先日発表されたBMWのM4CSL、色々なメディアで「最軽量、最速」と謳われていますが、データを見ると車重は1625Kg…ちょっと重くないでしょうか。
とは言っても、確かに従来のバージョンの中で最軽量のM4クーペが後輪駆動でMTで1710Kg、8速ATのM4 Competitionクーペが1730Kg、xDriveだと1790Kgなのでそれに比べれば大幅軽量化と言えなくもないです(爆)。
それにしても、リアシートは取り払ってあちこちにカーボンパーツも奢り、カーボンセラミックブレーキにしてやっと先代のM4クーペの標準モデル(1640Kg)を下回るとは、やはり重いと言わざるを得ない感じです。もちろん、軽量化されたM4GTS(1600Kg)には届いていません。
それに比べると、生粋のスポーツカーとはいえ2シーターの標準モデルから120Kg軽量化して1230Kgにまでダイエットした初代のNSXタイプRは立派ですね。
「CSL」と言えばアルピナが開発に関与してヨーロッパのツーリングカー選手権やシルエットフォーミュラを席巻した「
3.0CSL」が元祖ですが、このモデルは車重1165Kgでした。時代が違うとは言え、軽量ですね。
CSLの名が復活したのはE46のM3CSLでしたが、この車も車重は1430Kgで当時でも軽い車でした。後にデビューしたE82の135iクーペが直列6気筒にターボが付いたとはいえよりコンパクトなサイズにもかかわらず1530Kgでしたから、十分軽いですね。
今ではほぼ同サイズの220iが4気筒でも1530Kg、6気筒のM240ixDriveでは1710Kgにまで重くなっていますから、いかに現行のBMWが重いか解ります。
E92世代のM3はV8エンジンを積んだ事もあって車重は1630Kgと大幅重量増しになった感じですが、それでも今回のM4CSLと5Kgしか違わないのですね。CRTバージョンだと1580Kgまでダイエットしていますからまだ軽い方かもしれません。
車体も大型化して色々な装備が増えてきているとは言え、「CSL」の名を冠したモデルが車重1625Kgとは…個人的には残念です。以前のレジェンドの名前を安売りしないで欲しいなぁ、という印象です。ただ、ニュルブルクリンクの周回記録は先代のM4を更新して歴代M3/M4では最速なので速さが正義なのかもしれませんね。
でも、同じような成り立ちとネーミングを持つアルファロメオのジュリアGTA/GTAmも、後輪駆動でリアシート剥ぎ取り仕様で1605Kg/1580Kgなので大同小異でしょうか(爆)。軽量化とチューンに比例して価格もベースモデルのクアドリフォリオの2倍近いですし。
この御時世だと純エンジン車を軽量な車体で楽しむ、というのは夢のまた夢なのかもしれませんね。逆にEV時代になれば駆動系のレスポンスや過渡特性、車体制御などもっと進歩するので、もっと重くなってもニュルのタイムは更に更新されるのでしょうね(爆)。
Posted at 2022/05/31 12:04:38 | |
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BMW | 日記