2022年09月18日
日産アリアにチョイ乗り試乗した。モデルはB6で66kwhのバッテリーを積むFFだ。
外観デザインは素直にいいと思う。
内装もいい。これまでの日産車からするとかなりいいと思うが、輸入車との比較で考えると驚くほどではない。
バッテリーの搭載位置の関係でフロアが高い。乗り降りがしにくいし、運転ポジションに違和感を感じた。
普段車高の高いクルマに乗らないので、重心が低くとも、車高の高さからくる微妙な上屋の揺らぎを感じる。
荷室の位置も妙に高く、これも違和感を感じた。
サイドサポートが横方向に広過ぎで体をしっかりと支持してくれない。長距離移動時には疲労を招きやすいのではないか。
チョイ乗りで、ゆるゆると試乗コースを一周しただけなので、なんとも断定的なことは言えないが、総じてEVとしては普通の感覚で、取り立てて特徴的なことは無かった。一般的なEVの良さはあると思ったが、乗り味が印象に残るようなものではなく、直近に代車で乗った508 ハイブリッドの方が乗り味は断然良かった。
e-4ORCEモデルを長距離試乗してみれば、その良さが見えてくるのかも知れない。
装備関係では、充電ケーブルが別売りなのには驚いた。セットオプションとなるが、ナッパレザーを選べば前席ベンチレーションシートとなるのは良い。
最近は、EV、PHEV、EV感覚に近いハイブリッドなどが立て続けに出てきた。Mazdaからは直6ディーゼル・ハイブリッドまで出てきた。これは歓迎すべきことなのだが、多くはSUVタイプのモデルであり、車高の高いクルマは避けたい自分としては非常に残念だ。
何故SUVばかりになるのか? これに関しては言いたいことは多々あるが、長くなるので別の機会にしよう。
では、現時点ではどのようなEVを選択すべきか?
もちろん使用者の考えや使用状況に左右されるが、自分の場合、ある程度考えは固まっている。
駆動用バッテリーは重く、乗り心地が良くなるとか重厚感が出る等のメリットはあるが、その他走行や居住性の点では概ねデメリットの方が多い。
そして、駆動用バッテリーは今後確実に進化していくことが見込まれ、例えば固体電池などが現実的に導入されるようになったら、旧来のバッテリーの価値は著しく毀損する。
メーカー側は、欧州規制の関係で、ラインアップ全般をEVに移行させるべく、かつ、収益性を確保すべく、高価格帯のモデルからEVを導入する傾向にあるが、購入する側としては、バッテリーの進化によって著しく価値が下がるようなモデルを大枚はたいて買うのはリスクが高く、賢いとは思えない。(この高価格を小遣い程度と割り切れる人は別。)
付加価値を高めるために高性能モーターと大容量バッテリーを積んで0-100km何秒とかの数値をこれ見よがしに誇示するが、これは古くて愚かな価値観ではないだろうか?大きく重いSUVタイプのボディを高性能化するために増強してさらに重くなり、それを補うためさらに高性能化して重く...、と無意味なループとなってしまう。
まあ、速いと言って喜ぶのも最初のうちだけだ。より現実的なユーザーにとっては、そうした極限性能ではなく、乗り味や乗り心地、必要十分なレスポンス、航続距離や重量のバランスの方が重要だと思う。
高価格帯の車を買うなら、まだ、EVではなく既存のICEモデルやそのマイルドハイブリッドモデルでいいのではないか?
結局、個人的には、合理的な解は、普及価格帯の汎用小型EVを実用車として乗り潰す、あるいは適当な期間で乗り換える、ということになる。諸々考えるとSUVタイプではないEVが良い。
Posted at 2022/09/18 18:33:30 |
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2022年08月25日
7月23日にレッカーでディーラーに持ち込まれたe-208は、8月7日にリコール改修完了して戻ってきた。
Stellantisジャパンからのお知らせにも書いてあるように1か月はかかると思っていたので、予想よりも早かった。

これでようやく猛暑の中で気にせずエアコンかけられる。コンプレッサーも交換したのか、エアコンの効きもよくなったような気がする。
制御システムもアップデートされたのだろうか?何かが変わったような気もするが、気のせいか?
リコール箇所の不安も無くなった今は、これまで以上に通勤や近距離の移動に活躍してくれている。ディーラーに預けられていた間、止まっていた距離メーターは、戻ってきてからは順調に伸び、8月17日に30,000kmを超えた。
e-208としては最速30,000km到達?
(すでに超えてる人がいらしたら済みません。)
バッテリーは若干劣化しているようだが、この調子で行けば10万km程度なら問題なく到達しそうだ。
そろそろ次のタイヤ考えないと。
Posted at 2022/08/25 19:01:26 |
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e-208 | クルマ
2022年08月13日

元トヨタのチーフエンジニアがメルセデスの直列6気筒ハイブリッドについて語る記事がとても興味深く、参考になった。
<以下webCG紹介欄より引用>
多田哲哉 氏
1957年生まれの自動車エンジニア。大学卒業後、コンピューターシステム開発のベンチャー企業を立ち上げた後、トヨタ自動車に入社(1987年)。ABSやWRカーのシャシー制御システム開発を経て、「bB」「パッソ」「ラクティス」の初代モデルなどを開発した。2011年には製品企画本部ZRチーフエンジニアに就任。富士重工業(現スバル)との共同開発でFRスポーツカー「86」を、BMWとの共同開発で「GRスープラ」を世に送り出した。トヨタ社内で最高ランクの運転資格を持つなど、ドライビングの腕前でも知られる。2021年1月に退職。
<引用了>
多田哲哉の自動車放談メルセデスAMG GT53 4MATIC+(前編)
多田哲哉の自動車放談メルセデスAMG GT53 4MATIC+(後編)
やはり一線級のエンジニアが、確たる経験と知識で分析、評価するととても参考になるし、面白い。書いてあることの一つ一つがなるほどと思える納得感がある。
ところで、YouTubeなどで活躍する自動車評論家の面々も、楽しいものから分かりやすい紹介動画までいろいろなコンテンツを毎日のようにアップロードしていてその努力には頭が下がる思いだ。
そんな中、とあるモータージャーナリストと称する人の動画は、全てが分かっているかのような独自の論理でペラペラと言葉数は多いが冗長な論評を続け、結局何が言いたいのか分からない。どこまで技術的な内容を理解しているかも疑問だし、裏付けとなるキャリアがあるようでもなさそうだ。それでいて名前が知れているから結構再生回数は多い。彼はメーカー技術者からしたら鬱陶しい存在ではないかな?(LCTVの人ではなく、その同業者で時々出てくる人。)
そうかと思えば一般人、あるいはいわゆるYouTuberでクルマ関連動画を上げている人達の中には、それぞれの車種の特徴や紹介すべき点をうまくまとめている投稿者もおり、この内容なら、着目すべき点の説明や紹介が抜けているのにわけの分からない事を延々喋っているモータージャーナリストの動画より価値があると思う。
元日産でGT-Rの開発責任者だった水野さんが登場する動画もある。これもとても参考になる。モータージャーナリストでは知り得ないであろう知見を繰り出してくる。
いずれにせよ、多田さんや水野さんのような、実際の開発に携わり続けてきた一線級のエンジニアの知見には高い信頼性と重みがあり、貴重だ。
相対的に、かのモータージャーナリストの言葉は薄くて浅いものに感じてしまう。もっと開発者に敬意を表し、自分の立ち位置をわきまえた上で論評を行い、動画を作成すれば変に鼻につく内容にならないと思うのだが。
Posted at 2022/08/13 17:06:27 |
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E53 | クルマ