まだ早すぎたんだ・・・ESOTERIC N-05試聴記

オーディオショップの厚意でN-05の自宅試聴をさせてもらうことができました。

ESOTERIC N-05 →　LUXMAN L-590AX2　→　DALI EPICON6　という構成です。

marantz NA8005と比べての印象は、基本的に似たような音の傾向で、音場が前後左右に少し広くなり、よりクリアになった感じです。
しかしながらかなり微妙な差で、「うーん、これで55万円はどうなんだろうか？」と唸っていると。

それを見透かしたかのようにショップの方が「こんなこともあろうかと」とヨルマデザインの電源ケーブルを持ってきました。

すると・・・なんということでしょう。疑問符がついていた音が一変。音場が相当広がり、音に深みがでてきました。これなら納得。

ということは、N-05を買う際には少なくとも20万円クラスの電源ケーブルの同時購入が必須ということですね。それはそれでどうなんだろうか・・・。


音質以外の部分について。
ネットワークプレイ機能はLUMIN譲りのアプリのおかげでサクサク操作でき、問題ありません。

リモコンが無いので、アプリ側で本体をどの程度制御できるのかが気になっていましたが、これは褒められたものではありませんでした。
アプリのオプションで設定できることがかなり少なく、音量調整のオンオフやDSD再生時のフィルタのオンオフ等くらいです。

アプリで入力ソースの切り替えができません。リモコンが無いのに、これはかなり致命的です。
ソースをネットワーク以外にしているときにアプリでプレイを開始しても、自動でネットワークに切り替わることもありません。
わざわざプレイヤーのところまで歩いて行けと？

PCMの2倍4倍サンプリングやPCM←→DSD変換の設定も本体でしかできません。

背面のUSBタイプA入力にUSBメモリ(FAT32フォーマット)を刺しても認識しません。
ショップの方がメーカーに電話確認したところ「当社でもUSBメモリを認識したことは稀にしかないんですよ」と言っていたそうです。
ファームウェアバージョンアップで改修できるかどうかもまだ不明とのこと。

ESOTERICの商品説明では「USBストレージを背面に接続すれば、プレーヤーとストレージが一体化した簡易ミュージックサーバーとしても使えます」と記載されていますが、これはどういうことなんでしょう。


電源ケーブルを変えた際の音質はとてもすばらしいものがありましたが、上記の不便・不具合に加えて、売りの1つであるDSD変換も、変換されたDSDの音質よりも元のPCMの音質の方が好みであったので、現時点で敢えてN-05を買う理由は無いかな、というのが最終的な結論です。

N-05はしばらく保留とし、LUMINやLINN等も検討することにしました。