今日はキワモノながらメジャー(?)なロータリーエンジンの話。
とは言え、マツダのファンも多く、みなさんの方が良く知ってるのではないだろうかww
自分は、オムスビが回ってるんだろ?位の知識ですけどw
調べてみると、ピストンエンジンの特徴である、ピストンが上下してクランクを回す方法から、
なんとかして、膨張するチカラを回転力にできないだろうか?と考えたところからスタートなのよね。
コンプレッサーなんかだと、変心したローターとベーンの組み合わせってのは良くある構造。
1930年ごろのフランスではブランシュ式のコンプレッサーが発明される。
こんな感じ。
おろ? なにかに似ているww
実はこの機構、いわゆるオムスビローターのヴァンケル式とギア比が違うだけ。2:1なのだ。
本家(?)ヴァンケルは3:2の比率だ。
ここいらあたりの機構が、後のロータリーエンジンの基本なのだ。
しかし、ローターは回転しながら、中心の軌跡は円を書くので、エキセントリックシャフトがいる。
そういう意味では、惜しい。
で、ここでは終わらず、完全に中心でグルグル回るローターリーエンジンは無いものか?と探してみる。
ピストンぽいが上下はせずに、壁を滑って回る。 ここが回転と共にガス交換するので機関として成り立つ(のか?)
ウォーカーエンジン (1967年)
4ストだと無理があるww
では、2stバージョン ハミルトン ウォーカー (1984年!)
うーむ。なのか、ぱっとせんね。
ローター部分に壁(?)を作って、その前後をガスで押したり、空気を引っ張る方式。
エッセルベ (1920年頃)
もはやエンジンに見えないww
円環で、ユンカースっぽいバルブをタイミングにあわせて開け閉めすれば、グルグル回るのでは?? と考えたのがコレ。
久米式 1930年頃。
なんかこう、ググーっと圧縮する感じのは無いのかね~?と思うわけで。
(圧縮比、膨張比はとれた方がイイ)
で、二枚の板が、ハサミのように閉じたり開いたりしながら回る。
村上式 1930年頃 (昭和9年とか。。)
どうやってハサミみたいに動かして、回るんだよ?とお思いだろう。
エンジン(?)の裏側はこうなっちょる。
おおお! 楕円ギアだ! これで角速度が変わるので組み合わせると、ミョイン、ミョインと変な運動をする。 (でも、自分はオーバルギアなんて、一生のうちに一回も作らないだろうw)
ついでにサイドビューもつけておこう。 複雑でわからんねww
これを熱心に開発していたのが日産の社長だったりする。。今からじゃ想像がつかないね。
このようなチャレンジが戦前頃に流行。 そして戦争へ。 ユンカースとかも、似たような時代なんで、
この頃のエンジンは機構的に色々とやってみる時代だったのだろう。
ずっと研究を続けている人もいて、現在もなお、チャレンジは続く。
で、話は戻るが、1964年ごろにNSUがヴァンケルエンジン(いわゆるロータリーエンジン)のクルマを発売! 世界中が驚いた(らしい)
にわかにロータリーブームが日本に来る。
1967年 コスモスポーツ発売。 大阪万博では未来のエンジンとされてました(らしい)
ま、有名な話なんで省略。
次は、バイク。
1974年 RE-5 スズキ
輸出専用モデルだったらしい。 惜しい。日本で発売されてれば。。。(謎)
同エンジン
エンジン断面図
変り種としてはヤンマーディーゼル
ローターリーエンジン チェーンソー RH57
この他、船外機も出してる。
今じゃ、時代のあだ花のように、やれネンピが悪いだの、オイルを食うだの言われ絶滅してますが、
ロータリーの良い点としては、やっぱり回転運動なので、低振動だということ。
エンジンチェーンソーで、森林を伐採している人にとっては低振動は魅力だった。
だが、トータルの重量が重かったのが次につながらなかったらしい。
場所が変われば、低振動でコンパクト、ハイパワーなエンジンが活躍する場もあるワケで。
小型飛行機(ホームメイドが多い)に使われている。
ターボとの組み合わせが最強だわね。
ロータリーエンジン、実は、かなりの数の中古が飛行機用に流れている。
かつて、日本の道を走っていたエンジンが、アメリカの空を飛んでいると思うと、
それはそれで、キワモノエンジン、ここに至り。 感無量である。
ロータリーエンジンって言っても、奥が深いわ。