目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) ![](/images/icon_difficult_on.svg) 中級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
RB26エンジンのブローバイガス還元システムについて、BNR32の新型車解説書にごく簡単に説明があります。
一般的なクローズドタイプで、マニ圧が負圧の運転条件ではタービン上流から新気を取り入れてブローバイガスはPCVからインマニへ吸引されます。
マニ圧が正圧の運転条件ではPCVは閉じ、ブローバイガスはカムカバーからタービン上流へ導かれ、インテークダクト内に吸引されます。
ここにオリフィスが入っており、流量が制限されています。
フレームアレスターが入っているのは万一ブローバイガスが燃えた時にエアフローメータへ炎が吹き返さないようにとの配慮であると想定されます。
2
これは同じく新型車解説書に記載のエンジン画像です。
実はこの画像のエンジンは量産エンジンとは少し異なる部分があります。
それはインテーク側のヘッドカバーとエキゾースト側のヘッドカバーを結ぶブローバイホースが無い点です。
単にホースが外されている訳ではなく、ニップルを見れば分かるように、そのような仕様であった事が伺えます。
3
これはBNR32発売当初の雑誌に掲載されたRB26DETTの画像です。
上記と同様にインテーク側とエキゾースト側を結ぶブローバイホースは有りません。
もしかすると、開発時はこの仕様でテストされていて、発売間際に仕様変更したのかも知れません。
理由はブローバイの掃気が悪かった、或いはエンジンオイルの持ち出し量が多かったなどが考えられます。
4
これはBNR32の生産モデルのエンジン画像です。
インテーク側とエキゾースト側を結ぶブローバイホースが有ります。
仮に掃気性能向上を狙ったものだとすればチョット疑問な点もあります。
と言うのは、インマニ負圧時はタービン上流から新気を吸い、代わりにヘッドからブローバイガスを抜き出したい訳ですが、画像のレイアウトの場合は新気がインテーク側とエキゾースト側を結ぶホースを単に通過してPCVを介してインマニに吸われるだけでブローバイの掃気は殆どされないと思われます。
但し、インマニ正圧時はPCVが閉じる為、ブローバイガスはインテーク側とエキゾースト側の両方からタービン上流へ吸引されると思います。
5
これはグループAのエンジンルームの画像です。
レーシングカーは負圧領域は殆ど使わないためPCVは見当たりません。
ブローバイガスは画像で分かるようにヘッドカバーから抜いてキャッチタンクへストレージされますが、途中のセパレーター(長細いアルミタンク)でガスと液体が分離され、オイルはオイルパンへ戻される仕組みのように見えます。
6
こちらはスーパー耐久用BNR34のエンジンルームの画像です。
こちらもPCVは使われておらず、代わりにマスターバック用負圧の取り出し口に使われているようです。
ブローバイガスの経路はグループAと同じ考え方で設計されていますが、セパレーターの設置位置がエキゾースト側に変更されています。
オイルに混ざったガソリンを出来るだけ多く気化させ、確実に取り除くためには周囲温度が高い方が有利であるためエキゾースト側に設置されたのだと思われます。
これがnismoから市販されているキャッチタンクの原型となっているんでしょうね。
7
上述のようにレーシングカーでは負圧域での掃気を考えなくても良いわけですが、ストリートカーではそうはいきません。
しかしながら、RB26純正の配管のままでは負圧時は単に取り入れた新気がニップルとホースを通過して行くだけで、あまり掃気は期待できそうにありません。
だからエンジンオイルを交換しても直ぐに真っ黒になるのかも知れませんね。
改善案ですが、例えばインテーク側とエキゾースト側を繋ぐホース間にワンウェイバルブを挿入し、更にヘッドカバーの前方にもインテーク側とエキゾースト側を繋ぐホースを新設してはどうでしょうか?
こうすれば負圧時は確実に新気を取り込んでブローバイガスをインマニへ排出させることが出来ますし、正圧時はインテーク側とエキゾースト側の両方からブローバイガスを抜くことが出来るので、純正の状態よりも改善されるように思えます。
8
たまたまネット検索で見つけた画像です。
RB26純正とは違ってバイパスホースが前の方に設置されています。
もし自分が加工するんだったら、この部分はセンターカバー内に収まるようにしたいです (^o^;
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