
就職した年の12月に人生で最初に買った新車、アコードEXL-S。その頃のホンダのネーミングはSはDOHC、i はインジェクションを表していたので、EXL-Sは1800ccのDOHCでキャブレター仕様でした。新入社員1年目の給料ではさすがに2.0Siは買えませんでした。この車、買って8ヶ月でシートの上まで水没すると言う苦い思い出の車です。
先日、高校、大学の剣道部の友人N君と会ったのでその事を思い出したので昔話をひとつ。
ホンダに就職したN君、なぜか就職したのは自分より1年後で、ホンダの新人研修の一環でいわき市の平のホンダのディーラーで7月~8月に販売店実習の研修をしていて、運転免許の合宿なんかも引き受けていた旅館に滞在していました。
その年の夏、猪苗代湖で大学の剣道同好会の合宿があったので一期生の自分は、差し入れして午後の稽古にOBとして参加した後に、平まで移動してN君が滞在している宿で落ち合う事にしていたのですが当日はあいにくの雨。稽古が終わった後に雨の中、山道を下ってN君が泊まっていた宿に暗くなってから到着し、そのままアコードを宿の駐車場に止めて、久々の再会に酒を呑み、稽古の疲れもありその夜はグッスリと深い眠りにつきました。
夜半から雨が酷くなり、朝起こされた時には旅館の1階は床上浸水。駐車場は辺りの道より一段低くアコードはドアの半分ほどまで水に浸かっていて、後ろに止まっていた車はヘッドライトのスイッチが通電してしまい点灯したままになっていました。
N君はバイクでディーラーまで通っていたので、取りあえずバイクを水が無い高台に移動させようと動かした瞬間に、バイクが押さえていたマンホールのふたが外れ、中から茶色いものがプカプカと・・・・・最悪!
アコードは動かせないのでそのままN君の実習先のディーラーにお任せすることにして、雨は朝には止んだので、膝下まで水に浸かって脱出しディーラーまで歩いて行く事に。街の様子は、宿の近くの川は水嵩が上がってギリギリだけど決壊はしていない。電車は止まっていて帰る術がない。宿の周りが特に水没が激しいといった具合でした。
ディーラーでシャワーを借りて取りあえず汚れを落として一休み。当時、実家は買い替えの納車前でちょうど車がなく、自分のステップバンを預けていたままだったので、携帯電話なんか無い時代、公衆電話を探して家に電話して父親にステップバンで平のディーラーまで向かえに来てもらうことにしました。家から150km以上、360ccのステップバンでは怖くて高速道路は走れないし、ナビも無い時代に電話で伝えたディーラーの場所を、地図だけを頼りに下道を使って、倒木や橋の冠水で迂回路などもあり、エアコンもないステップバンで真夏に5時間ほどかけて到着しました。父親に感謝です。
ディーラーにお礼を言ってアコードを任せて、帰りは自分が運転して帰路につきました。
アコードは助手席下にあったパワードアロックの基盤がダメになり交換。N君がシートや内装を外して洗剤で洗って復活となり、その年の高校の剣道部の夏合宿で落ち合って引き渡しとなりました。人生最初の新車は買って8ヶ月で水没した苦い思い出の車となりました。
Posted at 2024/04/01 18:31:39 |
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剣道 | 日記