
レクサスESがマイナーチェンジ
http://www.carview.co.jp/news/1/115000/
ということで、かつてはウィンダムとしてトヨタFF最上級セダン(あれ?アバロンの方が上だっけ?)の位置付けで販売されていたレクサスESの5代目モデルがマイナーチェンジしたようです。
ちなみに2代目~4代目が日本でウィンダムとして販売実績があり、初代と現行の5代目モデルが日本未投入と言う形になります。
詳しくは⇒
wikipedia
carviewの記事上では5代目が北米専売車となっていますが、確か韓国や中華人民共和国でも販売されていたと思います。
レクサスESは元々初代モデルがV20型カムリプロミネントHTのレクサス仕様だったという生い立ちもあり(実際初代モデルは顔とテールが化粧されているだけで、ボディ本体はプロミネントHTやビスタHTとほぼ同じ)、流麗なクーペルックを持つスタイリッシュな大型FFセダンという特徴を代々持っています。
最新鋭の5代目もやはり大きくスラントした前後ピラーを持つ流麗なクーペルックになっています。
今回のマイナーチェンジで最新のレクサストレンドのデザインを取り入れたとのことですが、マイナーチェンジ前(wikipediaの記事中にあります)よりもむしろデザイン的な完成度が上がった感じで、高級感でもデザインの美しさでも素晴らしいの一言です。
ちょっとドン臭い感じのあるHSと比べるとデザインの共通項はあるけれどもカッコよさでは段違いですね(ま、HSはあのドン臭さが良いんだけど)。
もともとトヨタはクーペルックの低全高FFセダンを得意としていたメーカーです。
あの一時代を築いたカリーナEDを始め、セレス/マリノ、ウィンダム(2~4代目ES)とヒットモデルを次々と生み出していましたし、それらは2匹目のドジョウを狙った他社競合車種に対してデザインの美しさでは明らかに上でした(マツダペルソナは良い線いってたけど)。
端正で上品なクーペルックのトヨタ低全高セダンは今では考えられないですが、小さな子供のいる家庭などで支持を受けていました。
その末裔である新型ESはやはりトヨタがこの手のクーペルックセダンのデザインで一日の長があることを感じます。
ESのプロポーション、90年代前半の国産FFセダンの雰囲気があると思いませんか?
日本車のデザインはあの頃が一つの頂点でして、今は各メーカーその頃とは違うデザインの方向性を探っているのですが、あの当時がそれまでのデザインバランスの完成形だったのですよね。
高度成長期からの1億総中流意識の最後の時代、尖った個性は抑え、端正で上品なデザインが極まった時代でした。
ESはその尖ってはいないが上品でバランスの取れた良き時代の日本車デザインを受け継いでいるように思えます。
同じようにFFでクーペルックを採用するフォルクスワーゲンパサートCCと比較すると

同じクーペルックでもこれだけ違います。
パサートCCがあくまでクーペを意識し、グラスエリアを狭く、塊感を重視しているのに対し、ESはむしろグラスエリアを広く、塊感よりも端正な佇まいを重視しているのがわかります。
当然ながら室内の開放感はESの方が上になるのは容易に想像できますね。
トヨタの場合はかつてクーペルックセダンを量産した経験から、クーペルックと室内の開放感が両立できることを経験的に理解できているわけです。
対してパサートCCはやはりクーペルックセダンを作りなれていないのがもろにデザインに出ていて、確かに格好はいいのですが、クーペと言う言葉に翻弄されて塊感や狭いグラスエリアを重視しすぎ、どこか腰高な印象が残り、また端正さや上品さもESには及ばない印象です。
これはメルセデスベンツCLSにも同じことが言え、ドイツはこの手の車を作っていなかったのが今になって響いている感じですね。
残念ながら日本市場では低全高セダンの市場自体が消滅してしまったのと、北米向けにサイズが肥大化しすぎてしまった(それでもパサートCCよりは30mmぐらい幅狭いんだけど)為、ESの日本投入は期待できませんが、もし出来るのならRX450hのコンポーネントを利用してHSの上級HV車として投入すればあるいはブレイクできるかも?
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新型車所感 | 日記
Posted at
2009/09/24 00:14:21