
以前
コペンGR SPORT 乗りたいなんてブログを書きましたが
「百聞は一見に如かず」
ということで10月某日、コペンGRスポーツの試乗に行って来ました!
県内某所に以下のようなコースで試乗できるお店を見つけたのでオプティで下見したのち、妻のコペン(ローブ:スタンダード)を借りて行ってきました。

程よくワインディングでアップダウンもあって、路面もきれいなところから荒いところ、排水溝や橋の継ぎ目等、様々な条件下で評価できるコースでした(=゚ω゚)ノ
※特定を避けるためコース図のみです。
(これだけでもわかる人いそうだけど、秘密にしてネ)
極力同じ条件で比較したいので妻のコペンと同じくCVTモデルを試乗しました。
もちろんタイヤは両車ともPOTENZAです。GRスポーツでもスタンダードと同じタイヤ履いてます。
GRスポーツはモモステが標準装備なのでパドルシフトが付いてます(^^♪
乗ってさっそく気づくのはシートの違い。
GRスポーツはレカロシートが標準装備。
スタンダードのシートに比べて若干だけど固めでヒップポイントが高い。
けれど、左右や背もたれのフィット感は抜群に良かった。
自分はスタンダードのシートだと肘が腰側のサイドサポートに結構当たるんですが、レカロはほとんど当たらず快適でした。
もしかしたらスタンダードのシートは後付けのシートクッションが入る前提で、余裕をもった設計をしているのかもしれません。
次にエンジンをかけ、アイドリング時の排気音の違いに気づきました。
まず前提として『GRスポーツ』は外観の変更に変更による空力性能強化と、ボディ補強による剛性強化をメインに行っており
エンジンや吸排気系、駆動系等の直接速さにつながるようなパーツには手を付けていまぜん。
今回のコペンGRスポーツは”オプションとして”HKSのマフラーがラインナップされていますが、今回の試乗車にはついていません。
試乗車(GRスポーツ)
妻のコペン(ローブ:スタンダード)
並べて分かる通り、両車ともに排気口が下向きの標準マフラーです。
なので、この時点で違うのがわかってちょっとびっくり。
妻のコペン(ローブ:スタンダード)は低い排気音の中に「ビリビリ」「ブロブロ」のような、何とも言えない不協和音が聞こえる時があるのですが、
GRスポーツにはそれがなく、マフラーの音だけが心地よく響いているようでした。
(剛性強化の影響なのか、はたまた経年劣化で出てくる音なのか、よくわからない)
走り出してみるとさらに違いが出てきてどんどん楽しくなった。
駐車場だったり、信号の右左折等の極低速からでもハンドリングの良さは体感できるし、直線での安定感や加速感がまるで違う。
同じCVTでもスタンダードとGRスポーツではまるで別物。
スタンダードのSレンジ相当の加速をDレンジでも体感できてしまう。
むしろGRスポーツのDレンジのほうが低回転からしっかり地面つかんで加速していくからレスポンスが段違い。
GRスポーツの後にスタンダードに乗るともっさり感がすごかった(´Д`;)
細かい振動はスタンダードモデルとさほど変わらないけど、少し大きな凹凸での挙動がまるで違う。
車体ごとドッタンバッタンするスタンダードと違い、GRスポーツは足がしっかり動いて衝撃をいなしてくれる。
標準よりも柔らかいショックとバネが入っているとのことなので、しっかりそこが仕事してくれてるってことかな。
試乗車(GRスポーツ)
妻のコペン(ローブ:スタンダード)
特に顕著なのが大きなへこみ。
スタンダードだとリアタイヤが通過するとき、後ろが「ゴフッ」って思いっきり落ちてから「ゴツンッ」って跳ね返ってくる感じなんだけど、
GRスポーツは「ふわっと」通り過ぎながら「コン」とお尻をノックされるくらいしか反応がなくて、めちゃくちゃきれいに通過できる
●挙動比較(イメージ)

※ 青線:車体の動き 赤線:タイヤの動き
◎凹み突入
試乗車(GRスポーツ)
妻のコペン(ローブ:スタンダード)
◎凹み脱出
試乗車(GRスポーツ)
妻のコペン(ローブ:スタンダード)
かといって平坦なところではロードインフォメーションがないのかというと、そういうわけでもない。
直線では足が良く動きステアリングへの入力はほとんどないけど、
コーナーで足に力がかかると、スタンダードよりも切れのあるしっかりとした反応がステアリングに返ってくるのでとても運転しやすい。
足の柔らかさでピッチをやわらげ、ボディの固さで横Gをつかむ。
この塩梅が素晴らしい。
あと、ブレーキングでもスタンダード比べてちゃんとノーズダイブするのでしっかり効いてくれる。
スピードの乗った下り坂でのブレーキングでも制動距離はかなり短い。
同じ踏力でスタンダードもブレーキングしてみたけど全然止まらない。
うちのオプティよりも聞かない感じがする。
ノーズダイブの感じは前につんのめるようなことはなく、フロントタイヤが真下に向かって沈んで、まるで潜っていくような不思議な感覚だった。
リアも浮き上がることなくじっと踏ん張っているので不安は全くなかった。
話はそれるけど、過去にW20プリウスに乗ったことあった。
あれはふわふわし過ぎで全くロードインフォメーションがなかった。
そしてブレーキも全然効かない。
インパネの形も相まって、まるで宇宙船に乗っているような感覚だった。
さて、コペンに話を戻そう。
コペンばオープンカーだ。
オープンカーは屋根を閉めている時よりも開けている時のほうが剛性がないので、開けてからの動きが気になるところ。
コースの中盤くらいで屋根を開けてみると…
なんと、閉めている時よりも加速感が増している!
本当にスッパーーーーと加速して、自分の感覚が一瞬置いていかれた。
スタンダードでも、屋根を開けると重心が下がって安定感が増すような感覚はあるけど、
屋根が開いたことによる剛性低下が顕著で、車体の前後がねじれるような感じで走ることになる。
(スタンダードは足回りが固いので、個人的にはむしろオープン状態のほうがバランスがいいと思ってる)
だが、GRスポーツはそんなことはなく”重心が下がっただけ”で乗り味はほとんど変わらなかった!
むしろ重心が低くなった分よりキビキビは知るようになった感じ。
このたった一回の試乗で「ボディ補強とエアロパーツだけでここまで変わるのか…!」と、本気で購入を検討するまでに至っております。
「LA400コペン買うならセロ一択でしょ」なんて思っていましたが、
「LA400コペン買うのにGRスポーツ買わないで何買うの!?」なんてぐらいになってます。
「でもお値段違いすぎますやん」なんてツッコミが来そうですが…
ビル足の『S』グレードにオプションのアルティメットスポーツパック(BBSアルミ+スーパーLSD:22万円)が標準で、
ボディ補強ブレースが追加されてて、サスペンションもメーカー変わって再設計
そんでもって、溶接スポット&パワステの再設計という ”メーカーにしかできないチューニング” が施されてこのお値段ですよ!!
ローブ『S』+アルティメットスポーツパック
エクスプレイ『S』+アルティメットスポーツパック
セロ『S』+アルティメットスポーツパック
『GRスポーツ』
※すべて追加料金のかからないボディカラー『ブラックマイカメタリック』で計算
同じライトのローブやエクスプレイと比較すると+10万円
(とは言ってもGRスポーツはブラックアウトバージョン)
違うライトのセロと比較すると+4.5万円
普通にアフターパーツの補強ブレース組んだだけでも、部品代と工賃で10万円なんか平気で超えると思うぞ。
さらに、内装も特別仕様だからよけいに金掛かってんだよね。
(その代わり、内装カラーのオプション設定がないのが悲しい)
これでも「値段が全然違う」「高すぎる」と言えるのだろうか。
自分はそう思わない。
むしろお買い得車だとしか思えない!
最後にローブとGRスポーツの比較写真をいくつか載せておきますね。
●フロントバンパー
試乗車(GRスポーツ)
妻のコペン(ローブ:スタンダード)
●ヘッドライト
試乗車(GRスポーツ)
妻のコペン(ローブ:スタンダード)
●テールランプ
試乗車(GRスポーツ)
妻のコペン(ローブ:スタンダード)
★2020/11/10 写真追加
モーターショーで展示されていた時の写真が出てきたので追加します。
●アッパーグリル拡大

ダミーグリルではないので奥にラジエターが見えます。
●ロアグリル拡大

コペンのラジエターは縦長なので下からも見えます。
(ちなみにインタークーラーは前置きでナンバーの裏に隠れています)
●センタークラスター

ローブ、エクスプレイと共通のデザインですが
枠が艶消しシルバーから艶のあるピアノブラックになってます。
●ドアハンドル

こちらも艶消しシルバーからピアノブラックへ変更されています。
最後まで読んでいただきありがとうございました!