2025年02月14日
ヤマハの新中期経営計画、3年で20以上の二輪のフルモデルチェンジ
今日のネットニュースですが、ヤマハがおととい新中期経営計画を発表し、3年で20以上の二輪(海外生産モデルを合わせて?)のフルモデルチェンジをするとのことです。現状ヤマハは国内の二輪販売台数がかなり落ちていて、おそらく4台メーカー最下位です。ただ海外を含めると十分な収益はありそうですが。
個人的な好みを含んだ話になりますが、現状のヤマハの国内ラインナップは不満だらけです。
(1)ベーシックなものがほぼMTシリーズしかなく、デザインの好みが分かれるため中高年層には抵抗がありそうです。XSRシリーズはネオレトロ路線でよいのですが、250ccと400ccのどちらにもないのは問題で、125cc(本体50.6万円)、700cc(100.1万円)とまあまあ割高です。
700ccクラスはホンダCB750ホーネット(104万円、デビューしたて)、NC750X(99.8万円)、CB650R(103.4万円)スズキGSX-8S(106.7万円)、SV650S(83.6万円)、Vstrom650(99万円)、カワサキZ650RS(107.8万円)と結構ライバルがいるのできついですね。
(2)400cc2気筒クラスにはZ400(72.6万円)がいますので、320ccのMT-03(68.8万円)は結構きつそうです。2気筒250ccクラスはライバルが少なそうですが、あまり売れていなさそうで、やはり好みが分かれるデザインが問題?
(3)セロー、SR400に代わるモデルが出てきていません。セローはホンダCRF250L、カワサキKLX230に、SRはホンダGB350にすっかり移行されています。今から後継モデルを出してもまだ間に合いそうではありますが、果たしてユーザーのニーズに合ったものが出てくるでしょうか。
(4)アドベンチャーツアラーのラインナップがTRACER9(149.6万円)しかありません。テネレ700(145.2万円)はシート高875mmで乗れる人が限られます。ライバルはなかなか手強いですが、TRACER7が100万円くらいで出てくればいいなと思います。MT-25ベースでTRACER25がシート高800mmくらいで170kg台で出てきたら買ってしまうかも。
(5)直列4気筒モデルがMT-10(192.5万円)しかなく、ホンダCB650R(103.4万円)、スズキGSX-S1000(150.7万円)、カワサキZ900(127.6万円)、Z900RS(148.5万円)とどう考えても戦えません。
(6)125ccと155ccのスクーターのラインナップが多すぎて、トリシティ(重い!)以外はいずれもキャラクターがあまり立っていないので決め手に欠けます。せめてもっと明るいカラーは出ないでしょうか。PCXとかADVに流れるのは明らかです。
どういうモデルを出したら売れるか(他社と差別化できるか)という一番重要なところが欠けているようにしか思えません。海外で売れているからいいか、じゃ困りますし、国内の営業拠点(YSP)の運営が厳しくなるとしたらさすがに問題です。
私だったらまずは250cc(220-230ccかも)単気筒エンジンを何とか開発して、XSR250とセローを出します。次に250cc2気筒のアドベンチャーモデル(ライバルが重いので軽量で)、できるなら400-600ccクラスでも軽量なものも。その次が125-250ccのスクーター、そして700ccあたりの4気筒で200kgくらいのモデルがいいです。
ところでインドネシアのメーカーホームページを見てみると、155ccと250ccは日本の価格より差がついています。例えばR15が4095万ルピア(0.0094をかけると38.5万円)、R25が7500万ルピア(70.5万円)でR15の1.83倍、日本ではYZF-R15が55.0万円、R25が69.1万円とR15の1.26倍です。
つまり150ccは日本ではもっと安く売れるはずなのに、あまり売りたくないのでしょうか。ちなみにモンキー125はなぜか8717万ルピア(81.9万円!)と結構高かったりします。7992万ルピアのCRF250Lより高い!
あとは公式ホームページ、カワサキが一番見にくいですがヤマハはその次。「ラインナップトップ」をクリックしたら全モデルが表示されるようになりますがわかりにくく、そしてジャンル別に表示され、もう1回「免許別」をクリックすればやっと見やすくなります。最初からこれでいいのに。
実は最大の問題はPDFカタログの中止なんですが、では過去のモデルのスペックが検索できるかというと、セローやSRですらできないようで非常に残念です。これだけはどう考えても意味がわかりません。
ヤマハはスズキの次に好きなメーカーですし、実力が発揮できていない現状を非常に残念に思っています。是非とも大改革をして、いいバイク、売れるバイクを出していただきたいです。
<2/16追記>インドヤマハの公式ページを見てみると、FZ-Sという149ccのバイクが130700ルピー(日本円に換算して23.0万円)です。これジクサー150(137900ルピー、24.3万円)より安いのですが、こういうのを入れてほしいですね。多分プレミアムメーカーとして入れられないのだと思います。
<2/21追記>軽二輪(126-250cc)の売り上げ台数ですが、ホンダ33069台、ヤマハ8900台、スズキ8460台、カワサキ3918台。小型二輪(401cc以上)はホンダ19754台、ヤマハ8238台、スズキ6772台、カワサキ25759台、です。
カワサキはなんと小型二輪はホンダより売れてます(Z900RSのおかげ)。ヤマハは思ったよりは売れてましたが、年間1000台以下のモデルが多いようで、収益はスズキ以下かもしれません。もうちょっとできるんじゃないかと思います。近々社長が交代するようで、ヤマハ愛の強い社長のようで楽しみです。
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Posted at
2025/02/14 12:40:13
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