♪得意を売り買い、ココナラ
とかいうCM見たコトあります? 例えば、何かしたいコト、しなきゃならないコトがあって、でも自分ではできない。誰かに頼みたい。誰に頼めばいい?どうやって頼めばいい?というニーズに、それらをできる人たちをマッチングさせてくれるサービスらしいです(coconara HP→
■ あ、でもうっかりHP覗くと、PC画面の広告欄がcoconaraばかりになってしまうので注意が必要です。事実、オサーンの画面の広告欄はcoconaraばかりになってます…ToT)。
そこに、ガンプラの製作代行を¥500からやりますよ、というサービスがあるらしいと聞いて、↑のHPで探したら、ありましたよ…。
プラモデルは特殊な商品。売ってる段階では完成していなくて、買った人が作って完成させなければならない、そういう商品。つまり作ることがプラモデルの商品価値。
…とかいうようなコトを模型誌かなんかで読んだような気がする。
そう、完成させる、組み立てる、作るコトがプラモデルの意義。
のハズなんだけど、ハズだと思うんだけど、何故それすらも他人にしてもらおうと思うワケ?
時間がないから、とかおっしゃる。え、そのプラモデルって、いついつまでに完成させよとか指令を受けてるの? 趣味ではないの? 時間かかってもコツコツ完成させればいいんじゃないの?
上手に出来ないから、とかおっしゃる。そりゃ、なんだって最初から上手に出来ないでしょ? プロが作るような作品なんて、誰にだって簡単には出来ないよ。当然でしょ? 上手にできないなら、出来るように頑張ればいいじゃない? たかがプラモデルに頑張れない? じゃあ君はプラモデルを作るべきではないよ。
…と言いたくなるオサーンです。
いや、ずいぶん前からプロに造ってもらうサービスはありました。プロというか、自分が造った作品をブログとかSNSにアップして、それなりに評価・賞賛されているモデラーがある程度いらっしゃるんですね。そういう人たちに、以前アップされていた、あの作品みたいなモノを造っていただけませんか?みたいなメッセージを送るフォロワーみたいな人がいるワケです。または、自ら製作依頼引き受けますよ、といモデラーもいらっしゃいます。
とは言え、SNSにアップするような作品というのは、それなりに手間もお金もかけられて造られているモノばかり(もちろん、そういうスゴイ作品ばかりではないけど、人の目を惹くような作品を造るモデラーにこそ造ってほしいと頼むワケで)。そうそう簡単に出来るモノではありません。つまり、それなりのモノを造るとなれば、それなりのお金がかかりますよ?というコトになります。まぁ、そこは依頼する側と依頼される側の話し合いで、作品に対する価値としての納得できる額で折り合いがつくのでしょう。
この場合の作品は、単なるプラモデルの完成品というのではなく、そのモデラーが造ったというコトに意義がある、大袈裟に言えば芸術品という意味合いがあるのだと思います。
そういう作品にお金を出すというのは、まぁ、納得できます。
でも、ただのパチ組みにさえお金を出して作ってもらうっていうのはどうなの?
パチ組み…最近のガンプラは、およそ接着剤を使わず、パーツをはめ込むだけで完成する仕組みで、パチっと組み立てるだけで完成するコトから「パチ組み」と言われます。さらに、成形色もカラフルで、付属のシールも使えば塗装する必要さえなく、アニメに出てくるようなイメージの完成品が出来上がる。広義にはシール貼りまでやって、「パチ組み」となります。
例えば。
見える風景も、吸い込む空気も寸分違わぬモノだとしても、山道を自分の足で登り着いた山の頂上と、ロープウェイでラクラク到達した山の頂上、どちらが価値があると感じるだろうか?
言うまでもなく、プラモデルも同じ。
どれだけ時間がかかっても、どんなに不様でも、自分の手で作るコトにこそ意義あるんだと思う。
うまくいかなくて、悔しかったりイライラしたり悲しかったりしても、完成した時の感動はすべてを吹き飛ばしてくれるし、その感動は何にも代え難いモノのハズだ。それを味わうのがプラモデルだと思うんだけどなぁ。
まぁ、今のプラモデルは誰にでも完成できるよう難易度は限りなく低く設定されていて(特にガンプラは)、あまり苦労は感じず、感動も薄いかもしれないのだけれど、だとしても、完成した時の感動がプラモデルの醍醐味だろうし、作る楽しさなんだろうと思う。
そういえば、ナニでかどこでかも定かではないけれど、プラモデル作りの達者な息子さんが友達にお菓子を報酬にプラモデル製作を請け負った、という父親のブログを見たコトがありました。報酬を受け取るなんて、もうプロじゃんと喜ぶブログ主さんでしたが、オサーンはそこでお菓子を受け取るんじゃなくて、難しい所があったら手伝うから自分で作ってみようよ、みたいなコトを言ってあげた方がよかったんじゃないかと息子さんを諭してほしかったなぁと思ったものです。
このブログに寄せられたコメントは、やはりブログ主さんに同調して「息子さん、もうプロですね」的なのばかりでした(このブログに限らず、今時は同調しないと削除されたり炎上したりしますから、思ったコトをストレートに言えない難儀な御時世ですけれどね)。多分、皆さんプラモデルを作る楽しさを理解できない人たちばかりなのだろうと思いました。
まぁ、お金じゃなくてお菓子だったところが、報酬というよりお礼といったニュアンスがあったのだろうとは思いますけれど、代価を払いさえすれば労せず結果を得られるなんてコトを、幼い頃から身につけてしまうのも教育上あまりよくないんじゃないかなぁと思います。
とかく、この世はスピードが求められる世界。早く早く早く結果を出せ!と、いつも急かされ追い詰められているような気がします。
でも、たかがプラモデルですよ。
急いで作らなくても、カッコよく出来なくても、誰に責められるワケでもない趣味の世界ですよ。
ゆっくりでも自分の手で作り上げるコトを楽しむ…それがプラモデルというモノだと思う。もし、満足できない部分があれば、自分なりに工夫して手を加えてみたり、次に作る時の課題にしたりする。そういう経験を積み上げていけば、自然と腕前も上達していくというものだろう。
そうして、自分の満足できる仕上がりになった時の感動を得るのが、作り上げる醍醐味になるんだろう。
だから、プラモデルを作るコトをメンドくさい作業みたいに思って、誰かに任せるのではなく、まずは自分でやってみようよ!と言いたいんです。
でもさ、ロープウェイでピューっと行っちゃった方がラクじゃない?
…なーんて言う人はいるでしょう、確実に。ガンダムの主人公たちは必ず「人は判り合える」とか言い続けているけど(^_^;)、残念ながら現実的には判り合えない人というのは確実にいる(←大袈裟だなぁ)。まぁ、そういう人たちはそういう人たち。世の中いろんな人がいるってコトで、多様性を重んじるのが今の風潮なので、気にしません。
説教くさく長々と書きましたが、オサーンはこう思ってるけど…ってだけのハナシです(^_^;)
<オマケ>
画像がないのはなんとも寂しいので、ムリヤリ貼り貼り。

模型誌・ホビージャパン今月号は「全日本オラザク選手権」。つまり読者によるガンプラコンテスト。2,000を超える応募者の、作る楽しさが溢れた本になってます。
なかでも、表紙の大賞を勝ち取ったダイオラマは、製作期間に4年をかけた労作。
途方もない製作期間ですが、それだけ造り上げた時の感動を知ってるからこそ、造り続けていられたのでしょう。
他の参加者さんたちも、造り上げた感動を味わいながら応募しているハズです。
もし時間があったら、本屋さんで手に取って、モデラーたちの熱い思いに触れてみて下さい。きっと、プラモデルが作りたくなってきますよ(^o^)