3年前にカワサキとコラボして復活し、TESI H2やKB4などを市販化したBIMOTAですが、昨年のモーターショーで新型のハブセンターステアリングシステムのコンセプトモデルを発表していたのですね。
ハブセンターステアリングシステムは操舵部分とショック吸収部分を分離する事でブレーキング時の安定性やショックの吸収性を向上させるシステムです。通常のバイクのようにテレスコピックフォークが無いのが分かりますね。写真はTESI H2のカウルを外した状態です。

これに比べると今回の新型TESI TERAコンセプトモデルではフロントの操舵系がシンプルになってハンドルから直結しているように見えます。

ハンドルの切れ角も35度を確保しており、実用的な感じです。
ホイールトラベルも前120mm、後ろは150mmで十分ですね。
これと似たような操舵とショック吸収を切り離すフロントのサスペンションシステムとしてはBMWのパラレバー/テレレバーや
HONDAがゴールドウィングに採用しているダブルウィッシュボーンがありますが、これらはフロントフォークに類似した部品を上下のアームで支えてダンパーと連結しています。フロントタイヤのハブは通常の構造のフロントフォークと同様の連結です。
これらのシステムに比べるとTESIのハブセンターステアリングシステムは操舵機能はフロントアクセル部分のハブが受け持っており、ハンドルからの操舵はリンクをいくつも(映像では六ヶ所に見えます)介しているために精度が要求され、きちんとメンテ、調整しないとステアリングフィールや操縦性に影響を及ぼしそうです。BMWやゴールドウィングはツーリングモデルなのと操舵系の軸周りが単純でリンクも少ないのでそこまでシビアでは無いのかもしれませんが、BIMOTAはスポーツモデルなのでちょっと不安ですね。
今回のシステムはハンドルからアッパーアームへはリンクを介さずにステアリングヘッドの軸から直接に繋がっているので精度などは良いかと思いましたが、写真を良く見るとステアリングヘッド直下のリンクは軸の回転方向には影響なさそうですがちょっと不思議な構造をしていますね。市販時にはもっとシンプルになるのでしょうか。従来のシステムよりはかなり単純になりリンクも減ったので精度やフィーリングの向上が期待出来ますね。
フロントのダンパーそのものは従来と同様にロワーアームからのリンクを介して車体後部に繋がっているようですが、こちらは作動性などに問題は無いのでしょうね。
フレームのレイアウトからはステアリングヘッドがシートレールに比べて高い位置にあるので同じモーターショーで発表されたツアラーコンセプトのようなややマイルドなモデル用かもしれませんし、なぜかパイプハンドルなのでオフローダー用なのかもしれませんが、採用が楽しみですね。出来ればKB4のような軽量なモデルだと良いですね。
Posted at 2023/01/24 07:11:46 | |
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