
昨年フルモデルチェンジしたメルセデスベンツのCクラスは4気筒限定になりましたが、ハイパフォーマンスモデルのAMGはどうするのかと思ったら4気筒で「43」となったようですね。
エンジンはAクラスのAMG45と同様のM139型のようですが、ターボチャージャーに仕掛けがあるようです。こちらも先日発表されたSLクラスの「SL43」にも採用されている「エレクトリック・エグゾースト・ガス・ターボチャージャー(EEGT)」でギャレット・モーション社との提携によって開発されたそうです。
タービンとコンプレッサーの間に約40mmのスリムな電気モーターが入っており、既存のターボチャージャーで課題だったターボラグが解消出来るようです。また、低エンジン回転数で、より高いトルクが得られたり、アクセルオフ時でもブースト圧を維持できるため、常にダイレクトなレスポンスが可能なようです。構造としてはF1のパワーユニットに採用されているMGU-Hと同様でしょうか。
実際にどれだけの効果があるかは乗ってみないと分かりませんが、従来型の2ステージツインターボより効率が良いのでしょうし、アクセルオフ時にもブーストが維持出来るという点では大いに進化しているのでしょう。
パワーは408ps/500NmでV6よりもパワーアップしており、レスポンスや低速トルクも向上した上にエンジン重量も軽ければ良い事づくめですね。
流石にコストがかかっていそうなので採用はAMGのようなハイパワー版に限られるのかもしれませんが、「43」グレードとしては十分なパフォーマンスですね。「53」や「63」バージョンではブーストアップされるのか、登場しないのか、こちらも楽しみです。
ところで、もう一つのターボ関係の大手のボルグワーナーも一昨年に同様の
電動ターボの「eTurbo」の技術発表をしており、市販車(BMW?)も予定されていたようですが、メルセデスベンツとギャレットに先を越された感じですね。2023年9月に高電圧ハイブリッド車に搭載され生産が始まるようですが、どこのメーカーなのでしょうか。ハイブリッド車に採用という事は効率重視でメルセデスベンツAMGのようにハイパフォーマンスは狙っていないのでしょうか。
電動ターボと言えばアウディも電動コンプレッサーをかなり前から開発していて、
6年前のSQ7を皮切りに現在でもTDIモデルに搭載しており(日本に導入されないのが本当に残念です)、ガソリンエンジンのTSFIにも採用されています。もう十分こなれた技術でしょうか。
以前はエンジン技術と言えばBMWのお箱と言った印象がありましたが、これらの電動アシスト技術については出遅れている…というか、もう新規開発する気がないのでしょうか。ターボエンジンが主流になって久しいですが、マイルドHVは今や当たり前の感がありますし、プラスアルファでこうした電動アシストが採用されていないとエンジンの面白味も薄れてしまう気がします。
新型エンジンとの発表があっても改良部分は良く分からないですし、どちらかと言うと効率重視の改良でここ数年パワーも上がっていないですし、先日発表の新型7シリーズもエンジンとEV共用シャーシで新味が無いですし、ちょっと心配してしまいますね(爆)。
Posted at 2022/05/11 00:03:35 | |
トラックバック(0) | 日記