♪いーま君の目にぃ　いぃっぱいの未来ぃ～

海洋研究開発機構が有人潜水調査船・しんかい6500で調査したところによると、ブラジルのリオデジャネイロの南東1,000㎞以上沖合の大西洋の海底で、陸地でしか組成されない花こう岩が大量に見つかったというニュースで報じられました(日本経済新聞→■)。
すなわち、かつて大西洋上に大陸があった証拠だと。
高度な文明を誇り栄華を極めた大西洋に浮かぶ大陸が、一夜にして海中に没したという記述は、古代ギリシャの哲学者・プラトンによるモノで、そういう経緯は知らなくても名前くらいは聞いたコトがあるであろう、その名はアトランティス。

伝説ばかりで、その存在の証拠はこれまで発見されず、証拠至上主義の科学者からは眉唾モノと揶揄され、文字通り幻の大陸でしかなかったのですから、この発見は、それまで科学者としては日蔭の存在とも言える古代文明研究家たちは大いに沸いたコトでしょう。

プラトンの著書「ティマイオス」によると、アトランティスが海中に没したのは約12,000年前。今回の調査で、発見された花こう岩は数千万年前に沈んだモノというコトで、花こう岩とともに海では組成されない石英の砂も大量に見つかったとしても、それは多分幻の大陸存在の確たる証拠とまではいかないのかもしれません。

様々な証拠から判断される、アルフレート・ヴェーゲナーが提唱する大陸移動説(Wikipedia→■)は、もはや周知の学説で、南米大陸と南アフリカ大陸が離れた時に引き摺られて海中に没したのが、発見された花こう岩だったり石英の砂だったんでしょう。


もちろん、アトランティスが実在しなかった証拠ではありませんし、そもそも個人的には幻の大陸があってほしいと思います。
口に出すと(文字にすると)こっぱずかしいんですけど、それがロマンであり、そういうのが原動力になって、研究者の皆さんが今も報われるかどうかも知れない調査に駆り立てられているのでしょう。
深海はすぐ近くにあるのに、宇宙とともに未開のフロンティア。これからも調査を進めて、是非未知の文明の証拠を発見してほしいものです。