
昨年の夏、私には聞きなれない「クラウドファンディング」で資金を集めて、ベストモータリングの復活版で、ガンさんこと黒澤元治さんのDVDを作ると言う情報を、みんカラのお友達である、ベストモータリングの元編集長 正岡貞雄さんのブログで知った私。
制作はホットバージョン、2011年に休刊になったベストモータリングの本田さんとのこと。
ベストモータリングは、中学生の頃から毎月1980円出して買って、テープがすり減るくらい見ていたもので、早速クラウドファンディングに参加しました。
今、「裏ビデオ」(笑)と書かれた特典DVDまで全て見終えました。
正直、お年を召されて、小さくなったなぁと感じましたが、走りはまだまだ衰えていない、77歳とは思えない走りでした。
凄いことです、維持していることが。
私が初めてベストモータリングを見たのは、the疾るスカイラインGT-R。R32GT-Rが登場した時のもので、今でこそ、ドライビングゲームなどにも収録されて日本でもメジャーになっているドイツのニュルブルクリンクサーキットで、全開で走っているものを収めたビデオでした。
その時にメインキャスターだったのが黒澤元治さん。「このおじさんは一体何者?」と、父に聞いたら、日本のモータースポーツの黎明期、ハコスカGT-Rがレースで敵なしだった1960年代後半から、日産の三羽ガラスと呼ばれたレーサーのひとりだと教えてくれました。
はっきり言って、当時圧倒的に速かったGT-Rに加えて、ニュルでのガンさんの走り。記憶が合っているかは曖昧ですが「今、180キロで走っています。右手にはお城が見えます。」みたいな事を言いながらとんでもない走りをしている事に度肝を抜かれ、それで買い始めたのが始まりです。
ベストモータリングは車好きの父と私の毎月のお楽しみになりました。今は、動画サイトで車の紹介やインプレが見られますが、当時はこれしかなかったですし、とにかく映像なので車のことがわかりやすい。車屋さんに見に行って試乗しても、その車の真の性能はわかりませんが、色々なテストをして、最後にサーキットで模擬レースまでして総合的に評価する内容に、雑誌やカタログではわからない「こんなエンジン音がするんだ。」とか、「こんな挙動をするんだ。」とか、車が一目でわかり、私にとって車を知る教科書でした。
出演している方々も豪華で、黒澤さんを始め、土屋圭市さん、中谷明彦さん、清水和夫さん、服部尚貴さんなど日本の有名なレーシングドライバーのほか、我々のような素人にとても分かりやすく解説してくれている当時ベストモータリングの編集部で、今は独立されている大井貴之さん。
このビデオを見て自分のクルマ選びもしました。ロードスターとインテグラタイプRがそうなんですが。
走りの勉強にもなりましたし、サーキットで走りたいと思い、背中を押してくれたのもこのビデオです。
ガンさんの引退など考えたことが無かったですが、年齢を考えると、そういうことを考えることもわかりますが、「引退」なんて言わないで、時々でも元気な姿を見せてほしいと思います。
もし、このブログをお読みになられた方で、ベストモータリングを知らない方、一度Youtubeで検索すると公式チャネルで、当時の映像がありますから、一度ご覧になってみてください。
今、ここまで真にクルマのことをテストして評価している媒体、当時出演していた清水和夫さんの「StartYourEngine DST」の他、当時のキャスターが出演している媒体などが少しありますが、ほかにはないはずです。
このDVDを契機にベストモータリングを復活していただければ・・・、と私は願っています。
今、正直に言って、何を見て車を選んでいいかわかりませんから・・・。
Posted at 2018/02/03 21:52:58 | |
ベストモータリング | クルマ