やーまだ.のブログ一覧

レガバックさんのコメントに触発されて、
返信しようかと思って書いたら長くなりブログになっちゃいました（笑
つれづれに書いてみる琴似。



スカーレットのボデーカラーを纏う「赤い電車」と言えば名鉄。
7000系パノラマカーをデザインした際に、杉本健吉画伯が考案し、
当時緊急車両以外は許されてなかった赤い車体色で認可を得、
以後の名鉄のイメージとして定着してきました。

ただその名鉄も3700系を最後に、赤い鋼製車体をやめ、
赤い帯を巻いた無塗装ステンレス車両への切替えを進めています。

そこには、名鉄車両の製造を一手に引き受ける日本車輌の「日車ブロック工法」と呼ばれる
低コスト・短納期なステンレス車両製造技術の確立もさることながら、
運用面でのメリットも･･･。


やーまだが生まれ育った名古屋市守山区には、区を縦断（横断）する、
「せとでん」の愛称で親しまれる名鉄唯一の独立線区、名鉄瀬戸線があります。
名古屋の下町を瀬戸街道に沿って縫うように走る瀬戸線はその独自性から、
（短い駅間距離、低い評定速度、地下鉄相互乗り入れ以外で唯一の地下区間によるA-A基準適用（名鉄名古屋駅は地下駅だが山岳トンネルの扱いでA-A基準は非適合））
本線系車両と共通使用はできず、常に「瀬戸線仕様」と呼ばれる車両が運用されてきました。

しかしそれは、駅間距離が短い為頻繁に扉が開くため、冷房は効果がないと非冷房の新製車（
6600系。本線系の兄弟車6000系は当たり前に冷房車）を投入されたり、
時代の要請から冷房化率向上を図る時も、高い走行性能を必要としないという判断から、
旧性能車両の床下を再利用し新型似な車体のみを新製する「車体更新車」でお茶を濁されたりと、
本線系車両よりも劣る「お下がり」的な車両ばかりでした。
でもそれが逆に個性化を生み、新型車両なのに吊り掛けサウンドな車両など、
ここでしか見れない強烈に個性的な車両達に、根強いファンがいたことも事実。

その瀬戸線に2007年から導入された4000系電車。


A-A基準適用の為瀬戸線専用車両ではあるものの、ステンレス車体に赤い帯、
VVVFインバータ制御によるブラシレスモーターの甲高い加速音、プライバシーガラス。
まさに名鉄の、いや日本の私鉄の最新トレンドを押さえた車両。
名鉄は一気に増備をかけ、2013年には瀬戸線全ての車両が4000系に統一されます。
4000系への統一を他線区に先駆けて行ったのは、沿線人口の急増による経営的重要度の上昇（ドル箱路線化）によりしゃりょうの性能統一によるスピードアップと同時に、
運用コストの削減効果を最大限に得ようとする名鉄の思惑が見てとれます。

瀬戸線車両のメンテナンスを受け持つ尾張旭検車区には車両の塗装設備が開設当初からありません。すでにステンレス車で統一することを見越した設備導入であった為、
瀬戸線に在籍する鋼製車両達は水性塗料によるタッチアップのみで余生を過ごすという
少しかわいそうな状態で晩年を迎えました。


かくして最新車両で統一された瀬戸線。地元民としては喜ぶべきなのでしょうが、
鉄道ファンからすればいつ行ってもどこかで見たことあるような同じ車両ばかりの
「フツーの私鉄」になってしまった感は否めません･･･。



この事例からも他の企業と同じように、今後名鉄も生き残りをかけた効率化、企業努力（？）を続けていくと思われます。
また昨今のバリアフリー志向や踏切事故防止の観点からすると、よほど革新的な発明でもない限り、パノラマカーシリーズのようなハイデッカー構造の前面展望室を持つような



あ、違った（＾＾；


超個性的な車両が登場する事は難しい加茂しれません。

6000系シリーズ、3700系シリーズの在籍数量を見れば全てがステンレス車両に取って代わられる事はまだまだ先の話かもしれませんが、


はじめは気にも止めなかったステンレス車両たちは今確実に数を増やし、現在の在住地近くを走る常滑線や河和線では赤一色の編成ばかりだったものが、最近は赤い鋼製車とシルバーのステンレス車が併結して走っているす姿を一番多く見かけるようになってきた気がします。

長々と語ってしまいましたが結論としては、鋼製車両とステンレス車両、




パノラマSUPERと2200系とセントレアライナー、






新旧･･･というよりは現行車両と次世代車両が入り混じる今が、名鉄を撮りに行く最も価値あるタイミングなの加茂しれなという事です。


というわけで行っときますかレガバックさん（笑


最後に、名古屋の子供ならみんな知ってる一節を・・・
　（世代・地域により多少のアレンジあり（笑）


♪ど～け～よ、ど～け～よ、あ～ぶ～ないぞ～、
　　　　　
　　　　　は～や～く、どかないと、ひいちゃうぞ～♪