
8月13日
一旦まだ暗い4:00に目が覚めた。晴れていれば利尻島上陸をもくろんでいたものの、雨の景色にテンションがた落ち、ショックでテントに倒れてしまった。
二度寝したけど、5:00には起きて朝食の準備に取り掛かろう。
速攻で一合ご飯を炊き上げ、鰯の缶詰とキムチを掻き込みます。うー!おなか一杯!

撤収完了!
そーかー・・
じゃあ、利尻町上陸はきっぱりと夏をあきらめて、宗谷岬から南下することにしよう。今日は洗濯物も溜まってきたし、なんたって革パンが乾いていない。
今日は一旦ビジネスホテル逃げ込むとしよう。
稚内は曇り空。レインウエアを着こむまではいかないかな。
宗谷岬到達前に、ガソリン補給っと!
この夏、セイコーマートで買い物をすると、タイアップしているのか出光のガソリンスタンドでリッター5円引きクーポンをレシートと一緒にもらうことができました。そういえば財布に忍ばせてあったのです。
現金での支払いとなりますが、ハイオク仕様のバイクです。宗谷岬手前の出光に飛び込み、のぼりが立っていなかったので、店員さんにお聞きします。
「ラッシャーッセ~」「ダイジョウブデッスー!」
すると宗谷岬となりの最北端の給油所を同じ会社である「安田石油」さんの店舗。
最北端給油証明書とホタテの稚貝のキーホルダーをもらうことができました。
稚内側から向かっていき、宗谷丘陵に入る手前の出光でも最北端の証明書はいただけることをはじめて知りました。(゚д゚)!
一般国道238号線宗谷岬手前から道道889号通称「宗谷周氷河ロード」というらしい道に入っていきます。前の車もウインカーを点滅・・ああ、入っていくんだね・・
入ったところの登り、しばらくは直線だから速攻で追い抜きだなー・・なんてぼへーっと考えていると・・「ぬおっ!!」
前を走るスバルエクシーガが猛然と坂道をダッシュ!アクセル全開で登っていきます。
基本的にはレガシーと同じ水平対向4気筒2リッターターボエンジンが独特のサウンドで、離れていきます。ブロロロロオオオーーーン・・・バシュ!キャキャー!!
しかしまー・・
エクシーガで高速コーナー軽くスキール音出しながらって・・・・
ちょっと運転してる人を見たい衝動に駆られてしまった(笑)
こちらもかなり深いバンクだったから相当スピードはでていたはず。
すぐさま、宗谷丘陵駐車帯に到着。
あれれ・・雲は低いものの、宗谷岬の先に陸地が見えます。しかも相当はっきりです。
あれは、ロシア領とされてしまったサハリンではないか・・

南端の西能登呂岬なのだろうか・・
宗谷岬より43キロしか離れていないユジノサハリンスク。
太平洋戦争で国内での地上戦が行われたのは沖縄と記憶しているが、当時日本領であった樺太でも痛ましい地上戦が行われていたことも記憶に留めておかねばなるまい。
Wikipedia「樺太の戦い」より抜粋
昭和20年の太平洋戦争の終戦日とされる8月15日のわずか6日前にソ連は対日参戦。11日より攻撃を行い、南樺太へ侵攻。8月25日大泊占領まで続いたとある。
日本側の停戦の使いも射殺無視され侵攻を継続、陸上では2,000名もの一般人も犠牲にされてしまった。当時ソ連は留萌、釧路を結んだ線以上をソ連領にすることを目論んでいたが、占領の既成事実化までは至らなかったという。

宗谷岬には沢山のライダーが居て、北の果てへの到着を喜び分かち合い、ここまで走り抜けてきた道程を思い出していることでしょう。この対比を思うに付け、平和な現代に生きていることを奇跡と感じ先人たちへの感謝を忘れないようにしたいものです。

宗谷岬のお土産屋さんの気温は16.7℃と表示されている。
本州の西側は台風の影響で大雨、東京では35℃を超える猛暑となっていた時だ・・
オホーツク側を南下をし始め、最初の休憩は「道の駅さるふつ」

敷地内にある「さるふつまるごと館」で、朝のおやつをいただくことにしよう。開館は9:00とのことで、5分ほど待つことに、入り口では札幌からいらした道内道の駅スタンプラリー残り一か所というハイエース乗りの方としばし雑談。
前回来たときは観光客の大群が押し寄せており、どうやってもホタテを食することが叶わなかったと、そのリベンジと聞きました。
そのご夫婦は隣の席でしたが、9:00きっかりから奥様中ジョッキとわ!しかもごっくりと!をを!
繊維質の強い歯ごたえのある貝柱。これは美味しいです。
青森県むつ湾でもホタテを養殖していますが、どちらかというと身は柔らかく、甘みが強いのが特徴ですが、さすが猿払。しっかりした身肉の繊維、そして風味豊かな甘みが広がるといったいいとこどりの贅沢なホタテと感じました。なかなかホタテでこの風味を味わうことはできないでしょう。宗谷地方必食の逸品ですね!
よくばって、焼き3個、刺身一個を食べてしまった。
1,440円の会計だったから一個360円、
大玉な貝に焼きにフレッシュなバター付き、刺身はお造りでしたので、妥当な金額なのでしょう。是非お勧めします。
道の駅を出発し、猿払川の橋を渡り抜けたところにある猿払簡易郵便局方向へ左折、道なりに進んでいけば、猿払電話中継所跡を過ぎれば、エサヌカ線入り口となる。
この進行の方法であるが、左折する直前にたしか「エサヌカ線入り口1km先」との看板があったような・・・
確かにその先に左折できる通りが地図では確認できますね。
小さな集落を通らず安全を担保するため、そちらのルートを推奨しているかもしれないです。以降気を付けたいと思います。
238号線に戻り、オホーツク海沿いに南下、内陸部に向かうため、乙忠部郵便局から内陸に向かおうと思ったが行き過ぎ、いいや次の音標小学校手前から道道880から入ればいいか・・
よっしゃ!ここだ!
んがー・・・途中ダートになってしまった。どこまで行くのか不安になりしかもキャンプ道具積載。おとなしくやめておこう。ということでUターン、もう一度238号線に戻ることになります。
さらに南下して北見幌内手前、道道60号下川雄武線に右折します。
両側に木は背の高い雑草が生い茂っていて、路面もうねりがすごい。あまり飛ばさず慎重に走っていきたいと思いました。
この60号線は幌内川に沿って走っていくのであるが、道道49号と分岐の後は山に分け入っていくこととなります。
広い路面ではないけれど適度にワインディングではあるので、少しづつペースも上がってひらりひらりと快調ペースでタイヤのサイドエリアを大きく使っていくことを楽しんでいたその途中のことでした・・
いきなり「ばふぉん!」
赤い車が追い越していきました。
「な!な!なんじゃ!」
その怪しさ満載の車はジムニー。えー!?
軽自動車ぁ~、タイヤのインチは大きいし、ブロックパターンも大きめ、マフラーも足回りも交換しているその車の速い事速い事。コーナー中もはえーし、直線ではずっと〇35㎞/hは出ていて、その速度は落ちないのです。この細いしかも路面が悪いワインディング・・まじにこのコーナーの速さは尋常じゃねー!!
離されていきました。少し気合をいれて直線〇50㎞/hで追いすがり、じわりじわりと視界には大きくなるも完全に捉えることは叶わず・・・
ありゃーなんだったんだ?
下川町に出て左右に別れたときに彼の車はキュキュキュと内輪がスキッド。ああ、ノンスリップデファレンシャル装着なんだね。
車高は高いがサスペンションのストロークを十分にとって、パワフルなチューンドエンジン、軽い車重と相まって、北海道の道道用ワインディング専用車両と謳っても良いくらいの速さ。
でもなんでナンバーが関西方面なんだ!?それも謎。
Monster sport JB23W コンプリートカーなんじゃねーの??
という、細い中速コーナーをあまりにも速く駆け抜けていくジムニーに、一生懸命ライディングするのが馬鹿らしくなってしまった。
魂の抜け殻となったニンジャ1000乗りはそのまま旭川まで駆け抜け、ビジネスホテルに入り、洗濯をしたら、気を失ったように寝てしまった・・
翌日に続きます。