
6月末に発売された次世代環境技術
『SKYACTIV(スカイアクティブ)』搭載のデミオの販売は中々好調のようですが、そのSKYACTIV搭載の第2弾となるアクセラがいよいよ発売になりました。
デミオではエンジンのみSKYACTIVでしたが、今回は
『SKYACTIV-G 2.0』だけで無く新型変速機
『SKYACTIV-DRIVE』も初搭載という大きな変更となっており、その走りが非常に気になるところです。
数日前に担当者さんから
「遊びに来ませんか?」という電話も掛かってたので
洗車もかねて試乗に行って見る事にしました!(今回は食べ物無しですw)
アクセラも前回のデミオと同じくFMC(フルモデルチェンジ)では無く
MC(マイナーチェンジ)となりますので基本的には現行のBLアクセラと同じです。
大きく変更になるのは2リッターのグレードで他のグレードでは大きな変更はありません。
外観上の違いと言えば、このフロントマスクの部分ですね(。_。)どれどれ
フロントグリル開口部の形状を見直すことにより空気抵抗の低減を狙ってるのですが
開口部が小さくなったことで口元が引き締まった精悍な顔つきになったと思います。
ヘッドライトにはデミオと同様に
ブルーリングが装備され
これがSKYACTIV搭載車の特徴となってます。
また新デザインのフロントバンパーを装備し空力性能を高めています。
(Cd値:スポーツ0.28、セダン0.26)
このバンパーの形状によりアンダーフロア部分の空気の流れが増え
それを抑制するために前輪の前には丈夫なディフレクターが装備されると共に
マフラーの形状も空力を考慮したものなり、アンダーカバーも追加されました。
それとリアバンパーの形状が変わってます。
リアへの張り出しが少なくなってコンパクトになってるので
フロントのデザインと相まって全体的に引き締まった印象をうけます。
■アンダーボディーのエアロパーツイメージ図
更にボディー剛性アップのためにフレームの溶接点数の増加や
みんカラ内では流用チューンとしておなじみの
『ブレースバー』が装備されてます。
やっとメーカーさんがみんカラに追いついたって事でしょうか?(笑)
内装では大きな変更はありませんが
質感アップの為にピアノブラックパーツの採用や
デミオでも話題になったエコ&ドライブのコーチング機能の
i-DMの表示が入り
メーター内には
ECOゲージも表示されます。
そして注目の『SKYACTIV-G 2.0』です♪
デミオでも導入が見送られたノッキング対策としての4-2-1のEXマニホールド(タコ足)ですが
やはりスペースの関係でMCでは対応出来ないと言う事で今回も採用されていません。
ですから圧縮比は12.0(従来は11.2)と控えめで
本格的なSKYACTIVは次回のFMCまでお預けと言うわけですが
とは言ってもこのエンジン
最高出力は154馬力(6,000回転)
最大トルクは19.8kg-m(4,100回転)で
従来型に比べると最高出力で4馬力、最大トルクは0.9kg-mの上乗せとなっており
0-100km/h加速も7~12%向上しています。
特に全域でのトルクアップが特徴で
より扱いやすいエンジンになったと言えますね(*´・ω・`)(*´-ω-`)ウンウン♪
ちなみに燃費性能ですが
15インチ仕様では、10.15モード燃費で20.0km/L(JC08:17.2km/L)で
上級グレードの17インチ仕様は18.8km/L(JC08:16.2km/L)と約1km/Lほど悪化します。
従来型の2リッターエンジンにi-stopを組み合わせた仕様が「16.4km/L」ですから
2.4~3.6km/L向上している事になりますので、かなりの燃費アップを実現していますね!
さて、この新エンジンの印象ですが、まず音が非常に静かですね・・・
i-stopは従来型と余り変わらない印象ですが
再始動の時の振動が少し気になるかな?
従来型に比べると再始動までの速度が若干速くなってるそうです。
ダッシュボードのマルチインフォメーションディスプレイには
燃費グラフ、燃費履歴など表示コンテンツが充実
更にi-stopの状況が表示され動作しない理由なども表示されようになりました。
出足に関しては、それほどパワフルと感じなかったのですが
2000回転を過ぎた辺りから十分な駆動力を発揮します。
担当者さんが
「高速に行きませんか?」と言うので
高速に乗って結構思い切って回してみましたが
エンジンの回転の上昇に伴い、吹け上がる感じはとても心地いいです。
この回転数に比例してリニアに速度も反応するのは
SKYACTIV-DRIVEと呼ばれる新開発の6速ATによる所が大きいようです。
この新ATはVWなどの欧州勢に採用される自動変速機『DCT』に匹敵するダイレクト感と
クラッチのつながりが滑らかさを両立するトルコンATを実現したと言われてます。
技術的な話は長くなるので簡単に説明しますが
従来のATでは、どうしても液体を介してしまう分スリップしてしまい
アクセルを踏んでも若干遅れが出るわけですね・・・そしてロスが発生します。
そこで
「発進時以外はトルコンを使わないようにしよう」とした訳です。
それにより、
従来5ATが49%だったロックアップ領域を82%に拡大させています。
伝達ロスが少ないので数値以上に力強さを感じると言う訳です。
アクセルを踏み込むとエンジンの回転が上昇するのと並行して車速が上がっていく感覚で
これまでのATとは違ったクイックな変速感覚とダイレクト感のある走りとなっています。
そして変速ショックが殆ど無く
6速ATと相まってアクセル調整と加減速がリニアな感じになってます。
前回のデミオではエンジンこそSKYACTIVの流れに乗ったものでしたが
トランスミッションは従来型のCVTでした。
しかし今回は完全新開発された6速ATとの組み合わせの採用が可能となったことで
SKYACTIV(スカイアクティブ)は一歩前進した事になります。
でも・・・今回のMCで国内仕様のアクセラにも
『SKYACTIV-MT』が設定されるのでは?
と密かに期待しましたが、残念ながら今回はATのみとなっています・・・
デミオはコンパクトカーと言う車の性格も考えて
燃費を飛躍的にアップさせた
『ECOカー』の側面が強かったですが
今回のSKYACTIVアクセラでは
動力性能、走行安定性、乗り心地、さらに燃費及び環境性能を総合的に向上させた
バランスの取れた進化をしてると言えます。
派手な装飾や見た目の質感向上などは最小限に留め
走りの質感に関わる部分を真面目に改良しており
正に
『ザ・マツダ』と言える車になってると思います。
そして価格も従来のアクセラから殆ど変わっていませんので
これは、非常にお買い得感があると思います(*^∀゜)
デミオが「ホップ」だとするとアクセラは「ステップ」
そして次の「ジャンプ」でSKYACTIVは更に翼を広げるでしょう!