先週末に日独同時発表されたアルピナの新型B4グランクーペ、日本ではオンラインの発表予定が急遽実車も用意してのサプライズになったようですね。
サプライズという意味では、前々回の
東京モーターショーのアルピナブースで担当の方から「4シリーズはあのでか鼻グリルは格好悪くてアルピナの美学には合わないのでB4は出しません」というコメントをもらっていただけに、ちょっと意外でした。
まあ、7シリーズのLCIに合わせてB7のグリルも大型化しましたし、XB7もデビューしているのでグリルの大型化には抵抗が無くなっているのかもしれませんね(苦笑)。
例のデカいグリルが目についてしまい、あとはデコラインとホイールを変えただけのグランクーペという印象で、あまりアルピナらしさを感じないのは私だけでしょうか。これでアルピナブルーでなければ更に見分けが付かない気がします(爆)。
4シリーズのグランクーペがデビューした際には「4ドアの流麗なスタイリング」などと書かれた記事が多かった気がしますが、2ドアのクーペと比較すると背が高くてボテッとした感じに思えます。
先代の4シリーズグランクーペは比較対象に3シリーズのGTがありましたが、こちらの方が4ドアクーペらしい印象がありました。
これはあくまで個人的意見ですが、一足先にデビューした純EVの「i4」と比較するとバンパーなどの詳細は違いがありますが基本的には同一のボディだと思われます。
i4はEVなので床下にバッテリーを敷き詰めた構造になっており当然車内の床は高くなるので、2ドアクーペに近いスタイリングにすると車内のヘッドスペースが明らかに不足しそうです。これを補うために4ドアクーペながらやや高めの車体になったと思われます。これと共通の車体の4シリーズグランクーペは車内高は十分確保されたのでしょうが、それと引き換えに「3-GT以上、4クーペ未満」という感じの中途半端なスタイリングになったのではないでしょうか。
5ドアハッチバックの上にサッシレスドアなので車重はB3ツーリングより重い1965Kgになっており、ディーゼルのD3Sより重くなってしまいました。
ただ、エンジンは強化されてB3の462ps/700Nmから495ps/730Nmへとパワーアップしており、B3セダンより100Kg以上重くなったにも関わらず0-100Km/h加速は3.7秒と0.1秒短縮しています。最高巡航速度は301Km/hとやや遅くなっていますが、車重と空気抵抗が効いているのでしょうか。285/30-20へと太くなったリアタイヤ(B3は265/30-20)も関係しているかもしれませんね。
そのエンジンの性能曲線を適当に比較してみましたが、赤線で表したB3のトルクが2000回転くらいから急激に立ち上がるのに比べてB4グランクーペでは1500回転からほぼ一直線に立ち上がっており、700Nm以上のトルクピークの維持範囲も広く、こちらの方がアルピナらしいエンジンフィーリングのような気がします。2500回転以上での圧倒的な盛り上がり感は少ないのかもしれませんが、実際の運転ではこの方がジェントルにパワフルでアルピナのキャラクターに合っていると思います。
出来ればこのエンジンをB3に採用して「B3S」として出して欲しいところですが、もしかして迫りつつあるLCIに合わせてエンジンもアップデートするのでしょうか。
ツーリングに比べるとスタイリッシュ?かもしれないので、グリルが気にならなければエンジンのパワーアップや各所の補強によるハンドリング向上もあり、買いかもしれません。本家のBMWはM4グランクーペは出さないでしょうし。2025年のブランド移譲を考えると、欲しい方は即注文が正解かもしれませんね。個人的にはこのエンジンでB3のセダンやツーリングに乗りたいです(爆)。
Posted at 2022/04/05 07:14:09 | |
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ALPINA D3 Biturbo | 日記