駆け抜ける喜び』が味わえる」ハンドルさばきになります。
今まで乗った車でスポーツタイプの車だとステアリングを切るのが気持ち良い車は多かったですが、ステアリングを戻すのまで気持ち良い車はALPINA D3 Biturboだけです。もちろん、ポルシェやフェラーリといった生粋のスポーツカーなら、同様の感触かもしれませんが、残念ながら経験がないので…。
標準のBMWも国産車に比べるとかなり気持ちの良いステアリングなのですが、切り始めにゴムのような微妙な抵抗感があったり、戻す時もいま一つ手応えが心許なかったり、とALPINAの域には達していません。公式には「○×の部品を換えています」といったコメントは無いのにこうした出来になるのが不思議です。だから「アルピナマジック」なのかもしれませんが。
このステアリングの出来の良さは、軽いのに頼ってきちんとしたステアリング操作をしていないと気付かない部分です。乗ってみて「何だ、ハンドルが軽いだけじゃん」と思ったら、それはラフなハンドル操作をしている証明になってしまいます。そういう意味では、ALPINAは上手い人が乗るほど良さが分かる「目利きの車」だと言えます。色々な車に乗ってみてその挙動をしっかり感じ取れる人が乗ると、ヤラレてしまうので、「ALPINAにすると、次の車もALPINAにしてしまう」のが納得出来るところです。
「本当、それ?」と思う九州の方は、是非週末に乗ってみて下さいね。
Posted at 2010/05/11 20:04:50 | |
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ALPINA D3 Biturbo | 日記