2015年10月29日
マツダとスバルが相変わらず好調なようです。ただ個人的に懸念しているのが販社の信用度が相変わらずアテにできない事です。
初代レガシーの登場からスバルへの注目度が変わりはじめました。もちろんそれまでも一部の車は注目されていたのでしょうけど一般的な注目度は低かったのだろうと思います。ぶっちゃけトヨタの販売員的には競合車としてレガシーツーリングワゴン(特に2代目)以外の車種が話題に上る事はなかったように思います。それ以外の車は箸にも棒にもひっかからなかったです、はい。
もっともトヨタ車はインプレッサWRXに競合車出来る車すらありませんでしたけど。
まあそれはそれとして、スバル販社の人間はスバル信者の比率が異常に高い気もしています。そこに加えて近年は指名買いをされる車ばかりになり、売る苦労が必要とされない状況が加わるとどうなるか。
単に自動販売機になるんですね。
ちょっとシワになったお札は「こんなの読めません」と突っ返し、硬貨でもお釣りが必要無いように丁度じゃなくっちゃ受け付けませんよ、って感じの自動販売機。そうした販売姿勢が「気に入らない&受け入れられない」方には売りません、的な。
こうした販売姿勢やサービス窓口の対応は業者に対しても同様で、だから「スバルは嫌い」とはっきり口にする業者は少なくありません。昔苦労して売っていた頃のスバルを知っている人も初代というより2代目レガシーから数えれば20数年の時を経ていますから、普通に考えれば完全に人は入れ替わっています。
ということは国内販売は完全にメーカーの商品開発力頼り、という事です。
先日WRX Stiの新車見積を作ってもらいにスバルに行ったのですが、目的は新車経費の内訳が知りたかっただけなんで受付の営業は誰でも良かったんです。が、もし本気で新車を買うつもりで店頭に行ったとしたら、あの営業だったら速攻で「悪いけど担当者変わってくれ」って言っていたレベルでした。
商品的な部分で一度そっぽを向かれたら、それからのリカバリーは相当厳しいだろうなあ、と思います。
さてマツダです。マツダの商品も個人的には大好きです。喜ばしい事にこちらも好調な営業成績のようです。ただ少々心配しているのが「ちょっと商品の発表が矢継ぎ早過ぎるんじゃないの?」というところです。正直ネタ切れを心配しています。
ここ数年の好調な営業を背景にマツダも値引き幅の縮小を掲げています。もちろん値引きが少ないままで販売条件が抑え続けられれば言う事はありません。ただ、この販売手法は商品力が強い時期ならば良いんですが、売る側にとっては非常に忍耐を強いられる販売手法なんですね。
例えば「一見さんには値引き一律3万円まで」という事ならそれでもいいんですが、困るのは今まで長く取引のあったお客さんです。個人的にはキチンと線引きした上で差をつけるのが人情としても大事だと思うんですが、大概こういうときは「とにかく値引き額の厳守」しか上層部は言いません。自分が販売現場にいないのですから気楽なもんです。
そうした当時の愚痴はさておき、売れなくなったらマツダは我慢できるのか。
マツダの好調はここ4~5年位の間のことだと思うと、今の店舗上層部はバブル崩壊後の平成一ケタの後半という大縮小の時代を過ごしてきている方々の筈です。あの時のマツダの販売現場はどうなっていたかといえば「値引き大好き」だったんですよね。
それが回りまわって「マツダ地獄」が常態化していた訳ですからその当時の様子はもう推して知るべしというか。私もあんなに下取り金額の言い難い車はありませんでした。
ただ、スバルに比べればまだまだ殿様商売が出来ている期間が長くありませんから、まだマツダの方が業者的にはディーラーとの付き合いはやり易いです。仕切り金額は高いので儲からんけど。個人的には中古車の値の落ち方に注目しています。
もちろん営業的には売れ行きの良い商品を扱っていられる方が幸せです。ただどうしても「売る苦労・売れない苦労」を知らずに過ごしてしまうと営業としては偏ってしまうようです。もちろん逆に売れない時ばかりでは卑屈な販売手法に偏ってしまいますから、やはり経験していく場面もバランスが大事という事なのでしょう。
Posted at 2015/10/29 13:20:00 | |
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2015年10月25日
今年は何故か車の代替相談がそこそこあるので新車見積を作ってもらいに行く機会が多いです。
でも単に新車購入経費の内訳が知りたいだけなので大概は適当に通りがかりのディーラーに寄って「下無し(下取り車無し)の新車見積をください」と言ってカタログとディーラーオプションのカタログを一緒に貰ってくるだけにしています。
一応店頭で「見積もりください」と言われれば、当の営業からすればそれなりに期待が高まってしまいますから余計な期待は酷というものです。
さてさて、そんな話はともかく出てきた見積を見ていつも気になるのがディーラーオプションの合計金額の妙なボリューム。
私が新車セールスであった頃も「標準添付品一式」なるものだけで5万~7万円位のボリュームはありましたが、近頃の新車見積となると10万円前後は当たり前に標準添付品として見積に掲載されてくることが珍しくない感じです。内容を見るとフロアマットとかサイドバイザーあたりまでは見慣れた添付品ですが、それに加えてゴミ箱とかティッシュケースが「1万数千円也」の金額で並べられているのを見させられると何だか気分が萎えてきます。
こないだはWRX-Stiの見積を貰ってきたのですが、ポジショニングランプだけで4万円~とか、ナンバープレートベースなるものが1万オーバーとかね。何だかセルシオ・ソアラ用のディーラーオプションに有った24金メッキのナンバーフレームをつい思い出してしまいました。
ちなみに標準添付品の中身はトヨタディーラーの場合、各自で設定しているようですが、静岡トヨペットの40系ソアラの添付品にはゴールドめっきのトヨタエンブレムが何食わぬ顔で含まれていましたねえ。当時は標準添付品一式をそのまま付けるとセット値引きが出来たのですが、セルシオの革シート仕様でもレースのハーフカバーが強制セットになるのはどういうわけだ、と上と揉めた事もありましたね、そういえば。
それ以外にもよく見かけるオプションが表面塗装のコーティングです。あれディーラー的には儲かるようです。中古車と違って新車への施工なら下地磨きなど無しに殆どそのままコーティング材を塗るだけですからね。
ただ、そもそも現代の車が後加工が必要なほどに弱い塗装のまま出荷している事など普通に考えてあるはずがありません。というか、あれだけ高額な投資をして厳密な管理をされている塗装工程を経た新車塗装よりも手作業で塗りこんだコーティング剤の被膜のほうが方が強くて丈夫なわけがないというか、そんなに良いものならとっくにメーカーが塗装工程に組み込んでいる作業の筈なんですけどね。
そこはそれ「ディーラー様が売ってるだから」という妙な納得のされ方で受け入れてしまっている方が多いようです。
それ以外に、というと近頃は新車の延長保証とかね。
外車あたりだと3年で切れてしまうメーカー保証を5年間にするという内容で、でもそれは新車購入時にセット購入でなければ後付はダメですみたいな売り方は見たことは有ります。
これを見た所為か否かは分りませんが国産勢も、我も続けとばかりに5年間の延長保証を新車時にセット売りする様になりました。ただし国産普通車のはメーカー保証期間は元々電装品3年間、その他一般保証5年間が普通です。という事は延長されるのは電装品の保証期間2年延長という内容というだけです。
希望すれば別に初回車検時に延長保証を買う事もできるそうですし、そもそも3年未満で代替となったときの延長料金の取扱いはどうなってるんでしょうね?今度聞いてみよ。
あと良く見かけるのが3年間のメンテナンスパックです。オイル交換位はさすがにやっといてねとは思いますが、初度登録後の3年間にそれほどメンテが必要とも個人的には思えないんですけどね。
それよりも3年後5年後以降のマメなチェックの方がよほど大事な気がしますから、そっちの販売に力を入れた方が良いのでは?大概は時期が経つにつれメンテが疎かになってしまう方が多いですから。
まあ新車購入時は気持ちが大きくなっている事も少なくありませんから「売れる時に売っておけ」というのも理解できなくもないですけどね。
初期設定で黙ってても見積に掲載されてくるJAF加入料は定番ですね。
ナビも今時の物はずいぶんと値が下がりました。ただし純正品のナビはえらく高額というか強気の根付けでがんばっているようです。
先日買ってきたアイ4WDのナビは直ぐにパイオニアのナビに入れ替えましたが、ハンズフリー付きSDナビが新品でも6万弱ですからね。フルセグであっても7万円に届きません。でも純正となるとフルセグタイプで15万弱、ワンセグタイプで10万弱です。
もっともカプラーオンで付くお手軽さや3年間のマップオンデマンド(地図の無料更新)という魅力もあるので、トヨタ車なら地図の更新期間が残っている純正品をヤフオクで半額位で買ってくるんですけどね、私なら。
色々悪口や文句を書きましたが、それはそれでディーラーの商売のやり方が理解できなくもないところもあります。人件費や設備維持費の高騰に加え、台あたりの販売マージンの切り下げ、販売台数の落ち込みとくればいきおい販売時の利益確保策をとってくるのは分ります。
分るんですが、ただ「減ったから価格を上乗せする」というのはあまりにも稚拙なやり方に思えます。そうではなく「お客さんだったらどうして欲しいのか」という視線があまりにも欠落しているような気がするんですが。
その辺、どうですかね?
Posted at 2015/10/25 15:37:23 | |
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2015年10月23日
これからの自動車技術は最適化が重要なキーワードになるという話は以前読んでいましたが、現実に自分で体験してみると、今時の車は下手に弄ると壊れていくんだな、としみじみ思います。
もっとも私が体験したのは10年前のヴィッツをいじった上での話ですから、近頃の車はさらに最適バランスが進んでいるだろう事を思うと余計にそう思います。
車体設計はいまだに非常に優秀なレベルにあると思っている初代ヴィッツですが、それが走りという面に目を向けるともう少し何とかならんかったのか、というのが正直な感想です。
もちろんヴィッツ登場以前のターセル・コルサ・カローラ2を走らせた印象から比べれば着座姿勢からして大分良くなっているとは思うのですが、それでもやはりと思っちゃうレベル。
じゃあ、といってセッティングまでできる技量が私自身にあるとは全く思ってもいませんから、出来る事といえば精々がシートを入れ替える位かな、と。これでカラダをキチンとホールドしてもらえるようになれば腰痛も長距離ドライブのお尻も痛さも軽減されるかな、と思ってました。
とまあ、ここまでがレカロシートへの入替の前振りです。で実際に入れ替えてみましたよ。SR3に。でも結局は純正シートに今は戻しました。近頃の車は全体バランスなんだな、と改めて思いました。
じゃあ何がレカロでもいけなかったのか。
確かにレカロに入れ替えればお尻も痛くならないし背中の保持もきちんとしてくれて非常に快適でした。ただし、運転中の印象ははかなり落ちました。シートポジションについては前後調整は良くてもシートレール側で上下の調整が殆ど効かないのは相変わらずです。「ポジションを下げるのが正解」一本槍なのは如何なものかと思います。もっとも、それについてはハナから期待もしてはおらず自前でスペーサーを用意してはいましたが。
それだけで済めばよかったのですが、何が悪いってとにかく乗り心地の悪化は想定外でした。昔の出来の悪いチューニングカーみたいなもんで常にゴトゴトと微振動が入ってくる感じです。
昔同じく初代のヴィッツRSで、シートを運転席助手席共にレカロに入れ替えた車に乗らせてもらったことがあったのですが、その時もずいぶんゴトゴトした乗り心地でした。当時は足回りも弄っているもんだとばかり思っていたので、えらく品の悪い車にしちゃってあるなあ位にしか思っていなかったのですが、今回シートを入れ替えた私のヴィッツも今になって思えば似た乗り心地でしたから、あの時のヴィッツもシートを入れ替えてあっただけだったのかもしれません。
何がヴィッツをそうさせてしまったのかと考えると、純正状態の足回りは初期設定自体が元々結構硬い(というか動かない)のだろうな、と。多分耐久性重視で。
で、その動かない足で吸収できない振動や動きをボディやシートを含めた全体で吸収し、結果として運転者には比較的柔らかい挙動をする車、という印象を作っているんだろうな、と。そう思います。
よく車は全体が一つの衝撃吸収体であるくらいの話がありますが、今回のレカロシート換装は車の全体バランスにとって純正シートが重要な構成要素となっているらしい、という事を私に教えてくれる結果となりました。変えりゃあ良くなるってモンでもないのね。
で、シートを戻す前にせっかくの機会なので運転席を丸洗いしましたが、洗い上げる事で気持ち良くなるのは当然として、それ以上になんだか運転している時の印象も良くなった気がします。クッション材の動きが多少なりとも良くなったのかもしれません。
Posted at 2015/10/23 12:39:03 | |
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2015年10月03日
先ほど私宛にトヨタから「お客様アンケート」が来ました。
すぐに考えたのは「果たしてどこの販売店から買った車のことだ?」って事でした。トヨタの販売店からは新車中古車問わずでアチコチから買い入れているので「何処の販売店のどの車に関して」が分らないとどういう答えを用意したら良いものやら悩みます。
もちろんこういうアンケートの回答はいつも当たり障りのない内容に終始するのが常なのですが、どうせの機会ですから質問内容から逆に「メーカーや販売店上層部の考える顧客満足度の指標」というものを邪推してみました、というのが今回のお題です。
先ずアンケートの第一問内容は、私が販売店にとって「新規客」なのか、それとも「CR客」かを問う設問でした。
「CR客」とは営業所内で使われている言葉ですが早い話、各販売店の常連さんというくらいの意味合いです。もっとも何の頭文字かは忘れているのですが。多分Cは「カスタマー」から来ているのでしょうけどRは「リピート」とかその辺でしょうかね。
「CR客」であるとすれば、それは「新車の購入履歴のある人」なのか、それとも「点検等の入庫歴がある」だけの人なのかを聞いています。また「取引歴は無いが来店してもらった事だけはある」という解答欄もありました。
こういう設問から想像できるのはメーカーは、販売店が「どの程度お客さんに近い存在なのか」を気にしている、という事でしょうかね。
もちろんCR客は営業所にとって大事な財産なんですが、生命保険で言う所謂「孤児契約」(営業担当者のいない契約者)のように、過去の取引歴はあっても担当者不在のお客さんは中央店だと意外に多いものです。
今時のように代替期間が長くなると顔を出す理由がなかなか作れませんから、私のように辞めたセールスの過去の販売先にうまく新担当者がはまるか否かは新人にやらせてみないと分りませんし、上手くやっていけているかも、なかなか第三者には把握し難いものです。
次の設問は店舗についてでした。
ここ数年でずいぶんと、おそらくはメーカー主導で販売店店舗の改装を進めているようです。建て替えが出来ればそうするでしょうけど、そうでなくとも内外装のリフォームを実施しているところも随分と目にします。まあ、お客さん的には「行きやすい・寄りやすい」という意味でのバリアフリー化を推し進めましたよ、という感じでしょうか。
元営業マンの目からすると以前は営業の奥まった場所に位置していた事務所スペースが今は銀行のように、申し訳程度のパーティションはあるにしてもショールームのカウンター越しに全ての机が配置されるようになったのが印象的です。外から丸見え状態の配置は多分、自分の机に居ても誰が来たのか直ぐに分るようするためなのでしょう。
昔は事務所内でタバコは吸い放題だったし、当然の如く営業全員の契約状況が分るホワイトボードが正面にでんと居座り、だらしない営業の机周りは散らかり放題だったのが日常風景だったもんですが、まあ何というか、随分と漂白されてしまったというか除菌されたと言うか、隔世の感がありますね。
お店について聞いてくれば、次は人についての設問ですね。電話応対や営業マンに関する質問はまあ普通だと思うのですが、今回のアンケートにも「上役の者の挨拶はありましたか?」と設問がありました。あれって必要なんですかね?まあ、それがおもてなしという感覚なんでしょうか。新人セールスならばともかく、対ベテラン営業との商談であっても何でもとにかく、何処かしらで申し訳なさそうにただ名刺だけ渡し来られても「あの人誰?」なだけだと思うんですが。
私が営業マンだった頃に、何故か商談時に店長とかマネージャークラスの人間が挨拶をしたり、もしくは商談に同席させる事を念押しされたことがありましたが、迷惑だったなあ。
以前は営業上がりの経歴を持つ所長が大半だったのですが、今はサービスマネージャーや本社の事務職だった人が営業所に配属されマネージャー役になっている所も少なくないようで、余計になんかオドオドしてたりね。
また以前私の居た営業所の所長はゴム長靴を事務所内でもどこでも常用する人(もちろんノーネクタイのワイシャツ・スラックス姿)で、あの格好でお客さんのところに来られると「あの人誰?」って真剣に怪訝な顔されたもんでした。まあいいけど。
設問はまだまだ続いてましたがキリがないので今回はここまで。
なんか車の営業も保険営業と同様、随分とめんどくさい説明や対応をメーカーとかから求められる時代になってきているようです。
Posted at 2015/10/03 12:35:23 | |
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