
12月に入りサーキットタイムアタックシーズンが到来。シーズンインのタイミングでニュータイヤを投入する人が多いので、毎年12月中~下旬頃に筑波サーキット コース2000でRTE(レーシングチーム エイトリアン)が主催するRX-8だけのワンメイク走行会
「エイトリアンカップ20xxWinter」のエントラントのデータが一つのリファレンスとなります。2007年以降のエイトリアンカップのリザルトにはタイヤデータ(銘柄・サイズ)が掲載されているので、これを元にデータを収集して、タイヤメーカー別の統計を取りました。
■表1 ラジアルタイヤメーカー別個数(台)
| 2007 | 2008 | 2009 | 2010 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 |
ブリヂストン | 22 | 31 | 11 | 9 | 2 | 2 | 2 | 4 |
ヨコハマ | 9 | 23 | 12 | 11 | 5 | 4 | 2 | 1 |
ダンロップ | 1 | 3 | 13 | 16 | 20 | 22 | 19 | 18 |
グッドイヤー | | 1 | 1 | 1 | 1 | 11 | 21 | 16 |
トーヨー | 6 | 22 | 17 | 2 | | | | |
フェデラル | | | 1 | 3 | 10 | 3 | | |
ハンコック | | | | 10 | 4 | 1 | 1 | 1 |
クムホ | | | | | 1 | 2 | | |
ナンカン | | | | | | | | 1 |
ファルケン | 1 | | | | | | | |
参加台数 | 39 | 80 | 55 | 52 | 43 | 45 | 45 | 41 |
■表2 ラジアルタイヤメーカー別シェア(%)
| 2007 | 2008 | 2009 | 2010 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 |
ブリヂストン | 56.4 | 38.8 | 20.0 | 17.3 | 4.7 | 4.4 | 4.4 | 9.8 |
ヨコハマ | 23.1 | 28.8 | 21.8 | 21.2 | 11.6 | 8.9 | 4.4 | 2.4 |
ダンロップ | 2.6 | 3.8 | 23.6 | 30.8 | 46.5 | 48.9 | 42.2 | 43.9 |
グッドイヤー | | 1.3 | 1.8 | 1.9 | 2.3 | 24.4 | 46.7 | 39.0 |
トーヨー | 15.4 | 27.5 | 30.9 | 3.8 | | | | |
フェデラル | | | 1.8 | 5.8 | 23.3 | 6.7 | | |
ハンコック | | | | 19.2 | 9.3 | 2.2 | 2.2 | 2.4 |
クムホ | | | | | 2.3 | 4.4 | | |
ナンカン | | | | | | | | 2.4 |
ファルケン | 2.6 | | | | | | | |
↑のグラフはクリックすると拡大できます。TOP画像と同じ。各年の解説は下記に。BS:ブリヂストン、YH:ヨコハマ、DL:ダンロップ、GY:グッドイヤー、TY:トーヨータイヤ、FD:フェデラル、HK:ハンコック、KH:クムホ、NK:ナンカン、FK:ファルケンです。
■エイトリアンカップ2007 Winter
BS POTENZA RE-01Rと
YH NEOVA AD07に加えてダークホースの
TY TRAMPIO R1Rの時代で、この3種類以外は事実上の選択肢無しだった。一方、
DLはDIREZZA Z1(無印)は不人気で、私も履きましたがタイムアタックには不向きなタイヤでした。
この頃はBS全盛期で、今回のシェアは50%を越えた。また、タイヤサイズは太くても245までのユーザーが多かった。なお、TY TRAMPIO R1Rは一部からインチキラジアルタイヤと呼ばれ、一部の競技では使用が不可となった。
■エイトリアンカップ2008 Winter
BSはRE-01Rから
RE-11にモデルチェンジ。RE-11はガチのサーキットアタッカーからの評価がよろしくなかったが、今回もBSが何とかシェアNo.1を保つ。去年ダークホースだったTY R1Rが高評価で使うユーザーが増え、RX-8 Grand Prixの上位陣がR1Rで占めた。ただ、R1RはマイナーチェンジしてTRAMPIOからPROXESブランドになり、以前よりグリップ力が低下したという評価が多かった。
DLはZ1☆(StarSpec)をリリースしたが、ユーザーはすぐに飛びつかず。
■エイトリアンカップ2009 Winter
RE-11が不人気でBSのシェア20%になり、首位から4位に陥落。
TY R1Rは未だに人気でシェアNo.1となり、今回のRX-8 Grand Prixの上位陣もR1Rが占めた。
DL Z1☆は走行会ユーザーで人気が出始める。
YHはNEOVA AD08にモデルチェンジするも、値段の高さからユーザーの反応は鈍かった。太いタイヤサイズは245から255に移行する。
■エイトリアンカップ2010 Winter
黒船が襲来して
HK R-S3がTY R1Rのシェアをごっそり奪い、HK R-S3が今回のRX-8 Grand Prixの上位陣を占めた。今度はHK R-S3が一部からインチキラジアルタイヤ呼ばわりされる。走行会枠の方では、
DL Z1☆の人気に火がつき、今回のシェアNo.1となった。太いタイヤサイズとしては265を履く参加者が増えてきたがまだ少数派だった。
■エイトリアンカップ2011 Winter
DL Z1☆が大人気でシェア46%でぶっちぎりのTOPとなった。
FD 595RS-Rが大健闘でシェア23%を占めて2位に。この2種類以外のタイヤはパッとせず。BSハイグリップラジアルユーザーはRE-01Rが1台だけ(もう1台はPlayzなので除外)で、シェア5%を割って事実上の最下位。1年前に人気が出たHK R-S3は10→4台となり失速。過去にインチキラジアルタイヤ呼ばわりされた事があったTY R1Rは0台で今回で消滅。そして、
KH ECSTA V700が登場してこれまたインチキラジアルタイヤと呼ばれ、RX-8チャレンジやMFCTなどの競技ではSタイヤ認定を受けて使用禁止とされているが、8界では全然人気が出ずに今回1台のみ。タイヤサイズは255/40R17が10台とTOPだが、そのすぐ後ろまで265/35R18が迫っていた。
■エイトリアンカップ2012 Winter
DLがZ1☆後継の
ZIIを発売。DLユーザーがZ1☆とZIIと半々に別れるも、今回もDLが21台49%で文句無しにシェアNo.1。今回の注目株は
GY RS-SPで、1→11台と一気にユーザーが増えました。これは口コミなどでGY RS-SPが凄いと評判になって広まった結果です。BSはRE-11後継として
RE-11Aをリリースするも不人気で今回1台のみ。1年前に好調だったFD 595RS-Rは10→3台と失速し、HK R-S3は更に失速して今回1台。KH V700は1→2台と8界では人気が出ず。今回は、Z1☆/ZII・RS-SPの3種類で3/4のシェアを占めました。タイヤサイズについては、265/35R18が34%で、255/40R18の24%を抜いてトップに。255以上のタイヤを履くユーザーが過半数を超えました。
https://minkara.carview.co.jp/userid/507493/blog/28534895/
■エイトリアンカップ2013 Winter
GY RS-SPが人気爆発で11→21台でシェア48%となり、42%のDLを抜いてトップに。
GY RS-SP 265/35R18が鉄板扱いされました。
GY GS-SPとDL ZIIの2種類のタイヤだけでシェア約90%と圧倒的で、この2種類以外は選択肢なしの異例の状況でした。FD 595RS-RとKH V700は0台で消滅。タイヤサイズは、265/35R18が49%とほぼ過半数でシェアTOPに。275/35R18を履くユーザーが3台いましたので、
265以上のタイヤを履くユーザーが過半数を超えるという自体に。
https://minkara.carview.co.jp/userid/507493/blog/31899552/
■エイトリアンカップ2014 Winter
DLがZII後継の
ZII☆をリリースしてユーザーが増え、去年奪われた首位をGYから奪還。長らくモデルチェンジがないGY RS-SPは若干シェアを失い2位に転落。もしこのタイミングでRS-SP後継のRS-SP S-SPECが出ていたら、状況は変わっていた可能性があります。YHはAD08後継の
AD08Rをリリースするも1台のみで過去最低のシェアに終わる。今回もDLとGYでシェア90%近くを占めました。タイヤサイズは今回も265/35R18がトップで、17インチユーザーがジリジリとシェアを落とす結果に。
https://minkara.carview.co.jp/userid/507493/blog/34725672/
そして、今年の12月23日に開催されるエイトリアンカップ2015Winterですが、あのタイヤの登場によりハイグリップラジアルタイヤのメーカー別シェアが一変する事になる。続く。
Posted at 2015/12/06 00:00:00 | |
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タイヤ・ホイール | 日記