
模型界では、というよりガンプラ界ではガンダム40周年が話題になっていて、プロ野球12球団のカラーリングが施されたガンプラが発売されるとか、ユニクロでは限定ガンプラ付きUTが発売されるとか…
プロ野球12球団カラーリングガンプラ(全12種類)
機動戦士ガンダム 40周年記念UT(全12種)※ガンプラ特典つき

電撃ホビーウェブ→
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まぁ、そんなコトは置いといて(´゚д゚`)エーッ
あの世界的な工業デザイナー、KEN OKUYAMAがガンダムをデザインするという方がトピックスだと思うんです。
発表の場は、ガンダム40周年コラボレーション商品発表会。
かねてから囁き続けられていた、エンツォフェラーリのデザインはウワサ通り、ガンダムからインスパイアを受けたとの告白など、実はKEN OKUYAMAの奥山清行氏はガンダムファンでもあるらしく、今回のコラボはカナリノリノリの御様子(^o^)
そんなデザイナーさんがデザインするガンダムはどんなのだろうと思っていたら、続報ではガンプラのためのデザインのよう(電撃ホビーウェブ→
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いわく、「RX-78-2 ガンダムの腰部はスカートではなくパンツスタイル――つまり昔のシルエットのまま、膝が胸につくように、また、胴体を90度ねじれる、右手で左肩を前からと頭の上からさわれることを課題にした」
パンツスタイルとは腰回りの装甲部分のコト。

腰回りの装甲が前後左右ぐるりと一体になって、脚に密着していますね。
これだと脚が動かない!と判るのは、プラモデルになってから。
アニメでは関節とか関係なく、グニャグニャ曲がって自由にポーズとってましたから。ええ、コレはもう仕方ないのです。そういう時代だったんですから。
ガンダムのメカデザインを手がけた大河原邦男氏がガンダムの後、『太陽の牙ダグラム』のメカデザインも担当されているんですけど(↓コチラが主人公メカ、ダグラム。御覧の通り、ガンダム同様いわゆるパンツスタイル)

アニメの第1話冒頭、いきなり主人公メカが壊れてるシーンから始まるワケです。

ガンプラブーム冷めやらぬ当時、当然ダグラムもプラモデルが続々発売されました。そこで、このあまりにも印象的なシーンをプラモデルを使って再現しようというモデラーが出てくるんですけれど、まぁ、このダグラムの姿勢がプラモで再現するには難易度が高すぎたのです。
いわく、腰の形状がこんなだと脚が胸に着くまで曲げられない、と(問題はそれだけではないのだけれど)。
そんな声を聞いて、『太陽の牙ダグラム』の後番組『装甲騎兵ボトムズ』でも引き続きメカデザインを担当した大河原氏が出した答えがコチラ。

当時を体験しているマニアには割りと有名な話。
以降、名前は変われど、人型ロボットの腰回りの装甲事情(←なんじゃそりゃ^^)は、このボトムズから端を発したスカート状のモノが主流になっていくワケです。
他のロボットで主流になれば、ガンダムにフィードバックされるのも、ガンダムが長年ロボットアニメ界に君臨しているからこそ。
『機動戦士ガンダム』の続編たる『機動戦士Zガンダム』は、『装甲騎兵ボトムズ』から後のアニメになるので、登場するモビルスーツの腰回りは当然パタパタ開く、スカート式の装甲。
後に登場するモビルスーツがスカート式の腰回りだと、必然的にその先祖たるガンダム(というか『機動戦士ガンダム』に登場するモビルスーツ全般ってコトになりますね)もスカート式になるんじゃね?と考えられるのは当然の帰結。
ガンダムのデザインで、事実上の公式初のリファインといえば、ガンプラ企画のために描き起こされたのがコチラのHGガンダム(HGガンダムについてはコチラ。過去ログ→
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ちょっと判りづらいかもしれないけれど、腰回りが前面左右、側面、後面左右の計6枚の装甲板に分割されています。
考えてみれば、ガンダムのデザインって常にガンプラありきで変化してる気がする。
その変遷っぽいのを、1/100ガンダムに限ってざっくり紹介(これら以外にもまだ多数あって、それをネタにしたらそれだけで1本ブログ書けちゃうので…^^;)。

1/100では脚は動かないけど、1/144、1/60では固定されたパンツの隙間だけに限って、ちょっとだけ脚は動いた。当時は脚の可動のために装甲を可動式にするという概念はなかったと思う。少なくともガンダムでは。ザクではあった。
そう考えると、やっぱり大河原邦男氏は天才か。

アニメで表現されていた動きを再現するために、腰回りに限らず、肘や膝、目立たない部分では腹部や肩、股関節、足首などなど、あらゆる関節が元々のデザインからアレンジされている。
元々のデザインが、そもそもきちんと可動するようにデザインされているワケじゃないから仕方ないのだけれどもね。
最近では,関節の可動範囲を広げるためのデザイン変更なんて、本末転倒な逆転現象まで起きていて、けれどそれが割りとすんなり受け入れられているのが現状だったりします(それまでは、いかにアニメの設定画や作画に似せられるか?が究極の課題だったんだけれども)。
それだけ、ガンプラにとって可動というのが大きなウェイトを占めていると考える、ガンプラファンが多いってコトなんでしょうね。
という遠大な遠回りをして、本題はKEN OKUYAMAデザインのガンプラである(ホンットに長かったなぁ…^_^;)。
発表では、最近の広い可動範囲のためのデザイン変更ではなくて、元々のアニメで最初にデザインされたガンダムのまま、広い可動範囲を実現しようという試みのようなのです。

実際、発表会で公開されたティザービジュアルは確かにシンプルな、いわゆる“初代ガンダム”に見えます。
これまでこのようなコンセプトは、個人的にプラモデルを改造して実現してきた猛者がいたにはいた。計算された設計と精緻な工作による賜物なのだけれど、それを今度は商品として公式にメーカーが送り出すというコト。
欲しいか欲しくないか、買うか買わないかはとりあえず置いといて(´゚д゚`エーッ?)、どんな商品になるか非常に気にはなりますね。
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ガンダム | 日記
Posted at
2019/02/06 00:12:22