
マツダ×アルファロメオ
さて、
妄想をふくらませてみよう。
マツダのオープンモデル、といえばもちろんロードスター。現行のNCロードスターはRX-8と部品共用をしつつも出来うる限りの軽量化が成された
正統派FRライトウェイトオープン。
ではアルファロメオのオープンモデルというと、一番新しいのでは
スパイダーになる。ジウジアーロデザインのクーペ・ブレラのオープンモデル。
まぁ正直この2車、共通点は
2座のオープン、ってくらいじゃないかな。
ロードスターは
2000cc直4-170馬力のFRだし、スパイダーは
2200cc直4-185馬力のFFか
3200ccV6-260馬力の4WD。ボディサイズは一回りスパイダーの方が大きく、そして車重は300kg以上、重い。
さて、では両社の次期オープンスポーツのベースとなるNDロードスターがこのNCロードスターとアルファスパイダーの中間的なクルマになるか、というと…
多分、そうはならないでしょうな。
そもそも
「そういうクルマであればどこでも作れる」んですよ。現状手持ちのコンポーネンツ流用で出来るものをフィアット/アルファロメオがわざわざ共同開発・生産工場を日本に移してまで作る必要、無いでしょう。
ただ、マツダとしては従来情報が流れる通り、もっと小型/軽量/省燃費化したいという思いはあるだろうけど、しかしそこでネックになるのは、省燃費はともかく
「なら本当に小型軽量化して売れるのか」だと思う。
少なくとも現行モデルの主戦場である北米では、極端なダウンサイジングは売れなくなるだけ、だろう。それこそNA/NBロードスターオーナーが
無責任なレベルで口にする「ぼくのりそうのすぽーつかー」のようなクルマでは、なおさら、だ。
そこに、今回のフィアット/アルファロメオとの共同開発。
さて、そうなると
主戦場が変わるのではないか、という話になる。
つまり
北米>>日本・欧州という比率であったロードスターの販売先が、アルファロメオモデルとの総数で
北米=日本・欧州となりうるのではないか、という事。そうなるとターゲットユーザーの指向も変わってくる。
ダウンサイジングが一番流行しているのは、欧州だ。そうなると、次期ロードスター/スパイダーのサイズダウンに対しての抵抗も少ないと考えられる。とはいえ
NCロードスターとて「大きい」とは思われていないのは上記のスパイダーのサイズ/重量や実際欧州の評論家のNCロードスターに対するインプレを見てもそうだろう。
そうなると、やはり
「これ以上大きくはならないが、極端に小さくする事もない」と想像する。
そしてそもそも
現行のNCロードスターの出来が良いからこそのパートナーとしてのマツダのチョイスであるのだから、やはり
基本性能・快適性の低下をしてまでの極端なダウンサイジング・軽量化は考えづらい。
ここで
差別化、という話が出てくる。
伝えられる所では、エンジンは各社別のものを搭載、という事になっている。とはいえ両社とも、FR専用のレシプロエンジンは持ち合わせていない。つまり現行ロードスター同様、
現在手持ちのFF横置きエンジンを縦置きにして搭載するだろう。基本はマウントのみで対応となるだろうが、さて、ならどういうエンジンを積んでくるか。
基本骨格がそれこそNCをベースに、となると、
あまり大きなエンジンは積めないだろうし、なおかつ欧州のトレンドは
小排気量+ターボ。実際現行のアルファロメオ車に搭載されているのも1400~1800ccターボエンジン。もちろんマツダもその流れにのるだろうから…そこでの差別化という事を考えると、
腰下は共通のターボエンジンで、マツダロードスター=1500cc以下、アルファスパイダー=1500cc以上と排気量での差別化になるのではないだろうか。
そして車両重量だが、
多分エンジン以外の基幹部分ともいえるPPF(パワープラントフレーム)・トランスミッション・サスペンション形式・幌/RHTはすべて共通になるだろうから、違いは
外装にエンジンと、あとは内装になるだろう。ここでも大きな差別化を行い、
ロードスターはシンプルで軽量な内装、スパイダーは重厚・豪華な内装にして、そしてそれらの差で車重はアルファスパイダーがマツダロードスターにプラス
50~100kg、というところにと予想してみる。
あとは外装に関していうと、個人的な希望としては
ドア外板は共通で、
フロント、リアともにフェンダーやバンパー、トランク/ボンネットのポン付け交換が出来るようになっていると、非常に面白いのにな、と思う。
かつて
MR-Sはドア以外は全てカンタンに取り外せ、そこらをゴッソリ交換した
ザガートやカセルタやモノクラフトGT300など、カスタマイズの自由度があった。このクルマにもそういうのを期待したい。
MR-S ZAGATO
MR-S カセルタ
MR-S モノクラフト GT300
基本的なデザインは
日本/イギリス系の保守的デザインのマツダロードスターと、
イタリア系の挑戦的デザインのアルファスパイダーという差別化は間違いないだろうから。
あ、でもそうなるとマツダの新デザインライン・
KODOはどうなるんだろうか。かなり挑戦的なスタイルのラインで、それこそ
アルファロメオ以上に攻撃的なデザインなんだよな…もしKODOデザインスタディを限りなくショーモデルのままのロードスターであれば、アルファロメオ版との外装の違いは
かなり少ないのかも、と思ってしまう。
KODOデザイン
86/BRZでもこういうメーカーのタッグ的なスポーツカーは面白い、と思ったが、
国も資本関係も違う、しかもマニアックなメーカーのコンビとなると、これはどんな結果になるか、楽しみで仕方がない。
…途中でお互いの主張をしすぎてケンカ別れとかは無しだぞ(^_^;)
あと、イスズ車にあった
ハンドリングbyロータスみたいに…
マツダロードスターには
エキゾーストサウンドbyアルファロメオ、アルファスパイダーには
ハンドリングbyマツダ、とかそういうエンブレムが付く的な…86/BRZのエンジンカバーに
TOYOTAとSUBARUのダブルネームみたいな
茶目っ気が欲しいね。
スポーツカーは、そういうのやれるからこそ、面白いんだから。
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Posted at 2012/05/25 18:09:17 | |
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