
昨日名鉄新清洲駅付近で見かけた純白の2ドアクーペ。
真後ろから見ても判る、あるまじき程のカクカクボディと80年代的近未来感覚(笑)、それと妙に腰高な感じ。
そう、スバル初のスペシャリティクーペ、アルシオーネですね。
真後ろから見てもトンデモスタイルがよく判らないので、こちらのURLをドゾー
http://www.carsensor.net/newcar/cafmc.php?STID=CS110610&FMCC=SB_S019_F001
ウェッジシェイプとはよく言いますが、これはクサビそのものですな。
なんかこう突き刺さりそうでw
でも、実際空力性能は良くて、たしかCd値0.29だったはず。この当時としては驚異的です。
当時のスバルの主力車種、レオーネをベースにしたスペシャリティークーペで、ライバルはトヨタセリカ、日産シルビア、ホンダプレリュードと言ったところ。
デビュー時期がほぼ重なるFFセリカT160系がやはり近未来感覚の曲面構成ボディ(通称流面形)だったのに対し、アルシオーネの近未来感覚は実にステレオタイプです。
まぁそれでも性能さえ良ければそれなりに語り継がれた車なんでしょうけど、エンジンは1.8のSOHCターボ120PS。
セリカGT-FOURよりも前に4WDターボで登場したんですが、実はこいつはパートタイム4WD。
せっかくの先進イメージも、メカニズムが旧態化していたせいで、ろくに見向きもされず。
やはりほぼ同時期にマツダファミリアが1.6DOHCターボフルタイム4WDを登場させ、86年10月には遂に同クラスのセリカに2.0DOHCターボフルタイム4WDのGT-FOURが追加。
SOHCターボ120PSパートタイム4WDのアルシオーネがDOHCターボ185PSフルタイム4WDのセリカに対し話題性で勝てるわけも無く、不人気車街道まっしぐらでありました。
個人的にはこの車の「間違った近未来感」は結構好きなんですけど、妙に腰高なデザインやメカニズムの華の無さは如何ともし難く、また当時はスバルサウンド(いわゆるズンドコサウンドね)は一般的に忌み嫌われていましたから、豪快にズンドコ音を立てるアルシオーネは本当に人気が無かったです。
ある意味で当時のスバルの商品開発力の弱さを堅著に表している車ではあるんですが、これの次のアルシオーネSVXは国産車史上屈指の美麗なデザインの車なんですよね。
まぁそれも不人気車で結局スバルはスペシャリティーカーを諦めるんですけど、今にして見るとこのアルシオーネも当時の空気感を伝える重要なアイテムだと思うんですよね。
Posted at 2009/12/30 19:13:14 | |
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町で見かけた旧車 | 日記