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2010年08月20日 イイね!

日本車の明日はどっちだ

ブルマウさんのブログを読んでの感想文です。

思えば日本車というのは常に先生が居たのだろうと思っています。
先ず手始めにアメリカ先生。
大きく、豪華に、きらびやかに。低く、幅広く、伸びやかに。キーワードはこれです。
日本車はこれらに倣い、アメリカ先生の自動車の様に低く、ワイドなシルエットを身に纏ったクルマを作りました。

当時のアメリカは(もちろん今でもその残り香は十分にありますが)豊かさの象徴として君臨していましたから、当然アメリカ先生の模倣たる日本製自動車も、豊かさの象徴に置いて行かれる事のないよう、快適装備を余す所なく装備していきました。

さて。

時代もバブルの頃にもなりますと、だんだんアメリカ先生のご威光も翳りをみせます。それと同時にGX81マークⅡ、JZS131クラウンといった車達が登場します。ここにカリーナEDという車を加えてもいいでしょう。

これらの車達はそのままアメリカ車の優美なスタイルと豪華な装備を5ナンバーサイズの中に凝縮し、極めて日本的な、1つの完成形に達したのであろうと思われる姿と内容を具現化していました。

以前書いた、中古車業界で言うところの「フル装備」基準はこの時代までのお話です。

そして、これを期に日本車は一斉に宗旨替えをしたかのごとく、大きくその方向性を......。まあ、ありていに言えば、先生をアメリカ先生からヨーロッパ先生に乗り換えた訳です。もっと言うとドイツ先生ですね。

3ナンバー規制から開放された日本車は、中味は5ナンバーサイズのままで、ガワだけ「大きな事は良い事だ」と言わんばかりのボディを纏い始めました。なにやら「張りのあるボディ造形が良いらしい」という迷走の始まりです。

5ナンバーの頃がちょうど良い塩梅の密度感だったと思うんですけどね。

ここから先は「ベンツ先生」「ビーエム先生」、ちょっと違うポジションで「フォルクスワーゲン先生」という3先生が日本車の前に立ちはだかります。
となれば先生のやることなすことを真似してみるしかありません。そうして「安全の3種の神器」たる「エアバック」「ABS」「衝突安全ボディ」を纏うことに日本車は邁進していくのです。

で、ある時ふと気がついてしまったのです。

かりそめの衝撃吸収ボディに変身すると、なぜだかボディそのものが丈夫になっていることに。
さらに、「このままアメリカ先生一途ではいけない」という平成初期からの思いは、そのままドイツスタイルのボディ骨格を模倣していたことになり、それらがヴィッツやプリウス、プログレやアルテッツァとして結実していったのは御存知の通りです。


この時。平成12~3年の頃でしょうか。
タイミングとして何故か欧州メーカー達は「自動車帝国主義の白昼夢」を見ていて少々迷走を始めておりました。結果的に日本車は先生を見失う事になります。

悪いことは重なる物で、瓢箪からコマの例えの如く、日本車は「プリウスという車とハイブリッドシステム」なる物に目が眩んでしまったのですね。作った本人も初めは半信半疑だったはずなのに、思わぬ大好評の為、それで有頂天になってしまった。
もっと悪いことに、その直前に世に出た「直噴ガソリンエンジン」が、前評判ほどの性能も実績も残せず、泣かず飛ばずに終わった(終わってないけど...)のも、これに拍車をかけました。


で、今に至る、と。


これはクールな奴だ、となれば、一斉にそれに飛びつくのは日本人の、いつもの悪い癖です。

平和な時代が長すぎた弊害からか、どうも上司とは「偉い人」と同義語と勘違いされている気配が濃厚です。でも、実は組織としての方向性を判断する役、という意味で上から目線を要求される、組織としての責任を一身に背負うポジションなんですね。指揮官なんです。


で、指揮官であるはずの上司が、前線の兵士と同じレベルの事をして、周りと一緒になって踊っている(踊らされている)ことが問題なんじゃあないのか?と思います。


思えば私も40歳。バブル絶頂期の就職組です。
おそらく、普通にいっていれば課長なり何なりの役職にいるであろう年齢層になるのでしょう。

果たして彼らは今何を考え、どういった信条に生きているのか知る由もありませんが、企業の舵取りの一端を担う年齢層に達し始めていることだけは事実のようです。
また同時に、一番いい時代を最前線で過ごしてきたであろう世代が企業のトップに位置している、という事も年齢的に言える事です。

怖いんですよねえ。

就職して初めの10年が、後の人生に大きな影響を及ぼす、と思ってますので。



大丈夫かなあ、同級生の連中は。
人と同じ事をしていないと不安な連中ばっかりだったような気もするしなあ。
Posted at 2010/08/20 18:40:46 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記

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