２２０クラウンの音質改善 3WAY化失敗したような、してないような（結果オーライ）

よからぬことを計画
DAYTON AUDIOのローパス
こいつをダッシュスピーカーに接続し
カロッツェリアのチューンアップスピーカー（1.2KHZ再生可能）で3WAYとしてみようと考えたが失敗
４Ｋ 12DB/OCT カットは手前から減衰が始まるので丁度よいかと思えたが
甘かった
音が・・・・・
エフェクターで言うとダブリングさせたみたいな音
コイルとコンデンサ組み合わせローパスは位相が１８０度遅れるためだと思われる
音がすっきり、と言えばそうだが、違和感ありあり

【追記】
ツイーターはそのまま正相接続で１０cmのFOCAL　PＣ－１００を逆相接続したら
定位が気持ち悪いくらいに真ん中へ
高音側の濁りもなくなりました
で、結果オーライ
結構いい感じになりました。来週は本格的な音解析してみます

シェルビングとグラフィックイコライザー

クラウンはピュアオーデイオで使われるシェルビングフィルターでLO,MID,HIの音質調整のみである
こいつは、位相を変えずに帯域をブーストする
つまり音質は決定事項、決められてる
低、中、高の音をブーストさせて音場を作る考え
何故？音質は決定事項かというと、簡単に言うと、様々な技術的な補正が入っているから、

逆にグライコは調整帯域で位相乱れが発生する

富士通テン（今はデンソー）の技術資料

４ＫＨＺローパスは女性ボーカル帯域より上なので、いいかなと安易に考えた
これが良くなかった
確かに、高音の濁りは無くなったが代償として音の厚みが消えうせるし、定位がボンヤリしてしまった
さらに走行すると、ロードノイズの補正で音が変になる

これがクラウンの音質調整（シェルビング）の意味
さらに
技術資料を見ていくと
音量によって聴感周波数の感度とロードノイズによりマスクされる周波数域が変わるためマイク入力併用の補正技術が読み解ける
またデンソーのガラス反射補正や定位を作るためのDSPも様々な因子から補正をかけている
※音量やら走行音でも圧縮や伸張など
オーデイオ音質設定にあるASLはその技術だろう
さらに
リアスピーカーはフロントの信号を残響音としてミックスさせていると記載があった
通常、リア座席に座っているとセンター定位が曖昧になるがクラウンのシステムはリア座席でもセンター定位が出るシステムとなっている

こんな仕組みのシステムにローパスつけたら( ﾟДﾟ)
位相が１８０も遅れるので、音が崩れるよね

クラウンのマルチはリアトランクにあるアンプとミキサが各種補正やらミックスを行っているので
・ナビ側から信号を切り離し、後付けDSPで出力を目論むとナビ音声が出ない（リアアンプで案内音声をミックス処理しているため）
・アンプ出力をDSPで信号を一旦フラットにしてドア、ダッシュにお好みの音に成形出力しても、ナビボリュームをいじったり、走行条件で純正アンプが様々な補正をするので、走行条件で音を変えてしまう

スピーカー交換以外は音質改善の道がないという結果になりました

以下は技術資料

例えば後部座席の状況を考えると，まずインパネなどに 取付けられたセンタスピーカが遠いため映画のセリフなど が再生された場合，聞き取りにくい。さらに，フロントド アスピーカから再生されるフロントLRチャンネルの信号 はシートに遮られるため，不明瞭になってしまう。そこで， 近くにあるスピーカをうまく利用してこの問題が解消でき ないかと考え，ある心理音響理論にたどり着いた。それが HAAS効果である。
この効果を応用すると，遮られた遠くにあるスピーカか ら再生する音を遅延させて別の，近くのスピーカの音に ミックスして再生することにより，遠くのスピーカの位置 方向に音像定位を保ったまま明瞭度の高い音を再生すると いう効果を得ることができる。
つぎに，これを車載用5.1chサラウンドシステムに応用 した場合を説明する。例えば，後部座席に座っている人に とってインパネ上に設置されたセンタスピーカは遠く，音 の明瞭度が悪い。そこで，センタスピーカに加える信号を 分岐して遅延処理をし，リアスピーカの信号に加えて再生 する。そうすると，後部座席に座っている人は，先の HASS効果によって，音像定位はセンタスピーカの方向に 保ったまま，リアスピーカからの音によって明瞭度の高い 音が楽しめる。 この処理をそれぞれ各座席で個別に行うことで，どの座 席でも音像定位と明瞭度を両立させることができるように なり，5.1chサラウンドの効果を最大限に発揮することが できる

クラウンの車格、立ち位置からこうなるんでしょうね

富士通テン技術資料

再生レベル全体はそのままで，走行騒音でマスクされやすい小音量時だけ補正を行うことができることである。
代表的な車種において，走行速度に応じた車室内騒音の測定結果をモデル化し，各騒音レベルにて，補正前の音量ごとに必要とされる補正量を心理実験により求めた。この補正量をつないで圧縮特性を導き出し，DSPによる信号処理で本特性を実現する。

ＤＳＰバリバリっす
つまり前述したようにアンプの後にDSP入れるとクラウンではなくなると言うことでLEEKENさんや自分がやってるようにトライアンドエラー方式（各種スピーカー入れ替え）で音質調整がベスト
プロ領域ではピュアディオの井川さんがチューニングしている方法（ドア、追加ツイーターの12DB/OCTネットワークによる調整）となる模様、ミッドはＤＳＰで弄ってはいけないとなるんですかね
ちなみに、ダッシュスピーカを逆相接続に直して、ツイーターはそのままにしたら
あら、不思議(*'ω'*)
定位がど真ん中に移動しました、チャンチャン
暫く様子みます

【引用資料】
https://www.denso-ten.com/jp/gihou/jp_pdf/tok01/1-1.pdf
https://www.denso-ten.com/jp/gihou/jp_pdf/tok01/1-2.pdf
https://www.denso-ten.com/jp/gihou/jp_pdf/tok01/1-3.pdf

試しにフロントセンターで計測したデータ
真ん中に山があるのは定位が取れてるってことです
デンソーの文献通りのデータでした