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2014年11月18日 イイね!

可もなく不可もなしか…新型デミオディーゼル試乗

可もなく不可もなしか…新型デミオディーゼル試乗

新型デミオのディーゼルの試乗車があるので、乗りにいってみました。ディーラーさんに着くと「MTもATも両方乗れますよ」との嬉しいお言葉でしたので、まずはMTから乗らせていただく事にしました。





前回同様、ポジションは自然に取れてしっくりきます。久し振りのMTですが、先日乗らせていただいた320iと変わらず操作出来るのは新型デミオの売りの一つの自然なペダルレイアウトのせいでしょうか。


エンジンをかけてもアイドリングは割と静かで、ガソリンと大差はありません。外で聞いてもディーゼルっぽい感じはしませんでした。


発進は普通に出来ますが、印象としては1500回転でもあまりトルクは太くない感じです。2000回転以上になるとかなりの加速ですが、ディーゼルエンジンから予想されるほどの太いトルクはありませんでした。


そこから踏んでいくと綺麗に回りますが、それほどのパワー感はなく、普通のエンジンの感じでした。ただ、以前に試乗したMINIのディーゼルに比べるとエンジンの回りは軽く、全体に好印象です。ただ、実際にトルクの盛り上がりを実感できるのは2000〜2500回転くらいからの感じでした。


バイパスを走行中、5速75Km/hくらいで1500回転くらいの状態で瞬間燃費は20km/Lくらいでしたが、そこからシフトアップして6速に上げると1200回転くらいに落ち込み、何とか粘って走るものの燃費は逆に15Km/Lくらいに低下するのがちょっと不思議でした。


やはり、スカイアクティブディーゼルは1500回転以上でPCCI燃焼をさせる領域が正常の運転状態なのかな、と思いました。


MTの感じが微妙にがっかりだったので、その後でATにも乗らせていただきました。こちらもアイドリングは静かで変わりありませんでしたが、やはり1500回転までは鈍いものの、そこからのダッシュはMTに比べると滑らかで、「これならディーゼルエンジンの加速だなぁ」と思えるレベルでした。MTの220Nmに対して250Nmのトルクは大差ないはずですが、スペックの差以上に力強く感じました。


試乗車はMTが500km、ATが650Kmとまだ距離を走っていない状態でしたので、もう1000Kmくらい走れば両車とももっと良いフィーリングになる可能性はありますが、現時点でMTよりもATの方が魅力的に感じました。MTは燃料タンクが35Lなところもやや残念です。ディーラーの方は言い訳していましたが、もともとある容量を敢えて減らす方針には賛成出来ません。燃費表示に関わる車重軽減目当てなのが見え見えですから。


全体の印象としては「2.2Lのスカイアクティブディーゼルにはちょっと劣るけれども、MINIのディーゼルよりはおすすめ」という感じでした。コーナーでのハンドリングは試せませんでしたが、いい線いっていると思います。エンジンがこなれた頃の年末にリベンジでしょうか。




いつもいろいろ参考になる記事を書いていらっしゃるこの方からお借りしたグラフでも、1.5Lのスカイアクティブディーゼルは低速から素直にトルクが1500回転まで立ち上がり、2500回転以降の下降もなだらかで出力曲線としては2.2Lより優秀な予感があっただけにちょっと意外でした。


スカイアクティブディーゼル全般の印象としては「ディーゼルエンジンというイメージからすると、アクセルに対するトルクの反応がやや鈍い感じ」が否めません。BMWのディーゼルだと1500回転からそこそこ加速し始めてそのまま加速が増大して2000回転以上でトルクを増してくるのに対して、スカイアクティブディーゼルでは1500回転から2000回転まではただ回っている感じで、1500回転以下になると全く使えない印象です。


これが低圧縮比からくるのか、PCCI燃焼の特性なのかは何とも言えませんが、より圧縮比の低い2.2Lのスカイアクティブディーゼルの方が高回転まで綺麗に回る上パワー感もあったので、ツインターボの効果はあるように感じました。ですから、トルクのレスポンスに関してはPCCI燃焼によるキャラクターなのかもしれません。


そう考えると、後処理なしで新規制に対応するスカイアクティブディーゼルの技術の優位性は認めるものの、エンジン自体のフィーリングとしては、従来通りに触媒などを使用して、圧縮比を16前後にした通常燃焼のディーゼルエンジンに分があるのかもしれません。手前味噌で申し訳ないですが、ミドリーヌ号のエンジンは1200回転くらいから充分に粘る上、1500回転からは有効なダッシュの領域として使え、2000回転からは怒濤のトルクで5000回転まで回りきりますし、アクセルレスポンスも素直で楽しいです。現時点ではツインターボディーゼルはアルピナしか日本に来ていないので、来年のメルセデスの4気筒ディーゼルがどんな感触になるか楽しみですね。




微妙にがっかりした後で寄ったBMWのディーラーさんには納車前の新型ALPINA D3 Biturboが置いてあったので、ガン見してしまいました(爆)。やっぱり欲しいかも。




店内には新型M3が置いてありました。迫力満点ですね。


リアフェンダーの膨らみは半端ではなく、まるでポルシェ911のようです。




ブレーキも凄そうですが、これでも19インチなのですね。




エンジンルームを拝見しましたが、カーボン部分ばかり目が行ってしまうストラットブレースはエンジン前方(小さな矢印部分)でしっかりブロックで締結されており後方はしっかり後ろに伸びて(長い矢印)バルクヘッドに達していました。




フロントサスのアッパーマウントもごつい部品になっており、横からジュラルミンと思われる部品でつながれています。剛性が高そうですね。見れば見るほど造り込みが凄いです。さすがMモデル、と思いました。


その後で435iにも試乗させていただきましたが、久し振りのN55エンジン、吹け上がりも滑らかで最高のパワー感でした。直6の素晴らしさを堪能しましたが、これがM3だとどんなに凄いのか、こちらも体験してみたくなりました。
Posted at 2014/11/18 13:57:01 | コメント(5) | トラックバック(0) | 試乗インプレ | 日記

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