もうひとつのソウルライン

自分のもうひとつの鉄分の由来。いや油来？（笑

旧国鉄宮津線。



気動車（ディーゼルカー）が好きなのは
完全にこちらの影響ですね。

JR発足から3年の1990年4月1日。
赤字路線のため廃止が取り沙汰される中、第三セクター化に踏み切り
前年に国鉄の未成線であった宮福線（福知山-宮津）を開業させた
宮福鉄道をさらに拡大する形で、
日本最大の3セク鉄道「北近畿タンゴ鉄道」は開業しました。



ソウルラインと呼ぶには遠くね？と思うかも知れませんが、
祖母の家が宮津にあり、子供の頃夏休みは家族に先駆けて宮津入りし、
祖母の自転車にカメラを乗っけて宮津周辺で宮津線を撮影したり、
宮福線の未成線を探検したり、それこそ鉄分一色でした。
（子供らしく海で泳いだり、海釣りしたりもしてましたが（＾＾；）
アナザースカイ的な存在です。


あれから25年。
JR西日本の施策「ビッグXプロジェクト」の恩恵での一部区間の電化やJR特急の乗り入れ、
また「あかまつ・くろまつ」など観光路線としてイベント列車投入等の経営努力により
四半世紀の維持・発展を続けてきてくれましたが、
開業から一度も黒字を計上したことはなく、京都府・兵庫県のお荷物状態は否めなく
昨今廃止も含めた見直しが議論されていたそうです。

そこで出された結論は、
経営方式を合理化し、設備保全を自治体、運行を民間会社委託に委託するという
「上下分割方式」の採用。
3セク鉄道としては元祖であり、震災の乗り越え頑張る三陸鉄道と同じ方式だそうです。

2015年4月1日
社名を「京都丹後鉄道」と改め新たなスタートを切ることとなりました。

公募で選定された運行会社は、なんとあのピンクのバスでおなじみのウィラー
名古屋周辺でもよく見かける都市間移動の高速バスの経営で急成長した会社です。


運行会社の公募に対して、鉄道会社からの応募はなかったそうです・・・。
やはり鉄道経営単体でしか見れなければ立ち行かなくなる可能性は非常に高い。
何せ元々は国鉄の第3次特定地方交通線ですから。

立ち上げられたHPにその施策について説明があります。
観光もさることながら、地元の足として、バス、船との連携による沿線地域全体を網羅する公共交通網の構築。

そう、それこそが公共交通機関の、時には収益性をも超越する使命。

それを応援できるのはやはり「乗る」ことなんでしょうね。
地元民ではないので日々利用することはで着ませんが、
宮津線を愛するものとして、ぜひ乗りに行きたい。

新型車両も新規路線もない再出発。
北近畿タンゴ鉄道開業のときのように現地で立ち会うこともできませんでしたが
なくてはならない地元の足として永続することを願って止みません。



写真は北近畿タンゴ鉄道発足時に新造された特急「タンゴエクスプローラー」用KTR001形
昨年ついに定期運用から離脱、季節臨時便での運用となりましたが、今でも好きな車両のひとつです。

ちなみにこのKTR001も含め北近畿タンゴ鉄道が新造し、京都丹後鉄道に引き継ぐ車両は、
すべて富士重工製だったりします