チーム椿の成田モーターランド走行会をアップしかねてたんですが、
rsport240さんにデータ解析をされちゃったので、ちょっと別のアングルで。
それは、普段どうやってタイムを詰めていこうとしているのか、という話です。
今回の成田は1周730m前後のコースで、単独で3周アタックが1セットです。
コースは基本の半時計周り(左周り)で、3セットのアタックを行いました。
久しぶりに走ったので、1セット目は主にコースの感触を確認するのと、初めて履くタイヤ(Direzza ZII)のフィーリングを掴むのに費やしました。
真夏のコースは記憶にあるより全然タイヤが食いません。一瞬ZIIを履いたの後悔しましたが、まぁタイヤの銘柄のせいじゃなく、暑さのせいでしょうw。
2セット目のベストは、47.418秒でした。
で、色々考えて走り方を修正し
3セット目には、46.659秒まで伸ばしました。
その差0.76秒です。
どうやって詰めていったのか、
そのアプローチを書いてみたいと思います。
当然ですが、まずは走って、失敗した、上手くいかなかった、所を改善します。
赤いラインが2セット目のベスト。
青いのは3セット目のベストですが、当然考えてるときはありません。
但し、きっと走れれば速いハズというラインに近いので、それの代わりです。
まず考えるのは、走りたかったラインとずれたり、結果としてアンダーや失速、加速の鈍りを感じたところを見つけます。
どこだと思います?ちょっと考えてみてください。
このときに考えてた改善点はここです。
ピンクの点線で囲われてる部分ですね。
A:
・進入速度速かったかアンダー傾向
・結果大回りに
・T2立ち上がりの車の向きが悪く、T3からの立ち上がりが悪かった。
B:
・T4をアクセル前回で行けなかった。小回りしすぎか?
C:
・T5の進入の切り遅れ。
・T6でアンダー傾向、T7に向かってもっとしっかり向き変えて。
D:
・T8進入でブレーキ遅れ、結果アンダー。
E:
・T8の失敗が後引いて、大回りに、クリップつけてない。
これらの改善点をもとに、次の走り方を決めます。
C, D, E: : T5, 8, 9, 10の180度程度回り込むターンは失敗が後を引くのに、グリップ感があまり無いため、全体的にコーナー進入でしっかり減速、コーナリング中も前加重をしっかり維持するようこころがげます。
A, B: さらにT1では外に膨らまず、その先のT3にむけてきちんと向きを変えること。
それとT3~T4では、コースアウト側のコース外のコンクリート部分まで目一杯使っ
て、T4を大きなRにし、アクセルはオンのままで。
このイメージを持って、3セット目で走った結果、青いラインのようになりました。
ラインを見る限り、A, Bはほぼ狙い通り。C, D, Eも改善が見られます。
ではデータ上、実際どうだったのか。細かく見て行きます。
まずSector 1ですが、
・T2の進入で減速ラインにちょっと乱れがあります。またボトムスピードになっているのが、クリップより奥です。ここは修正を意識しすぎたかもしれません。
・しかしT3にむけて車の向きが変わっているため、加速ラインに凹み(減速)がありません。当然T4に向かって速度が伸びています。
・因みに計測開始時点の速度が赤の方が高いですが、これは青のタイムが1周目にでているせいです。
次にSector 2ですが、
・T5の進入がきれいにできており、結果として速度グラフはきれいなV字、かつボトムスピードを上げられました。
・またT6の処理もきれいにできており、結果T7の脱出で速度を伸ばせています。
Sector 3, 4ですが
・T8の進入は、前回の切り遅れ、アンダーを気にするあまり、コーナリング操作の始まりが少し早すぎ、ちょっとブレーキが余ってます。またボトムスピードも遅くなってます。
・T9, T10では、逆にしっかり前加重でコーナリングできた結果、きれいなV字でかつ
ボトムスピードも高く、T11にむけての加速の伸びもよくなってます。
・但し速度が乗った分、T11のラインは少し大きくなってますね。
で、この走りがどうタイムに影響したのか。
Secotor 1~3でセット3の方が速いです。
・S1は主にラインを小さくし、走行距離を短くしたのと、脱出の加速差でしょう。T2での減速で細かいミスはありましたが、それをセクター後半で補えてます。
・S2だけで0.4秒稼いでますが、T5~7のコーナリングが決まったのとその結果バックストレートでしっかり加速できてるからでしょう。
・S3はT8でミスもあったものの、走行距離が短くなり、T9のコーナリングが決まっているのがポイントではないかと思います。
面白いのはSecotr4です。赤の方が0.05秒速いです。
走り方としては悪くなかったと思います、しかし速度が乗った分T11のラインが外側になり、走行距離が増えています。おそらく距離の増加の影響が、速度の伸びより大きかったのでしょう。
これはいつも悩まされるんですが、速度を上げると、走行距離を適切に短くすることは、相反するのでこのベストバランス見つけるのに苦労します。
ただ全体で見れば青は赤より10m距離が短くなっている上、タイムも速いので、青の方がいいバランスですね。
おおよそ、こんな感じで、タイムを縮めるステップを捉えてます。
もしこの次があるなら、
・T2の進入精度の向上
・T8の進入動作開始をほんの少しだけ遅らせる
・T10の脱出速度を上げて大回りになる分、T11のRを大きく取って、コーナーリングを楽にし、その分ストレートへの脱出での速度の伸びを増やす。
というのが修正点になります。
で、何が言いたいかといいますと、
走行会で休憩中に、あんまり社交的じゃないのは
こんな事色々考えているからです~、すいません。
って話です(爆)。