
護衛艦ひゅうが
Twitterでふと見かけた
護衛艦“ひゅうが”の文字。ん?海上自衛隊にそういう艦あったんか~と思って調べると、
なにこれスゴい。
ヘリコプターの運用に特化した護衛艦、との事ですが…
全長197m、全幅33m、満載排水量19,000トンとなると、連合艦隊正規空母(龍讓と飛龍の中間)のそれですね。自分の中では空母的な外見の護衛艦といえば“おおすみ”で止まっていました。
そしてその艦が
富山伏木港に寄港する、となるとこれは見に行かねばなりますまい!
午前中に
管工事組合青年部のボランティア活動・水道無料相談所をこなし、午後の部の参加は勘弁してもらって、一路伏木へ。
ザッと声かけして集まったのはSADAさん、YUUさん、Hirokiさん一家、のぶひこ一家、け~たろ一家、よっすぃさん一家(現地集合組含む)。
集合場所から伏木の町並みを通り、すっと伏木万葉埠頭の見晴らしがよい場所に出た瞬間、
目に入る…明らかに、間違いなく、常識の枠の外にいるサイズの、艦。
思わずオープンの状態であるにかかわらず、大声で
「でッ…けぇええええええ!!」と叫んでしまいました。歩道を通ってたお爺さんが思いっきり振り向いてました。ええ、それほどインパクト、ありました。
そして“ひゅうが”に向かって道を進むと、クルマの列。
って宣伝とか…ほとんどしてないよね?それなのにこの人の量はスゲェな。(しかもそのほとんどがフツーの人達で、
「いかにもマニア!」って人がほとんどいない。これはちょっと意外。もっとマニアックな公開だと思っていただけに、家族・カップル率の高さには驚いた。)
クルマを駐め、“ひゅうが”に近づくと…いや、これ
ハンパなさすぎだわ。以前“みょうこう”を見た時もすごいとは思ったけど、あれは格好イイ的な意味でのすごいであって、今回の
”ひゅうが“は、圧倒的という意味で、すごい。
ネットで写真とか見たけど、
スケール感って伝わらないんだな、と。もうホンモノは全然違う。
近づくと、
壁、もうホント、壁。
あと入場には並んだりとかチケットとかあるのかと思ったら
そのままタラップで艦内へ。荷物検査も最小限だし、逆に大丈夫なのか?と心配してしまうほど。
艦内は…コレが浮かんでるモノの中か…と思うほど、広く強固。
「それでは前に詰めて下さ~い」との声に導かれ、進むと
こんなスペース。
おお、デカすぎてわからんかったが、これはあれか、
ヘリコプターのエレベータか。
「今から動くんですか?」と聞くと自分と同じか、チョイ上の自衛官の方が
嬉々として答えた言葉がこれ。
「貴方くらいの年齢だとちょうど!マクロス!マクロスの発艦シーンを思い出して下さい!燃えますよ!」
…ニッポンオワタ!\(^o^)/
いや、これは
日本ハジマタと言うべきか?
ただ残念なのは自分はマクロス世代ではなく、その一つ下のエヴァンゲリオン世代の一つ上、
パトレイバー世代であった、という事か。
自分が「いや…その…マクロス知らないんですよ…」と答えた時の30~40歳ほどの自衛官の方の
ちょっと寂しそうで残念そうな表情と、
「もうこの人まぁた言ってるよ」的なその横にいた20代前半の自衛官の方の苦笑じみた表情のコントラストが忘れられません。
ジェネレーションギャップを乗り越え頑張れ!孤独な中間管理職!
“ひゅうが”を見に来て
何をしみじみ感じているんでしょうか、俺。
さて、このエレベータ…もちろん耐爆仕様なだけあって、船に積まれるエレベータとしては
大きく、ぶ厚く、重く、そして大雑把…いや、最後のは
違うな。そう、このエレベータ、すさまじくスムーズに動く。
軍事用!っていうと
動作速度は速いが音が大きかったり、衝撃が大きかったりするイメージがあるが、この鉄塊がこれだけスムーズに静かに動くのはすごい。まぁ考えてみれば高精度と静粛性は同居するものだし、そもそもそんな乗務員に負担をかける仕様じゃあかんわな。
ちなみにその作動の動画。
エレベータで甲板に上がり…って広い!これが艦の上か
(もう何回も言ってるので割愛
ちなみにこの艦橋の前に映ってるクレーン、オモチャみたいに見えますが
25トンクレーンです。
甲板上には火災時の消防車などが。
最初この防火服、置いてあるだけの飾りかと思ったら…突如動き出し、
中の人がいる事が解りました。いやいや
「ええい!中の人などいない!」などと回りではしゃいでいると
中の人が!夢ぶちこわし←なんのだよ
ヘリコプター、子供だけが運転席に座れました。差別だ!
子供の人権を守る会ならぬ、おっさんの人権を守る会に訴えてやる!
そして
「どうっすか!」と言われて
自分も
中の人になってみる。
ちなみにこの耐火服、瞬間最大1000℃に耐えられるのだとか。
おっさん、イイ笑顔。
他にも
空対空ミサイルなどが。思ったよりも小さいのね、これ。
あかん、面白すぎる。
そして“ひゅうが”を降りて、カメラをかまえる。
一応レンズは広角なんですが…ちょっと下がった位じゃファインダーに入らない入らない。
埠頭ギリギリ後ろまで下がって、やっとこのアングル。
おっさん大満足
雷鳴と、小雨がぱらついてきたのでここで解散。
いや~すごかった。
そしてお約束、
NCロードスターと“ひゅうが”。
以前撮ったMR-Sと“みょうこう”みたく横付けは出来なかったので(ってか横付けしても写真に写るのは壁的な“ひゅうが”だったろうけど)ちょいと離れた所から。
スケール感、解るでしょ。
イメチェンしたばかりのNC2スモークテールで。
この艦は、昨年の
東日本大震災の時も出動しているそう。
ヘリコプターの基地として、運用されましたと語っておられました。
最初は、生存者・行方不明者の捜索任務、続いて荷物輸送など。自分達がこうやってはしゃいでいた場所は、1年ちょっと前は
まさに戦場の様相であったのだな、と。そしてその戦場で抗った人達が、こうやってにこやかに、そして静かに話してくれる。
日常と、非日常。
ふと、振り返ってこの“ひゅうが”を見ると、
何かあった時はこの艦が助けに来てくれると思うと、心強い。
日本人の、自衛隊に対する信頼感というのは、もっともっとあっていい、と思った。ふれあう事により、その意味、価値、そして有り難さ、力強さ、それらが再認識出来た。
兵器、その一言で片づけるのは、やはり
悪意があると思う。包丁とて、凶器にもなりえるがそれ以上に、料理人の手により生み出される料理で、感動や幸せを与えられる。
自衛隊は、まちがいなく、後者の存在である、と思う。
せめて、自分達は彼らの存在に、感謝したい。
今度は自分も、
子供を連れてきたいな。
そして教えたい、
「彼らが日本を守ってくれてるんだよ」って。
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Posted at 2012/06/05 08:25:46 | |
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