2018年11月05日
「豊田章男が愛したテストドライバー」という本を読みました。
トヨタのテストドライバーのトップ集団は「トップガン」と呼ばれていて、そのトップガンの中の更にトップに成瀬弘さんという人が居るという事は、最後のカルディナの発表時に新車販売資料の中でアナウンスされていました。LFAのテスト中に亡くなられたテストドライバーです。
何でカルディナか?と聞かれれば当時のカルディナにはトヨタの肝煎りモデルとして「カルディナGT-Four」がラインナップされていたから。こういう人たちが作り込みました、という事で紹介されていました。
ちなみにカルディナの新車営業向け説明会会場は富士スピードウェイで行われたくらい気合は入っていました。初めてコースも走ったし。中谷明彦が説明に駆り出されてたくらいだしね。ま、売れたか否かはご想像にお任せしますけど。
まあ、それはそれとして文中にはこんなエピソードがありました。「トップガンの仕上げたアルテッツァは素晴らしかったが、製品化されたアルテッツァはまったく別の車になっていた」。うーん。それでも一方では「アルテッツァは成瀬さんが仕上げた作品」なんて話もまことしやかに流れたりもしていて。
まあ個人的な感想では、確かにアルテッツァに初めて乗ったときは「フロントが軽いなあ」と感動しましたが、わりとその感動は長続きしないというか、それだけだったというか、妙に薄味だったなあ。内装の仕上げはチープでおもちゃっぽかったし。まあ、トヨタの総意としての仕上げというかまとめはそういうものだということなんでしょう。
幾らチーフテスターが頑張ったとしてもチーム全体がそういう方向に向かない限りは結局声の大きい部門によって角が取れ、凹凸が減り、という仕上げになっていくのだろうなあ、と。
本の中にはこんな一節もありました。
「部品一つ一つの精度は高いし品質も良い。個々のプロフェッショナルは居て、技量のあるシェフも居るんだが、肝心の、お店の味と方向性を決める立場に居るべき筈のオーナーシェフが居ない。だから仕上げが無味乾燥になる。」
「07年くらいの頃から数値で車が作れると勘違いする空気が濃厚になった」
そのあたりが印象に残った文章ですね。尻切れトンボですが、この辺でおしまい。
Posted at 2018/11/05 13:19:17 | |
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2018年11月05日
身体障害者になってからはマグネットシート製の身障者マークを付けています。
以前乗っていたサクシードでそんな現象は無かった気がするのですが、オーリスに付けていた身障者のマグネットシートは磁力以上の強固さで塗装面に頑固に固着し、剥がすのに苦労した事があったので数ヶ月前から貼るのを止めました。
同じ現象はアイに貼っていた身障者マークでも見られ、嫁さんのヴィッツでは身障者マークではなくドラレコ録画中の注意喚起ステッカーを貼っていましたが、やはり同様の現象が発生していました。オーリスにも身障者マークの後にヴィッツと同じドラレコ録画の注意喚起ステッカーを貼りましたが、これまたヴィッツと同様に塗装面に固着しかかっていました。
当初コーティング剤の所為による固着を疑いましたが、アイにはコーティング処理はしていないにも拘らず同様の現象が生じています。となると疑うべきはマグネットシートの材質と塗装面の相性がすこぶる悪いという事なのか?
サクシードの場合はわりと頻繁にステッカーの付けた剥がしたを繰り返して洗車機に入れたりしていたので、貼り付けっぱなしは固着の始まりかな?とも思うのですが、そもそも貼り付けっぱなしの人が大半だと思われるモノですから、結構な割合で塗装面に固着しているマグネットステッカーが多いという事かもしれません。まあ、勝手に他人の車に触る趣味は無いので確認してみた事はありませんが。
対策として思い付くのは貼り付ける塗装面にワックスを一生懸命掛けておくとか、マグネットステッカーの貼り付け面に養生テープ的なものを予め貼り付けておく予防策とかあるのかもしれませんが、そもそもそんな質の悪いマグネットステッカーを使った製品を売らないで欲しいなあ。国産品のマグネットステッカーなら防げた事だったんですかね?
まあ、製造元もステッカーの原材料の製造国まで公開していないでしょうから想像の域を超えるものでもないんですが。
Posted at 2018/11/05 11:41:10 | |
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2018年11月02日
もう10月が終わりました。早っ。
台風一過の10月1日は神無月の所為か否かわかりませんが、浜松地方は大停電で夜が明けました。
そのおかげで街中の信号機という信号機は殆どが機能を停止していて、おまけに東名高速も通行止め。ところどころでお巡りさんが信号機の代わりを勤めてはいたものの全く数は足りていなかったらしく、結構な数の交差点は雰囲気次第でどっちかが通行して行くという無法状態でした。
で、嵐の幕開けは気象状況の事だけじゃなくって自分自身が嵐の幕開けだったから。
この日。
機能停止していた交差点でこちら側の運転席側面に5tダンプが衝突し、軽だったら死んでたかもしれん、という事故に遭いました。私自身が、です。
当方、肋骨骨折5本、あちこち打撲、切り傷による流血少々、メガネ行方不明、全治二ヶ月の診断書付き。幸い、ダンプに乗られていた相手はケガ無し。コレだけは良かった。
相手車、自車共に全損。写真は有りますけど閲覧注意なんで掲載しません。
このケガで1週間は夢遊病状態、2週間経ってやっと状態が落ち着き始めましたが、今でもずっとロキソニン飲み続けてます。結局1ヶ月間は仰向けで寝ると患部が痛くて布団で横になれず、その間はずっとレカロシートに足を付けて作ってあったソファーをリクライニングさせて寝てました。
という事で骨折は結局、自然治癒を待つって我慢し続けるしかないという事に改めて気が付きました。もちろんケガはあってもなくても事故は双方が痛い思いをするものです。皆さん安全運転をしましょうね。
Posted at 2018/11/02 18:32:15 | |
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2018年10月28日
トヨタ~さん、コメントありがとうございます。毎度ながらご返信が長くなったのでコチラで書かさせていただきました。
「新車の案内は積極的」に関して。
実際にディーラーの中に居た人間の経験からすると、新車案内のDMは勝手に本社から大量に降りてくるので好むと好まざるとにかかわらず、ご無沙汰だろうが買って頂いたばかりであろうが今にして思えば、そのまま投棄したほうが経費削減になったんじゃね?とも思いますが、封筒の消化のために「出し続けている」。のが実情でした。
中には「明日からイベントという名の土日」が始まるから、と木曜日になってから大量のチラシとDM用の封筒が営業所に届くことも少なくなく、泣く泣く夜の8時頃になってから手書きで宛名書きをさせられた事も一度や二度ではありません。奥さんのいるセールスは「嫁さんに書いてもらお」と言って大量の封筒を家に持って帰って家庭内残業を強いる人もいました。もちろんその分の残業代が出る筈も無く、なぜか手書きを強要される(宛名ラベル印字なんてシステムも当時営業部門には無かった)理不尽さよ、って感じでした。
車検の見積二ヵ月後と作業無しの「調整あり」記載について。
サービス部門には居なかったのでこれは想像でしかないですが、車検の見積を頼むのならその場で作って貰う方が良いでしょうね。どうせオートマチックに出せるものだし。
ただ、それを依頼されたサービスアドバイザーの事を思うと、意味の有無は別として大量に押し寄せる事務仕事が次から次へとやってきますから、結局今やらなくても良い頼まれ仕事は夜の仕事になります。更に緊急性を感じない仕事は余計に後回しにされます。で、気が付いたら2ヶ月経っていたという結末だったんじゃないかな、と想像します。
個人的な事では納車前のオプション取り付けなど毎度毎度、前の日の晩になってからやっと手をつけてもらえる、というのが恒例でしたから何度サービスの連中と喧嘩したことやら。作業ミスをしたときにリカバリ出来る筈の無い枠に作業させて何考えてんだ、と怒鳴り散らしてました。結局切羽詰ってからじゃないとやらないんですよね。まあ、おかげでチョッとした作業は自分で出来るように・するように自己防衛するようになったんですけど。おかげで今は工具一式持ってるしガレージジャッキまで持ってます。
車検整備は、今は45分車検とか1時間車検とか言って来店してもらうスタイルが多いようです。15年前の当時でもベテランメカなら「一口に車検と言っても何にも無ければ作業時間は4~50分」と口にしていましたし。今時の新車は更に「触らないでね」という作りになっているようです
。それに加えて普通のメニューで1時間車検があれば、逆にいちいち調整などに構ってはいられないでしょうし、上からは時間枠をはみ出すな位のことは喧しく言われるだろうし、そうなるとテスター当ててエラーが無ければ調整完了って事にしてしまっていることもが少なくないでしょうねえ。ブレーキオイルや冷却水交換ですらテスター任せのクルマもあるようです。そのうちエンジンオイル交換もテスター任せになるかもしれません。そう考えると、テスター当てましたよってのが調整チェックになっている可能性もあるのかなあ、と。
昔はブレーキキャリパーのオーバーホールなんて当たり前の作業だったのが、今は部品も設計も良くなったので、そもそもの話やったことの無いメカも少なくないと聞きます。普通にそういう作業をやっていたメカの年齢層は多分40代後半~50代でしょう。
こうダラダラと書いていて思うのは、所詮、上から下までみんなサラリーマンなんで、上の方針には逆らえないんですよ。社長までトヨタ自動車から来たサラリーマンだし。やばくなったら自腹切る覚悟のある人いるのかね?
お客さんの側に立って、なんて口では言ったところで「言うことを聞けなければ、嫌なら辞めろ」と言われれば(まあ、言っちゃあいけないことにはなっているらしいですけど)、やっぱり今の待遇だったり自分の身が可愛いものでしょう。嫌なら辞めて一人で始めたら?と、かつての職場の人間には言いますけど、昔やんちゃで鳴らしていた人だって今でもおとなしく勤め続けてますしね。
ロードスターの開発主査だった貴島さんが著書の中で「技術は面白い。ただ、それを通し続けるのは難しい」と書かれていましたが、そういうことなんだろうな、と思います。
いや、別に庇うつもりは無いんですけどね。自分自身はそうした環境・雰囲気が嫌で飛び出したクチですし。
ディーラーという概念を廃止について。
車販売は卸し先が系列ディーラーに限られていて、家電のように横並び比較されない販売形態であるため、同メーカー間での各ディーラー同士の競争はあっても実態としてメーカー間の比較はお客さん任せで、ディーラーにとっては比較する機会すらない、比較したこともあまり無いというのが実態なんじゃないのかな、と思います。お客様に来店していただけたというキッカケが有るか無いかの違いだけ。
既納先のお客さんからも、本音ではあちらの車が欲しくても「あなたのところじゃ売ってないんでしょ?」って言われて結局自社扱いのクルマを買っていただいたことが少なからずあります。もちろん自分の成績になるのはうれしい事ではあるのですが、電気屋さんのアルバイト経験がある身からすると「欲しい車を自分のせいで捻じ曲げてしまった」と後悔したことも何度となくありました。
そういう後悔をしたくなければ自分が扱い車種を拡げるしかありません。だから当時トヨタ系の車ならご紹介できるようなネットワークを作っていましたし、他社のクルマも出来るだけ自分の手でお届けできるネットワークを作っていました。トヨペットの営業なのに軽トラックの新車も納めてるしね。
口では「一人ひとりが経営者としての意識を」なんてカッコいいことを言っていた上司というか所長がいましたが、詰まる所「お客様第一主義」を通そうとすれば一人ひとりの営業マンが高プロの一人経営者になり、各ディーラーの組織は資金面でのバックアップやクルマと部品の流通等、一人で動くには手が余る部門だけを請け負う束ね役を担うだけで良いんじゃね?って気もします。まあ、イオンモールみたいな感じ?ショールームや工場はあっても中に居る人、一人ひとりは独立していてスペースや設備を貸りてるだけ、みたいな。そうすれば個人では負担しきれない設備も共用できるし。
そんな形態が構築出来れば「一人ひとりがプロフェッショナル」に近づけられるんじゃないのかな、という気はします。
ま、そんなこと考える経営者も居ない様な気がしますけど。
Posted at 2018/10/28 09:59:13 | |
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2018年10月27日
前回、じょい@さんから「トヨタ店のセールスマンは、今でも腸が煮えくり返る程」というコメントを頂きましたが、今回は個人的に感じる「好かれるお店と嫌われるお店の共通点」を考えてみました。
例えば整備業者の視点による「嫌われるお店」というより、はっきり「嫌われているディーラー」は、ぶっちゃけ
「今売れている新車を扱っているディーラー」です。それにプラス、ヤナセかな。ヤナセの場合は何でもかんでも部品単価や診断依頼に至るまで一つ一つの単価が高く、キッチリ請求されるからでしょうね。その辺、気を利かせるという事がなさ過ぎる気はします。実体験からしても。
売れている新車を扱うディーラーが嫌われる、その理由は単純に応対が門前払い的であり、優しくない事が多いから。新車が売れている時は自然に「お客は黙っていても来るもの」的な意識が営業だけでなくサービスや中古車部門にまでも何故か芽生えやすいものの様です。何故か「主導権はこちらにあると勘違いしてしまう」お店、と言い換えても良いかもしれません。
結局、詰まる所は「売る人・買う人」の対等なギブ&テイクの関係を上手く構築する事がキモだと思うのですが、わりと「売れなくなるとガラリと態度を変え」てきたり、「上の方針が変わりました」と平然と言ってきたりするのが神経を逆なでさせているという事が分かっていないんですよねえ。その辺が所詮サラリーマンという事なのかなあ。
話を戻して、とは言っても、自分で開発したクルマでもないくせに、単にその車が発売された時にそこのお店に所属していたというだけで右から左に売れてしまう現象を目の当たりにすると、営業担当者はそうした勘違いしてしまう事に加え、選り好みをしてしまう様です。よ。
特にバブル期のトヨペット店は月2万台越えの販売台数を記録し続けたマーク2をはじめとしてコロナ、コロナEXIV、セルシオ、ソアラ(2代目まで)などと選り好みし放題状態だったらしいですから、当時の整備業界周辺からの嫌われ具合も相当なものだったようです。当時、新車を業販して貰おうとしたら仕切り金額ゼロで、一般販売価格と同じだった位の話を耳にした事もありました。そりゃ嫌われるわな。
ちなみに私が入社した頃は一気にバブルが終演した後の状態だったので、当時の販売現場のお祭り騒ぎ状態を幸か不幸か知りません。ただ、当時を知る営業職から伝え聞く狂騒状態は「私、お金持ってます」という人が諸手を挙げて大挙して押し寄せて来た状態だったんだろうなあ、という想像はします。今は世代的に当時の状況を知る人は定年間を迎えているか、その目前位ですね。
話を戻して、そうした状況にある方々はどうなるか。まあ、現在進行形で言えばスバルディーラーを嫌う整備業界の人は割といます。ホンダも比較的チラホラと。
新車営業だと「買うなら、この条件以外では売れません。お気に召さなければ、どうぞお帰り下さい。」みたいな。
サービス部門だと「素直にこちらの言う事を聞けない奴はめんどくさい」みたいな。
中古車部門の営業だと「素直にこちらの勧める、このメニューで買え」みたいな。
結局、自分がそうした対応をされて良い気分になるのか?的な営業を真顔でしていて、それを疑問にも思っていない事も少なくない。
ま、もちろん整備業界だって知恵を拝借するだけ拝借しといて、なかなかお金に結びつく仕事を依頼したがらない所もワリとあるのでお互い様な所はあるんですけどね。なんで近頃は何にもなくても、最終的に修理しなかったとしても「診断料」なる金額を請求するディーラーもでました。
とまあ、嫌われる理由をつらつらと書いてきたのですが反対に好かれる理由、行きつけのお店になるための秘訣はどこにある?と聞かれるとハタと困ってしまうものです。何せそれを追求中の身なもので。
ただ、あまり売れ行きが好調でないディーラーは「嫌われまい」とするあまり、非常に懇切丁寧な対応(少なくとも受付窓口は)をする所が多い気がします。加えてトヨタディーラーも台数が捌ける売れ筋の車は大概、全店舗展開でどこのディーラーでも買える事が殆どになりましたから、今はそれほど慇懃無礼な態度がとれる系列店は少ないんじゃないかな?多分。
先日の新聞報道でトヨタは全販売店の扱い車を統一する、なんて記事が出ていましたが、どうなるんでしょうねえ?これから先は。
Posted at 2018/10/27 16:36:34 | |
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