先日ヤフオクで落札したスピーカーが届きました。
品名は「CORAL コーラル スピーカー ペア オーディオ機器 詳細不明 中古 現状品音出し確認済み」でした。
しかし、そっくりさんのコーラル8F-60ではなく本家のJBL LE8T-Hではないかと思い、勇気を出して23,300円にて落札。160サイズ2個口で送料が4,120円かかりました。
オークションの掲載写真は、スピーカーユニットが写っているのがこれ1枚しかなく確信は持てませんでした。
自分の見立て通りLE8T-Hならラッキー、出品者の記載通りコーラル8F-60だったら相場せいぜい1万円ぐらいだから大損です。
ハラハラドキドキしながら待つこと3日。。。。 本日着弾!!(^^)!
開封したらかなり汚れていたのでキャビネットを拭いて、音が出るかどうか確認。
出ましたー♪
ボリュームを上げていっても歪っぽさは無く、正常動作品と言えるでしょう。
JBL LE8Tについては、オーディオをやっている人ならだれでも名前ぐらいは知っている名器中の名器です。
私は今回初めて手に入れ、他所で聴かせていただいたこともないので、音質の評価については詳しい方にお任せします。
ここではこのスピーカーの概要と外見上の特徴・バリエーション・類似商品(パクリ品)について簡単に書きます。
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JBL LE8T
1962年アメリカのJBL社が発売した8インチ(20㎝)フルレンジスピーカー。
特徴的な白いコーン紙は、強度と質量の補強のために塗布した特殊な白いダンプ材によるものです。
センタードームは0.05mmという極薄加工が施されたアルミ製。
アルニコVマグネットを用いた重量級(約3kg)の磁気回路とアルミ線エッジワイズ巻ボイスコイルにより、トランジェントを向上させています。
フレームにはアルミダイキャストフレームを採用しています。
1962年の販売開始から1980年代後期まで25年以上作り続けられたロングセラーです。
■年代により主に3つのバリエーションがあります。
初期の製品はランサロイエッジという白いエッジが特徴で、ボイスコイルの引き出し線やセンタードームの接着部分はコーン紙と同じ白色のコーキング材が使われています。
中期の製品では黒いウレタンエッジ、センタードームとボイスコイル引き出し線のコーキング材も黒色になり、ホワイトコーンやアルミシルバーと配色が対照的になります。
後期の製品は品番がLE8T-Hとなり、磁気回路がアルニコからフェライトに変更されています。表面から見た違いはボイスコイルの引き出し線の方向がLE8TとLE8T-Hでは異なります。裏面から見るとマグネットを収めたカバーの形状が異なります。
非常に優れた性能のユニットでデザインも美しく大ヒットしたため、多くのパクリ商品が生まれました。
コーラル8F-60
フォステクスFX200
テクニクスEAS20F10
ヤマハJA2070
どれもそっくりですが、中でもすごいのがヤマハJA2070。本家LE8Tより強力なアルニコマグネットを搭載した上、センタードームにはベリリウムが怪しい光を放っています(笑)
本家JBLを超えてやろうというヤマハの意気込みが感じられます。生産数が圧倒的に少ないのでオークションでもめったに見られません。発見したら絶対ゲットしましょう!
さて、清掃しながらユニットを確認&鑑定します。
カンテイチュウ (p_-)
コーン紙はかなり変色してシミも何か所かありますが致命的な傷は無いようです。
エッジは交換してあるようです。オリジナルのLE8Tはウレタンエッジなので加水分解してボロボロな物が多いのですが、これは十分な弾力があります。
しかし、このエッジあまりきれいに貼れてなくて若干ボコボコしています。
フレームはアルミヘアライン仕上げですが汚れや錆がかなりひどい状態です。
確認の結果、やはり本家のJBL LE8T-Hで間違いないようです! \(^o^)/
コーン紙はLE8Tの特徴である白いダンプ材が塗布されているため、ランダムに細かい凸凹があります。
これは他のコピー商品には見られない大きな特徴です。また、このコーン紙はりコーンされていないオリジナルのコーン紙のようです。
ボイスコイル引き出し線の方向、センタードーム接着剤の色から判断して、磁気回路がフェライトマグネットに変更後のLE8T-Hです。
ユニットを外してラベルを確認しようとネジを外してみましたが、ユニットが箱に固着してしまっていて外れず確認できませんでしたので、表面からの見た目だけで判断しています。
このようにして名器JBL LE8Tが我が家に降臨したのですが、これに先立つこと数日前。
実はもう一つ「伝説の名器」が届いていました。
同じヤフオクで40000円弱で出品されていましたが、ダメもとで30,000円に値引き交渉したところあっさりOKで落札できちゃいました。
CORAL BETA-8(コーラル・ベータエイト)です。
詳しくはこちらに
https://audio-heritage.jp/CORAL/unit/beta-8.html
https://tonequality.jp/2020/03/26/coral-beta8/
本来ダブルコーンのユニットですが、以前のオーナーにより内側の高音用コーンが取り除かれています。
ネットで調べてみると当時割とポピュラーな改造だったようで、この方が高域特性が良いという事で行われていたようです。
その他はかなりきれいなユニットで大切に使われてきたことが想像できます。
裸で音出ししてみましたが、「名器」の名に恥じない立派な音でした。
これに似合う箱をしつらえてLE8Tと勝負させてやりたいと思っています(笑)
ポンせんに加え、LE8T-H、BETA-8と名器を揃えて、オーディオライフは充実してきました。
カミさんには「とーちゃん死ぬ前に、あのガラクタ処分しておいてね!」と言われています(笑)
まあ確かに、ちょっと置き場所に困った状況にはなっています(;^ω^)
でも、置き場所に困ったからと言って
車載はしませんからね!(爆)