エアコンのコンプレッサーのアーマチャープレートシム調整
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) ![](/images/icon_difficult_on.svg) 中級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
1時間以上走行した後にエアコンを切ると、エンジンから「シャリシャリ…」という音がするようになりました。
それはまるでバイクの乾式クラッチのよう。
エアコンを掛けている時は音がしないので、エアコンのコンプレッサーのアーマチャープレートを引きずっているようです。
また、1時間以上走ると音がするので、熱の影響もあるのかもしれません。
実は2021年の7月に整備手帳「エアコンのコンプレッサーのプーリーASSY交換1~4」にて、アーマチャープレートも交換しました。
その際、シムを作製してプーリーとアーマチャープレートにすき間を設けましたが、調整自体が不十分だったようです。
アーマチャープレートを引きずると、コンプレッサーが無理やり回され、
○益々シャフトシールに負担が掛かる
○燃費が悪くなる
ことが考えられるので、重い腰を上げて確かめてみることにしました。
まず、右側のマッドフラップ・エンジンシールドを外します。
(詳しくは整備手帳「マッドフラップ他取り外し・取り付け」をご覧ください。)
https://minkara.carview.co.jp/userid/563851/car/621240/6563985/note.aspx
なお、今回はコンプレッサーのプーリーを外さないことから、
○ウィンドウォッシャー液のタンク
○ドライブベルトテンショナー及びドライブベルト
を、外しません。(楽ちん!)
<コンプレッサーのプーリーの状態>
コンプレッサーのプーリーの周りに、オイルの汚れが付いています。
円周方向に白い跡が付いているのは、先日、オイルを軽く拭き取ったからです。
2
<プーリーとアーマチャープレートのすき間確認>
プーリーとアーマチャープレートのすき間をシックネスゲージで確かめました。
すると、下側の部分はすき間がなく、他の部分は0.15mmが入るところもありました。
すき間の規格は0.4~0.8mmなので、どちらも外れています。
「困ったな…」
少し、考えました。
3
<プーリーとアーマチャープレートの状態>
今回、ドライブベルトを外していないので、プーリーにはテンションが掛かっています。
恐らくベアリング等のガタの分だけ、プーリーが傾いているのかもしれません。
交換して間もないプーリー(ベアリング)に本当にガタがあるの?という疑問は置いておいて、ドライブベルトを掛けると、プーリーが多少なりとも傾くのはありえそうな気がします。
すき間の下限の規格:0.4mmは、取り付け時の振れも考慮しているのかもしれませんね。
4
いずれにせよ、引きずっている状態は良くないので、アーマチャープレートを外して、シムを調整します。
<シャフトナット外し>
シャフトの先端にあるナットを、ソケット(14mm)を付けたスピンナーハンドルで外します。
この時、ホルダーでアーマチャープレートの回り止めをします。
<アーマチャープレート外し1>
次にアーマチャープレートを、プーラーを使って外します。
アーマチャープレート中程にある3ヶ所のねじにボルトを締め付けプーラーを固定します。
そして、真ん中のボルトを締め込むことによりシャフトから外します。
この時もホルダーを使って、回り止めをします。
シャフトの締まりが緩くなったのか、早回しソケットで簡単に外れてしまいます。
5
<プーリーの状態>
残念ながらシャフトの辺りから、黄色いコンプレッサーオイルが漏れています。
プーリーを換えてガタが減ったとしても、傷んだシャフトシールから、漏れてしまうんですね。
<アーマチャープレートの状態>
こちらは外周に、プーリーと強く当たった跡が付いていました。
やはり、「シャリシャリ」音は、ここからしていたようです。
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<シムの新旧比較>
左: 自作 0.6mm×2枚
右: 購入品 1.0mm×2枚, 0.3mm×1枚
みん友さんの記事に触発されて、ついにモノタロウに手を出してしまいました。
シム等の入手し難いものが、1枚から手に入るので本当に便利ですね。
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それではシムの調整に入ります。
シムの厚さを増やせば良いのですが、やり過ぎると今度はすき間が大きくなり過ぎるので、調整は難しいです。
<シム調整>
結局、シムを2枚(1.0+1.0=2.0mm)にしたところ、上側・下側ともすき間を確保することができました。
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<シム取付>
シャフト周りのオイルを拭き取り、シムをシャフトに通します。
<アーマチャープレート締付>
アーマチャープレートを取り付け、シャフトの先端にナットを仮締め後、トルクレンチを使って18N・mで締め付けます。
この時もホルダーを使って、回り止めをします。
あとは、マッドフラップ他を元に戻して終了です。
以後、「シャリシャリ」音はしなくなりました。
良かった。
今回の費用:
シムリング 岩田製作所 / BRS008012100 2枚 328円
シムリング 岩田製作所 / BRS008012030 1枚 96円(今回使わず)
(他の材料・工具は持っているものを使用)
合計 424円
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