
Dらーから「今週末ケイマン試乗できますよ!」とのことで午後ひょこひょこ行ってまいりました。
正直、1週間の疲れが溜まってて激ネムだったんですがケイマンはなかなか試乗できないので半分閉じかけたまぶたを開け気合を入れて乗ってきました。
試乗車は真っ赤な左ハンドル&PDKのケイマン(2.9リッター)、オプションはスポーツクロノグラフとPASM、カーボンインテリアで走行は5000kmちょいでした。
正直、出だしは「壊れてるんじゃないかな?」と思うぐらい調子が悪くてサイドブレーキを引いたままなんじゃないかと思うぐらいアクセルを離すとカックンとエンジンブレーキがかかりギアチェンジのショックもひどかったです。
そしてブレーキも非常に弱く、ボディー下やエンジンからガラガラと異音がしっぱなしだったのでかなり手荒に使われた非常に痛んだ個体だったのかもしれません。(かわいそうに・・・)
正直、最初は「これが夢にまでみたポルシェかぁ~なんか微妙・・・」とかなり残念な印象だったのですが、ワインディングに持ち込むと眠かった目が覚めるぐらい、ガラリと印象が変わりました!
てっきり壊れていたんじゃないかと思っていたエンジンがスムーズな吹け上がりで強烈なトルクを発生させ後輪からぐいぐいと力強く押してくれます・・・「これがポルシェの走りかぁ~!!」ケイマンが隠していた牙をむき出しました。
「2.9リッターでも十分ですよ!」といっていたDらーの方のセリフが頭をよぎりました・・・安全運転の私には十分過ぎるエンジンスペックでした・・・Sはサーキット走る人以外はいらないかも・・・。
PDKはノーマル時はセダン系のおとなしい経済的なシフトチェンジをするのですが、試乗車には「スポーツボタン」なるものがあり、押すと瞬時にトルクが体感で1.5~2倍ぐらいになり、回転をひっぱるようにスポーティーにシフトチェンジします。
これはワインディングでは絶対ONにしていたほうが面白いです。(そもそもMTだといらないと思いますが・・・)
そしてもう一つ「PASMボタン」があるのですがこれは私だったら絶対オプションに付けようと思いました、それぐらい効果がテキメンです。押すとサスペンションがやや硬くなり、より地面にはいつくばった感じになります。
R8で体験したレベルとまではいきませんがコーナリングでは効果があると思います。
むしろONにした状態がノーマルでもいいんじゃないかと思ったぐらいです。
だけど同乗者を乗せて長距離走るならOFFの方が相手にとってもより快適かもしれません。
私はミニの足回りが非常に気に入ってるので同じぐらいにまだまだ硬くしてもらってもいいですけどね(笑)
ただ、ポルシェはやはり高級車ですからむやみに硬くは出来ないのでしょうね・・・どちらかというとお金持ってて乗り心地重視のお客さんが多そうですから・・・硬くするとクレームきそう。
あと、気になった点がパドルシフトなんですがミニと真逆で非常に扱いにくかったです・・・私はあまりステアリングのシフトボタン系は好きではないのですがポルシェの場合、親指の付け根でステアリング操作時に無意識に押してしまうことが多いです。
これはバタフライ(?)にしてもらうなり改善が必要かな?と思っていましたが・・・ところがだんだん慣れてくるとステアリングを握ったまま指の腹でボタンを押せる事に気がつきましたのでこれはこれで一長一短かな?といったところです。
先代ミニのシフトスイッチは指先で操作しますので瞬時に押せないことが多いですが、ポルシェのそれは親指の付け根で押せるようになっています。ただ操作時にミスタッチはしやすいなと思いました。
あと、シフトの操作がミニと逆ですので(手前がシフトダウン、奥に押すとシフトアップ)これは最後まで慣れませんでした。
下り坂なんかでエンジンブレーキを利かせようとシフトダウンしようとしたらアップしてしまうことがしょっちゅうありました。ここら辺は国際規格で統一できないんでしょうかね?(ウインカーもね)
ミニのATとポルシェのPDKを交互に乗る人(いるのかな?)は絶対にずっと覚えられずに押し間違え続けると思いますよ。
あと、私が人一倍こだわるステアリングの感触は想像したよりもやや軽目かな?と思いました。
ステアリングの大きさや径はちょうどいいと思いますがもう少し遊びが少なくてもいいんじゃないかと思いました。ただこれは個体差やドライバー負担を考えてのことかもしれません。
遊びしろが2cmぐらいある気がしました。
私の中ではR50系ミニのステアリングの硬さ&クイックさが一番いいのです(R56系は軽すぎるの)
ここらへんはJCWみたいに「スポーツボタン」を押すとステアリングがやや重くシャープになってもいいのかなと思いました。
結論として「スポーツボタン」「PASM」をONにしたケイマンはかなりの高速コーナリングマシーンでした・・・MRによるところも多きいのかもしれませんが、旋回性、回頭性ともにスムーズでクイックでどんな急RのコーナーもNonブレーキで曲がれる気がしました・・・やはりポルシェ!!すんばらしい!
なによりもスムーズに吹けあがる&トルクフルなエンジン!これがポルシェのすべてを物語っていました!(車体価格のほとんどはエンジン代!?)
あと、左ハンドルは乗りなれないので・・・今回は指宿スカイラインで走ったんですが発券所&料金所がすべて右にしかないのでいちいち車を降りなければならなくて非常に不便でした・・・もし私が買うなら右ハンドルのMTにするかもしれません(お金があればですが・・・涙)左ハンドルにはあこがれますが、やはり日本では(特に鹿児島では)右ハンドルが無難でしょうね~。(Dの方の話ですと、右ハンドルはやや足元が狭いそうです)
今回の試乗車はカーボン仕様で内装がなかなかスパルタンな雰囲気で個人的には好みだったんですが、メーター上のフードとルームランプのちゃちさだけは600万以上する車にしてはどうかな?と思いました。
先代からすると内装の質感はかなり向上していますので次のモデルにさらに期待したいところです。
あと、気になった点としてはMRなのにエンジン音があまり聞こえないのが少し残念でした。
R8もそうだったんですが、各社MRは防音性に力を入れているみたいですね・・・スポーツカーなんだからほどほどにうるさくてもいいと思うのですが・・・。
あと、シートヒーターは2段階で2段目は低温火傷しそうなぐらい熱かったです(笑)
300万円代のマツダロードスターでさえ5段階調整ですからもう少し細かく設定できればいいですね。
今回試乗したケイマンはやや不調車だったとはいえ街乗りはとにかく、ワインディングでは最高に楽しい車でした。
しかし、2.9リッターのパワーは私のような軟弱者には到底扱える代物ではなく、結論として2リッター以下の車をオープン&MTで転がしているほうが私の性に合いそうです。(金銭的にも点数的にも・・・ね)
今度は本命のボクスターを手配してくれるとのことですので今から楽しみです♪(カレンダーももらいました)
※帰りに乗り込んだミニがやたら自分にしっくりきたのは言うまでもありません。
やっぱミニいいわぁ~!!