
10代後半からレース活動をしていたが、この漫画のせいで爆発的にレース人口が増え、鈴鹿の予選は長蛇の列。参加人数の増加につれ、予選グループは「F組」とかまで増加した。
もちろん速い奴も出てくるから、予選から激戦。前日の練習走行中にちょっとしたきっかけでタイムが縮まったおいらは、当時のボスの「明日(予選)はスリック履かしてやる」の言葉に嬉々とした。
この時の自分の予選グループが何だったか覚えていないが、当日の天気は怪しかった。それを好機と捉え、「俺の予選グループは早い。まだ雨は来ない」そう信じてスリックを組んだが、コースに入ると土砂降り。
サーキットのコーナーのほとんどは、バイクや車が遠心力に対抗できるように(カーブの)外側が高くなっている。だから自然の摂理として、雨の日はコーナーの外側から内側に向かって雨水(川)が流れるのだ。
そんな場所をレーシングスピードで(競争しながら)走るのだから、いたるところでバイクが振られる。(それなりの幅はあると思うが)細い川の上をまずはフロントタイヤが渡る。当然ハイドロプレーニングでタイヤが浮いて、遠心力に負たタイヤは外側に流れる。渡り終えた瞬間にグリップが戻り、バイクは内側に行こうとする。だがリアタイヤが川に乗ると、さっきフロントタイヤが行った動作をなぞる。
結局コーナーリング中のバイクは前後バラバラにフラフラと流され、ハンドルはぶるぶる震えるように動く。
そんな危うい状態で走っていたのに、外側から何か来た。
レインタイヤを履いたモリワキの宮城光が、鈴鹿のスプーン2つ目で、膝を擦りながら抜いて行った。
「レイン(タイヤ)、すげーっ!」
そんな状況だったので、当たり前に予選落ち。
次の日おいらは坊主頭にされた。
そんな懐かしい青春の1ページ、バリ伝のヘルメットが発売される。
当時は好き物が自分でヘルメットを塗ったりしてたけど、
おおもと(SHOEI)から販売されたらそりゃ買うでしょ。^^v
Posted at 2024/07/13 20:55:37 | |
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