Look Back 2013 Motorsport!(Formula)
ラストとなるのは、スピードを極めたフォーミュラの戦いを振り返ります。

トップバッターはF1です。
今シーズンを前にミハエルが2度目の引退を表明し、その後任でハミルトンがメルセデスへ加入を果たします。
そして今シーズン序盤は、フェラーリ、ロータスのライコネン、レッドブル、さらにメルセデスが入り乱れる混戦模様に。
しかしイギリスGPでのタイヤの信頼性のトラブルが発生し、タイヤのスペック変更が実施されてからはフェラーリとライコネンが失速。
一方、レッドブルが速さを取り戻し、気づけばベッテルがベルギーGPから9連勝という異次元の速さを見せつけ、インドGPで3戦を残しての4連覇を決めました。
この結果アロンソはまたもランキング2位で終わり、フラストレーションが貯まるシーズンに。
そして、ランキング3位に入ったのはベッテルの両雄であるウェバーです。
このウェバーは、今シーズンをもっての引退を表明しており、最後のシーズンで優勝することはできなかったものの、力を見せつけ来年はWECへと転向を果たします。
・F1
[ドライバーズ] S.ベッテル (レッドブル RB9-ルノー)
[チーム] Infiniti Red Bull Racing (レッドブル RB9-ルノー)

今シーズンのインディカーは序盤から、波乱に満ちたシーズンとなり、開幕戦のヒンチクリフ、ロングビーチの佐藤琢磨、デトロイトではパジェノー、ミッドオハイオでキンボールが初優勝をマークしています。
さらにカナーンが、インディ500においてキャリア初優勝を飾ることに。
そしてチャンピオン争いでは、中盤以降ディクソンとエリオのトップチーム同士の戦いとなりましたが、チャンピオン経験者の意地でディクソンが自身3度目のタイトルを獲得しました。エリオはまたもタイトルを獲得することが叶いませんでした。
さらに残念なニュースでは、ヒューストンでの大クラッシュを受けて、負傷してしまったダリオが怪我の具合からキャリア続行を断念。
今シーズン限りでの引退を決意。ダリオはインディカーにおいて、4度タイトルを獲得という結果を残しました。
・インディカー
[ドライバーズ] S.ディクソン (ダラーラ DW12-ホンダ)
・インディライツ
[ドライバーズ] S.カラム (ダラーラ IL-10-インフィニティ)

2013年、フォーミュラニッポンからスーパーフォーミュラへと名称が変更された日本のトップフォーミュラ。カレンダーには遂に海外ラウンドの韓国戦が名を連ねました。しかしこの韓国戦は韓国側の不手際により、中止を余儀なくされることに。
チャンピオンシップでは、元王者のロッテラーとデュバルが異次元の速さを見せつけ、勝利を重ねます。しかしこの2人は、並行して参戦しているWECのレースと被っている、開幕戦と最終戦を欠場することが決まっていました。
ただそのハンデをもろともせず、ロッテラーは最終戦を残してタイトルの可能性を残すことに成功。
このロッテラーのタイトル獲得を唯一阻止できるポジションにつけていたのは、ここまで3度の表彰台を獲得し、安定して速さを見せていた山本でした。
しかし山本のタイトル獲得の条件はかなり厳しいものと見られていました。それでも今年成長を見せた山本は、予選をダブルポール、さらにレース1で自身初の優勝をマーク。
向かえたレース2では、終盤雨がレースの展開を大きく動かす難しいレースの中、条件ギリギリの3位でフィニッシュし、大逆転でスーパーフォーミュラ初代チャンピオンへと輝きました。
スイフトの現行車両と、V8 3.4ℓエンジン最終年において、見事タイトルを獲得し、ホンダに2009年以来のタイトルをもたらしました。
・スーパーフォーミュラ
[ドライバーズ] 山本尚貴 (スイフト SF13-ホンダ)
[チーム] PETRONAS TEAM TOM'S (スイフト SF13-トヨタ)

毎年激しい戦いが繰り広げられるGP2。
シーズンを引っ張ったのは、2年目のブラジル人ドライバーのナスル。しかし中盤以降は、経験豊富なライマーやバードの追い上げを受け徐々にポジションを落としていきます。その結果終盤はライマーとバードの一騎打ちとなりましたが、ライマーが凌ぎ切り、4年目にして念願のタイトル獲得となりました。
バードは新規チームながら、2位に入りチームタイトル獲得に大きく貢献しました。
・GP2
[ドライバーズ] F.ライマー (ダラーラ GP2/11-メカクローム)
[チーム] ロシアン・タイム (ダラーラ GP2/11-メカクローム)

GP3では、序盤はマルシャの育成ドライバーであるエリナスがリードしてきます。しかしシーズンが進むにつれ、勢いをなくし後退。
ここで上がってきたのは、ルーキーのクビヤトでした。序盤は表彰台にも乗ることができなかったものの、終盤には3勝をマークし、気づけば2位に30ポイントの差をつけて、ルーキーイヤーでチャンピオンに輝くことに。
さらにレッドブルの育成ドライバーである、クビヤトはこの結果が認められ、なんと来季トロロッソからのF1デビューが決まり、将来を期待させるロシア人ドライバーが誕生しました。
・GP3
[ドライバーズ] D.クビヤト (ダラーラ GP3/10-ルノー)
[チーム] ART GP (ダラーラ GP3/10-ルノー)

GP2と並び、F1直下のステップアップカテゴリーとして注目を集めるWSR3.5。
今シーズンは、2年目のマクラーレン育成ドライバーのマグヌッセンに対して、同じくマクラーレンが目をかけるルーキーのヴァンドルネ。さらにレッドブルジュニアのこちらもルーキーのダコスタが勝負を挑むことに。
ただシーズンを通して安定した速さを見せるマグヌッセンが終盤は一方抜き出て、見事チャンピオンへと輝きました。
そしてマグヌッセンは、このタイミングでペレスの後任としてマクラーレンからF1デビューが決まりました。父のヤンと同じチームでのデビューを果たすケビンの今後に注目が集まります。
・World Series By Renault 3.5
[ドライバーズ] K.マグヌッセン (ダラーラ T12-ザイテック)
[チーム] DAMS (ダラーラ T12-ザイテック)
・Eurocup World Series By Renault 2.0
[ドライバーズ P.ギャスリ (タトゥース FR2.0-10 ルノー)
[チーム] Tech 1 (タトゥース FR2.0-10 ルノー)

GP2やWSRからは少し下に位置するAutoGP。
AutoGPでは、日本人ドライバー佐藤公哉が印象に残る走りを見せました。シーズン序盤順調にポイントを重ね、リーダーとして戦った佐藤公哉。
しかし中盤以降ギレッリ、カーティケヤン擁するSUPER NOVAの猛追を受けることに。加えて自身のミスも足を引っ張り、最終戦を前にリーダー陥落。
最終戦では意地を見せ勝利を収めるものの、一歩及ばずギレッリがタイトルを獲得することに。佐藤公哉はランキング2位となりました。
・AutoGP
[ドライバーズ] V.ギレッリ (ローラ B05/520-ザイテック) [チーム] SUPER NOVA (ローラ B05/520-ザイテック)

昨シーズンからFIA管轄のシリーズへと復活したユーロF3。
今年は3年目のローゼンクビストとフェラーリの育成ドライバーであるマルチェロによる一騎打ちのシーズンに。
お互いが譲らない戦いを見せるものの、最終的にはマルチェロが逃げ切りチャンピオンへと輝きました。
・FIA-ヨーロピアンF3
[ドライバーズ] R.マルチェロ (ダラーラ F312-メルセデス)
[チーム] プレマ・パワー (ダラーラ F312-メルセデス)

F3において、唯一新レギュレーション導入を果たした全日本F3。
エンジンの開発という部分も大きなポイントとなった今シーズンは、トムスが圧倒的な速さを見せました。
最終戦の富士を除き、全てのラウンドでトムスが勝利するという中で、特に中山が11勝をマークし、今シーズンのチャンピオンへと輝きました。
さらにトムスは文句なしでのチームタイトルを獲得。トムスは2年振りにタイトルの奪還に成功。
Nクラスでは、NDDP所属の高星がタイトルを獲得しています。
・全日本F3
[ドライバーズ] 中山雄一 (ダラーラ F312-トヨタ)
[チーム] PETRONAS TEAM TOM'S (ダラーラ F312-トヨタ)
・全日本F3 Nクラス
[ドライバーズ] 高星明誠 (ダラーラ F306-トヨタ)
・イギリスF3
[ドライバーズ] J.キング (ダラーラ F312-VW)
・ドイツF3
[ドライバーズ] M.カーキファー (ダラーラ F311-VW)
・FCJ(フォーミュラ・チャレンジ・ジャパン)
[ドライバーズ] 山下健太 (タトゥース FC106-ルノー)

今年で60回目を数える伝統のマカオGP。
各国のF3の猛者達が集まるマカオGPですが、F3以外を戦ったドライバーも参戦しており、特にレッドブルジュニア所属の去年のウィナーであるダコスタやサインツjrらが注目を集めました。
そんな中、ポールを獲得したのは今年のユーロシリーズを制したマルチェロ。
続いてグリッドを決める予選レースでは、同じくユーロシリーズに参戦したリンが勝利し、決勝のポールを獲得。
そして向かえた決勝レースでは、序盤からポールのリンが逃げを打ちます。それをマルチェロ、ダコスタが追いかけます。しかしマルチェロは単独でのクラッシュで、まさかのリタイヤに終わります。
トップ争いはリンとダコスタの一騎打ちのまま終盤を向かえますが、連覇を目指すダコスタはリンを最後まで交わすことができず、リンが見事優勝を飾りました。
さらにリンはマカオでの優勝後にレッドブルジュニアの加入が決定するなど、マカオGPでの結果が未来を切り開きました。
・第60回マカオGP
[ドライバーズ] A.リン (ダラーラ F312-メルセデス)
セオドールレーシング by プレマ