晴乗雨描のブログ一覧

齢50を過ぎて今振り返ると、これまで相当に幾多のクルマに乗ってきました。

18歳から20歳代後半までは国産車オンリーで初代シビック、初代サバンナＲＸ７、初代ローレルＨＴ、セドリックエステートワゴン、初代アコード・・・etc

30歳代から40歳代後半は、メルセデス、ＢＭＷ、ポルシェ、アウディ、ジャガー、サーブ、シトロエン・・・etcの欧州車オンリーで、ヨーロッパを一周しました（笑）

40歳代最後の頃になり、初めてＡ車デビュー、Ｃ5コルベットに・・・

50歳代からは、Ａ車が大好き！というよりも、欧州車に全く興味を感じなくなり、クルマに温かみを求めてＡ車へ傾倒・・・。



クルマと腕時計とは、よく似ていると思います。

時間が絶対に狂わない国産クオーツ時計は、あまりに無機質で味気ない。

精緻極まりないスイス製のクロノグラフ自動巻きは、几帳面過ぎて身に付けるだけで疲れる。

写真の時計は1万数千円程の『手巻き』時計で、メーカーの名前も入っていない無名の腕時計で、毎日私がゼンマイを巻かないと止まってしまう。

ゼンマイは3０数回以上も巻かなくてはならないし、時々止まるし、風防は傷が付かないサファイヤでは無く、ただのプラステックでしょっちゅう傷が付く。

この安物の腕時計は、何とはなく、Ａ車に似ていて、私にも似ている。

新車から、あちこちでキーキー、カラカラ、ビンビンと異音がする。

ＭＴは流行りのパドルシフトではなく、前世期に姿を消したはずのシフトレバーで、グラグラで固い。

手間暇のかかる面倒な奴だが、どうしようもない所が、何とはなく可愛いい。

この『赤い時計』も、馬鹿げた馬力の『青いＧＴ500』も、どうしようもない所が私の人生に似ていて、何とはなく可愛いい。

どちらも私にお似合いの相手だと、最近そう思います。



ＰＳ：　この写真のミニカーは、古い時代のフェラーリのレースカーのミニカーで、私が所有する『唯一のフェラーリ』です（笑）

『腱板断裂』の診断を受け、この4月に右肩の手術を受けて5月に退院し、現在毎日リハビリを行っていますが、やはり右肩のみならず左肩の状態も思わしくなく、本年8月中旬に左肩の手術を受ける事が決定しました。

全身麻酔による肩関節鏡の手術で、2週間の入院と6ヶ月間の安静期間、そして延々と続くリハビリ…、そして完治まで2年間…。

アウトドアで2年間思いっ切り体を酷使出来ない事は寂しい事ですが、これで永年悩んでいた両肩からの痛みが消えれば、嬉しい限りです。

本年8月中旬の手術までの間は、無茶をせず大人しくドライブしなければいけません！

でも、渇いたエキゾーストを聞くと、ついつい右足に力が入ってしまいますよね（笑）

2年程経過し、両肩からの痛みが取れれば、ＧＴ500も船も思いっ切り乗ってみたいと思います。

ミレニアムイエロー　コルベット2000年モデル

これで、湾岸を夜ごとに飛ばしていました。

プラスチックボディなので、軽くて速かったですね。

10年ほど前はまだ古き良き時代で、米国からブレーキローター、キャリパー、アルミホィール、マフラー、ブレーキホース等をＮＥＴで直接個人輸入して、某○○セのＧＭの整備工場に商品を米国から直送させ、そこで某○○セのＧＭの整備工場の連中と工場長に見つからない様に、内緒で次々に部品を組み込んでいきました（笑）

ディーラーで改造する・・・　今ではあり得ない程、ディーラーと顧客が親密な良き時代でした。

BORLAのマフラーのとてつもない『爆音』が、いつもビル街に木霊していました。

GT500のSCは残念ながら古き良き時代の『高出力追求型SC』ではなく、どちらかといえば少し燃費を気にした『根性なし！』のSCです（笑）

まず燃費向上のため①低回転域（多分2500回転以内…）では絶対にSCは作動しない②通常の街中での加速ではSCは絶対に作動しない。

となれば、街中では素のNAのV8　5.4Lを8.4：1という低圧縮比で走行しているのですから、アクセルペダルに対する反応はせいぜい圧縮比11：1のNAに換算すれば3.5L～4.0Lと同程度だと思います。　

では一体GT500のSCはいつ作動するのか？

答えは、①ある回転数（多分2500回転以上…）以上で、②なおかつアクセル開度が急激に大きく開いた時か、③又は、エンジンにかなりの負荷が懸かったとエンジンコントロールユニットが感じた時。です。

要するに、街乗りでは一日中ブースト計（PSI表示）の針は『0』を指したままです。

もし街中でブースト計（PSI表示）の針が『15』を指したら、即、追突か、クルマが真横を向きます。

効かせにくいブーストが効かなければ、『唯の、根性なし！』

効かせにくいブーストを根性を入れて効かせれば、『即、コントロール不可の世界！』

トラクションコントロールをONにしていても、いつでもどこでも自由自在に『真横を向きます！』（笑）

GT500は6MTでATではありませんのでATの様なキックダウン装置は付属しておりませんが、GT500のスーパーチャージャーを判りやすく例えれば、感覚的にはATのキックダウンの様な『キックダウン・スーパーチャージャー』という感じですね。

いずれにしても、普通に乗るのはいとも簡単ですが、乗りこなす事は頑なに難しい、実に愛すべき、素敵なクルマです。


※工学を学んでいましたので、つい論理的に書いてしまいます。読み辛い所は、どうぞ御寛恕下さいませ。

過給機と呼ばれるスーパーチャージャー（SC)やターボチャージャー（TC)は、驚くほどに時代と共に使用目的が変化していますね。

昔は、SC or TC＝馬力を上げるため搭載！…でしたが、最近ではVWのTSIの様に燃費向上の為にSCとTCを２つとも積んだ『ツインチャージャー』が採用されています。

ツインチャージャーエンジンは、低回転でまずSCが作動し、回転数が上がるにつれTCも併用、さらに回転数が上がるとSCが停止されTCのみで過給される。結果として、SCで低回転からタイムラグのない過給を実現させ、TCで高回転時の高出力を得ています。

1.4Lの小排気量に『ツインチャージャー』を載せたVWの技術力には敬服しますが、エンジン本体よりも補機類である『ツインチャージャー』の価格の方が高価だったのではと思います。

1.4Lで2.4L相当の高出力らしいですが、このエンジンの価格は3.5L以上だったと思います（笑）

このブログの写真は、以前乗っていたSLローリンザーF-01のエンジンの写真です。

V8のバンク内に収められた複雑な形のSCが見えますが、燃費を度外視しアウトバーン最左レーン走行速度域に一番SCが効くようにセッテイングされた『完璧な高出力追求型どっかんSC』でした。

残念ですが、このようなSCは二度と搭載されることはないと思いますね。