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　前回記事で徳大寺氏の事を書いたのでふと考えたところ、今日で没後3年だったのですね・・・



　われらがF31を「負け犬」だの「忘れてもいい車」だのとこき下したからという訳でもありませんが、私は氏のよき読者ではありません。生前はどちらかというと氏の「ダンディズム」を気取ったようなスタイルを、所詮は田舎者の付け焼刃、ニセモノなのではなかろうかと批判的に見ていた部分もありました。



















　しかし折角の機会でしたので、地元の図書館で思いつくまま検索し、杉江氏時代の初期の著作や、氏を有名にしたあの「間違いだらけ～」の初版などを読み返してみました。



















　
　・・・なんだかんだ申しましても、氏の「自動車」「クルマ社会」に対する評論は、概ね筋の通った真理を突いていたのだなと、改めて思います。










　それでも氏の批評の中には時々、客観的で正鵠を得た「評論」と、そういうものを逸脱した「カーマニア」的感想との乖離を感じさせるものがあり、さしづめSVXなんかはその筆頭でしょうね。 デビュー当時は「スバルはこんな車を作っている暇があったら別のことにエネルギーを使うべきではないか？」 と、それ自体はぐう正論な批評であったのに、絶版車になってからは著書の表紙にフィーチャーするに至ったという。。。。








　氏はトヨタ（車というより、その設計哲学や経営戦略）には比較的高い評価を与え、われらが日産には概ね辛めの評価を下すことが多かった（これも今から考えれば、至極まっとうな評論ですが・・・）事もあり、若い頃の私はそういった批評の振幅について 「ぶれ」 「ダブスタ」といった、やや批判的な見方をすることもありましたが、それなり年を重ねたせいか、今の自分はそれを「人間らしさ」として肯定的に理解できるようにはなったように思います。




　徳大寺氏のありし日を偲びつつ・・・・