
さて、前回から随分時間が開いてしまいました。
今回は競技前車検と入賞車両に対する再車検について書こうと思います。
まず、競技前車検では自分達オフィシャルの技量不足で参加者の皆さんにご迷惑をお掛けしました。
本当にすいませんでした。
さて、一から全部書いて行くと面倒なんで、車検をやっていて気になった事を書きます。
というか、車検で引っ掛かった例について。
中には「アホか!」と思える物や「うっかりやっちまったぜ」な物まで・・・
こういう事もあったのか、と参考にしてくれれば良いです。
ヘルメット・レーシングスーツについて
まずヘルメット。製造から10年以上の物を持ってきた人。
そもそも規格が通っていないヘルメットを持ってきた人。
ちゃんと規則書を読みましょう。
次にレーシングスーツ。
車検時にレーシングスーツが用意してなかったので「レーシングスーツは?」と聞くと、「え、レーシングスーツって必要なんですか?」と・・・
・・・コラっ!(°□°;)
もちろん車検は落としました。
その後、その大学は他大学にスーツを借りて車検を合格していました。
もう一件。
「ツナギ」でレーシングスーツの代用をしようとしていた所が有りました。
数年前まではツナギの使用もOKだったので、大丈夫だと思っていたのでしょう。
もちろん今年はダメですし、確か4年前あたりから規制の話は出ていたので・・・
学連からも何度かレーシングスーツ作成の話は出ていたはずです。
そもそも規則書をきちんと読んでいればそんな事にはならないハズなんだが・・・
*補足ですが車検チェックリストに「レーシングスーツ以外の場合は、規則書に適合しているか」という項目が有ります(多分)
この「以外」とは学連作成のスーツの事です。
ここらは学連の書類の作り方が悪くて、学連のスーツは本来は「レーシングスーツ」では無いのです。
これを競技規則書で「JAF/FIA公認または、市販の難燃性レーシングスーツ、学連作成のレーシングスーツ」と記載してるからややこしくなってるんです。
もしくは、学連のスーツをレーシングスーツとするならば、車検チェックリストを
「JAF/FIA公認のレーシングスーツ以外は、規則書に適合しているか」に書き直すべきです。
↑ほとんどの大学はレーシングスーツか学連のスーツを買ってるはずだからあんまし関係無いとは思いますが。
バケットシート・シート
ベルトのガタについて
今回は一件のみ、取り付け不良によるガタがあり、落としました。
後、シートレールにガタが出ている車が多々見受けられました。
まず無いとは思いますが、ダートでは最悪シートが外れる恐れが有ります。
明らかにガタが多いシートレールは落とす事が有るので注意して下さい。
もう一件。
「純正改」のシートレールを使って、バケットシートを使っている車が有りました。
安全性が保障出来ないので、ぜひとも辞めて下さい。
シートベルトについて
使用期限が見えないベルトがいくつか有りました。
まあ、学連側で「確認出来なければOK」となっていたので、使用期限が確認出来なくても通しはしたんですが・・・
これは学連側がおかしいと思います。
規則書では規定しているものの、実際はスルー。
おそらく、本気で規制すると半分近くの大学がそこで引っ掛かるからだとは思うのですが、だったら最初から規制するな!って思うし、
「いやいや、安全の為に」と言うのなら、本気で規制すべきだと思う。
いい加減なんだよな(-_-#)
もう一点
4点ベルトの一本のみ、違うベルトだった。
どういう事かというと、4本ともメーカーは一緒。
ただ、明らかに一本のみバックルの形、ロゴの場所が違う物があったのです。
「同じメーカー」という事で本人たちも気が付かなかったみたいです。
ロールバーについて
ロールバーパッドの不足が多かったです。
多かったのが、パイプとパイプの接合部分のネジ部分。
ここもきちんとパッドを巻いて下さい。
あと、ロールバーパッドをビニールテープでグルグル巻きにしている車が見られました。
ビニールテープは可燃物ですので、使用は極力辞めましょう。
キルスイッチについて
キルスイッチを思いっきり引っ張らないと、切れない車が有りました。
おそらくワイヤーのアウターの固定が十分に出来ていないんだと思います。
アウターが固定されていないと、インナーのワイヤーが引き切れません。
きちんと固定しましょう。
牽引フックについて
取り付け不十分な車が有りました(ボルトの締め付け不足)
ただついてりゃいいってもんじゃない!
ちゃんと固定されていないと、もし牽引フックを使うような自体になってしまった時、使い物にならず、牽引が出来ない・・・という事態になりかねません。
バッテリー端子の固定について
「なぜテーピングする時に気がつかない!?」と思うのですが・・・
一台だけ端子がゆるゆるの車が有りましたね。
テーピングについて。
ラジエーターのリザーブタンクのテーピングをしてない大学が一校。
82に詳しい人は解るんだが・・・
82ってウォッシャータンクとラジエターのリザーブタンクが抱き合わせなんですよね。
何を思ったのかウォッシャーの蓋に厳重なテーピングがして有りました。
車内アクセサリーについて。
さすがにこれは外し忘れは無かったですが、車内に「軍手」が落ちてた大学が有りました。
荷物下ろしの時に下ろし忘れたのでしょうか?
配線の保護について。
「全く」と言って良いほど保護がされてない車両が有りました。
また、一部保護が出来ていない車両が数台居ました。
最後にドアモールについて。
一部付いていない車が有りました。
基本的には運転席側だけの取り付けで良いらしいですが、個人的には助手席側、リアハッチ開口部分にもきちんとモールを取り付けて欲しいです。
ドアモールは「車体に出入りする時に、レーシングスーツが開口部鉄板に引っ掛からないように」取り付けが義務付けられています。
出入りするのは、運転席だけでは無いと自分は考えてます。
もしコケた時、運転席側が下になったら運転席側からは脱出出来ませんからね・・
↑今回の車検はこんな所でしょうか?
もう少し、皆さん規則書を読んで、きちんとした車を作りましょう。
車の出来が、大会の順位に近いかな?とふと思いました。
車の作りが甘い大学は、順位も下の方。
そんな気がします。