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h.shibataのブログ一覧

2016年12月26日 イイね!

中古車の価格から感じる貧困への道

ディーラーのマイカーセンターでは昔から中古車の最低価格と言われれば30万程度でしたけど、それ以外の車業者なら5万円とか10万円で何とか間に合う車も無かったわけではありませんでした。
結局、新車需要が今と比べればまだまだ旺盛な時代でしたから、代替された下取り車もまだまだ選り取り見取りが出来た時代だった、という事なのでしょう。そんな下取り車ですから商品化に難有りと判断されれば解体屋さんに直行の時代です。解体金額がイコール販売価格な時代であったと言えるかもしれません。


今も昔も変わらないのは中古車の基準金額は新車価格ということです。


やっていないと言いつつスズキがハ○ラーを中古車オークション出品を異様に警戒しているのは公然の秘密ですし、出品者があればその経路は追跡されるそうですし、販売元の業者は取引停止をチラつかされるらしいです。
尤も私なんぞは、そもそもスズキ自販には相手にもされない零細業者なので直接言われた事すらありませんが。

話を戻すと、いくら最初に大量に新車が売れても数日後に中古車オークションに廉価な新古車もどきが大量出品されれば新車販売現場にとっては大打撃です。
そのためには新車値引きはとにかく渋く、業者への卸し価格も同様に、新古車商売をする気にもならないくらいに渋い卸価格に設定し、仮に新古車販売を当初から目論んでいる業者には「オークションには絶対流さず、すべての車は直販でないと売りません」という内容の一筆なり誓約書を取っている様です。

ただお客さんの側からすると「新古車」というか「未使用車」という看板は非常に魅力的に映る様で実際には安いんだかソレナリなのか、はたまた新車価格と大差ない事だって少なからずあるように思える価格設定もあったりなかったり。
その一方で業者的な目で新古車を見ていると「本当にこれで商売になっているのか?」が非常に疑問なところもワリと見受けられるのがホントのところで、みんな厳しいんだろうなあ、とか思ったり思わなかったり。


ま、そんなこんなで新車販売は守られ、中古車価格も高値安定するというわけです。特に昨今の様に軽自動車でも200万円越えも珍しくない時代になると高年式の軽の中古車は非常に高値安定銘柄です。特にワンボックスの軽バン・ワゴン車などの5年落ち車あたりとなると、この金額を出してまでして軽の中古を買う意味があるのか非常に悩みます。もっとも販売者としては注文が入れば云も寸も無いですけどね。

中古車の高値安定は下取り価格も高い事に繋がりますから「新車を買う方・買える経済状況にある方」にとっては良い事なんですが、中古車しか選択肢を持たない私のような貧乏人にとっては非常に悩ましい状況となります。
例えば、来年はもう平成29年になるというのに平成20年式あたりのタン○あたりのターボモデルだと距離が少ない(それでも5~6万キロ辺り)車は大台の100万円とかの値札もちらほら見ますから「これを薦める気になるか?」と非常に悩むところです。

冷静になって考えれば、そんな9年落ちの車に100万も出すくらいなら、もう4~50万も足してもらえば十分新車も視野に入ると思うのですが、そこは出したくないというか超えるに超えられない壁があると言ったらいいのか、そもそも自動車に興味が無いから8~90万くらいの、100万までは出したくない予算内で買える車を見繕ってほしい、なんてお問合せが来たりする訳です。



しかし、こういう状況を見ていると「貧しくなったんだなあ」としみじみ思います。クルマを取り巻く状況が。欲しいと思ったら大枚はたいてでも、地獄のローンを組んででも買いたいという時代じゃなくなったんだな、今は。多分。

昔なら黙っていても売れた新車を買う層から、それこそ湯水のように税金をかけても可愛い子は目に入れても痛くないとばかりに、喜んでとまではいかないにしても高額の税金を已む無く受け入れる雰囲気がアリアリだったと思われますが、やっぱり今はそういう雰囲気を感じません。抑えられる所は抑えたいから車は買っても、一方では燃費に目が向くし、安ければそれで良いとばかりに軽自動車へ熱い視線が向けられてもいるわけです。

まいっちゃうねえ、こんな雰囲気は。
Posted at 2016/12/26 21:50:13 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2016年12月25日 イイね!

C-HR

通りすがりで展示車を見かけるC-HR。私もご時勢にあやかってちょっと一言。


金額だけ見ると初代ハリアーを思い出します。
あの頃2.2リッターモデルのSを買ってくれた方がありましたが、確か予算が当時総額300万という話でした。最終的にはもう少しお足しが出ましたが、当時平成10年の初代ハリアークラスの価格帯ってあの辺だったんですよね。

トヨタのホームページをみると基本寸法のページがあるのですが、なーんか見たような数字だったので念のため取り出だしたるは我が車の社長車サクシードの本カタログです。

サクシードの全長4300mmに対してC-HR4360mm。
同順で全幅1695mmに対し1795mm。全高1525mmに対し1550mm。
ホイールベース2550mmに対し2640mm。
トレッドは1455mmに対し1540mm。
ちなみに車幅の関係でしょうけど最小回転半径は4.8mに対して5.2mと、この数字にはかなり差が出ています。


正面から見れば幅が10cm違うわけですが、横から見た長方形のマスとしてはあんまり差がありません。というか幅以外の両車の寸法差がわりと無い事にびっくりしました。

しかし、はっきりと違うのが重量です。C-HRのハイブリットモデルで1440kg、4WDモデルが1470kgなのに対し、まあバンモデルと比較するのはフェアじゃないっちゃあフェアじゃあないのは承知の上ですがサクシードは1060kg(AT車)なんですよねえ。

その差なんと400kg。うーん、重っ。

ちなみに私のサクシードは市街地仕事仕様で実燃費14~15km/l位ですがC-HRはどうなんですかね?カタログ値でハイブリッド30km/l、4WD15km/lとなっていますが400kgのハンデをどう切り抜けるのか?まあそれを切り抜けるのが今の技術ですと言われれば素直にすごいなあ、と思ってしまいますが。

もうひとつ、当時平成20年のカタログに挟まれていたサクシードバンUL-X、AT車)の車両価格は税抜き1,445,000円でした。重量増100kgあたりの単価が約50万円と言う事でしょうかね。まあ15年も前に発表された車と比べても意味はありませんが。


LEDの球切れに関して心配をされている文章も目にしましたが、どうなんですかね?実際の発生データー的には。メーカーの保証規定を聞いてみたいもんです。

ちなみに私の初ディスチャージ車は100系マークⅡマイナー後のモデルでしたが、当時ディスチャージバルブのメーカー保証期間は1年でした。しかも左右両方切れたときとかいう条件だったと思います。何で知ってるかと言うと私のマークⅡは切れたことがあるから。しかも片側だけ。
仕方なく自費で交換しましたが高かったなあ、あれ。バルブ1個で1万2~3千円位したような気がします。工賃浮かすために自分で作業しました。もう一つちなみに供給部品は小糸じゃなくフィリップス製でした。

確かマークⅡ100系のツアラーシリーズがトヨタ車としてはディスチャージヘッドランプの初採用例だったと思いますが、トラブルの発生率を見るためか確かマイナーチェンジをするまで頑なに他のグレードに採用を拡げていませんでした。普通なら特別仕様車でさっさと採用を広げるのが常の手法でしたが、ディスチャージはマイナーチェンジまでツアラーシリーズのみの特別装備でしたね。


さてさて。今日は特に予定も無いので今からディーラーに行って実写でも見に行って見ましょうかね。ついでにロードスターのRHTも見てこようかな?

Posted at 2016/12/25 13:02:48 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2016年11月23日 イイね!

商売の行方 2

長らく日陰の存在であった中古車部門、静岡トヨペットの営業所内ではマイカーとかセンターとか呼ばれていました。
あくまでも新車のサポート部門という位置づけを象徴してたのが毎年1月末に行われ、2~3月通期で必達目標なる数字示される、決算シーズンを前にした全社員決起大会なる集会の中のひとコマでした。例えば車両販売の年間成績優秀者表彰や累計販売1000台・2000台、とか年間100台セールスの表彰なんかもこの中で行われました。

その中で中古車部門の営業所長たちは全員壇上に上がり、もちろん目標数字を朗々と誓うのですが、必ずといって良いほど一緒に謳いあげられるのが新車支援策としての一律5万円の査定アップとか、解体車援助金3万円対策とかが含まれるのが常でした。
もっとも中古車の査定アップのお願いは決算期に限らない話で、いつも査定アップにマイカーセンターに走るのがいつもの日常光景でしたし、解体車対策も常に行われていた話だったんですけどね。

で、その全社員決起大会のラストには。

恥ずかしげもなく「必達(ご丁寧に日の丸入りの)」と書かれた鉢巻を全員で締めて

「やるぞー」なんて全員で唱和しちゃったりなんかする訳ですね。

竹槍特攻隊かよ、みたいな感じ。ついでに指定された大きさの紙に営業所の目標数字を書いて、各営業所長が一人一人目標を読み上げる、なんてひとコマもあったなあ、そういや。そういえばついでに全社員大会の時って開催年によってまちまちですが、サービスの人達はマネージャー以外は来ていなかったような気がするなあ、そういえば。この辺にもなんだか意図的な地位の差を感じますねえ。

でもまあ、それらのことは個人的にはどうでも良い話で、覚えているのは累計新車販売2000台だったかを達成された沼津の方の営業マンが話されていた内容ですね。
その方はサービスアドバイザー出身だと思いますが、営業に回された時に何から始めたかという話が印象に強く残っています。
その方曰く、所詮自分にはメカしかできないので営業車(自家用車)に工具を積み、知っているお客さんの所に行った先々でちょっとした軽整備や故障診断をして回り、それが今でも日常の行動の基本との事でした。結局は常日頃のフォローが大事なんだろうなあ、と。

もちろん前置きとして、アドバイザーとして長く営業所のフロントにもいらしたでしょうから、そこで常に見知っているお客さんが既に何十人となく居てくれていたでしょうから、新人営業マンと違って既に顔を出せる所が最初からそれなりに有ったという事も大きいのだろうとは思います。



そうした話はさておき、無施策・無思慮・無展望のディーラーへの変革の波はメーカーからやってくるのが常でした。

営業の主役交代の変化の波第一弾は、おそらくカーロッツの営業開始からだったでしょうか。全国で見ても有数の自動車ディーラー集結地であるらしい静岡県浜松市和田町を中心とする通称「自動車街」で、試験的にメーカー資本で巨大中古車販売店がスタートするというプランです。
今現在、カーロッツ浜松がメーカーの当初の意図通りに動けているかはさておき、少なくとも開業当初のその規模や体制への力の入れようには正直驚かされました。あくまでも個人的には、ですが。

値付けは少々高額設定とは思いますが、それでも価格に見合った足切りラインの高い高品質車を大規模展示場にトヨタ資本で大量展示してあるわけですからね。一方でカーロッツに全く無関心なマイカーセンターの人間にも半ば呆れました。
カーロッツが今現在失敗しているとまでは個人的には思いませんが、あまりうまく行っていないようには思える原因として、地元ディーラーとの連携があまりにも無い事と、仕入れる車・ラインナップの重要性をカーロッツの仕入れ担当者・マネージャークラスが理解していないことはあるかな、と。所詮サラリーマンなだけに、ね。

そんな事はさておきカーロッツの開店と前後してガリバーやビッグウェーブ、アップルなどをはじめとした中古車買取店への対抗のためか、トヨタディーラーの中古車センターでも「あ・かいとり」をトレードマークとした中古車の買取を始めています。で、ほぼ時期を同じくしてディーラーの中古車オークションでの買付も始まっています。ついでに中古車査定基準も大きく中古車オークションの評価基準に擦り寄った改定もありましたねえ。
ディーラーの業者オークションでの商品仕入れですが、全く販売には関与しない職としてのオークション担当が静岡トヨペット内では定年間近のおじさんたちのタイミング調整のポジションとして活用されていた事もあって、新車販売の現場にいた私からすると非常に馬鹿げた行為を繰り返している事も目にしています。ぶっちゃけ静岡トヨペットの西部地区と東部地区で同じ車を競り合い、身内同士で値を吊り上げていた話とかね。


そうした流れと並行して順調に新車販売は下降線を辿ってるのですが、そうした流れを何とかして断ち切りたいというメーカーの支援策のひとつとして営業マン個人に1台づつ営業用パソコン支給されました。静岡トヨペットでは平成10年の秋口からですね。
本来ならば初期投資分は業務人数の削減と円滑化でペイする筈だったのでしょうけど、そんな気配は全く無かったなあ。Eメールによる営業成果の報告は始まりましたけど、相変わらずFAXと電話による報告も並行して続けられていましたし。

個人の営業用パソコンは当初から新車見積作成機能だけに留まらず、サービスの入庫状況等の担当顧客の整備情報や営業の日常の行く先・活動回数・活動内容を記入する事によって自身(営業所の親機からは全員分のデータが見られる)の営業活動の内容管理なども出来るという優れもののシステムでした。
ゆくゆくは中古車の基本価格検索や中古車査定書の作成の他、活用範囲は新車だけに留まらず中古車の在庫車検索や中古車の見積り作成、その他自動車保険等の個々の保有保険契約の内容確認や継続・新規・契約変更の試算など、様々な分野に発展していく筈のものだったと思うのですが、如何せん、運用する側・活用する側の関心の低さと、機械なんぞに使われてたまるか的な妙なプライドなどもあってかあんまり活用されている雰囲気はありませんでしたねえ。そもそも保険継続の試算すら一人で出来ない営業ばかりでしたし。

もっとも当時はコンピューター自身の急激な性能向上を目前に控えていた時期(たしかwindous98だったかな?当時のOSは)でもありましたから、今なら難なくこなせる業務も中々に手間どっていた事も普及を妨げていた一因かもしれません。

平成15年まで私自身は静岡トヨペットには在籍していましたが、当時を思い起こせば新車営業事務所内の空気は冒頭に書いた全社員決起大会のような雰囲気そのままという所長が殆どでした。特に夕方以降ですね。所長にとっては夜の最終報告数字が控えていますから遅い時間になればなるほど次第に上役の表情は険しくなり、雰囲気は暗くなっていったものです。
でも、どうすれば普段の活動が新車販売のネタになるか・つながるか、という私的にはよほど建設的と思える内容の営業会議の議題には殆どお目にかかったことがありません。毎回の営業会議の最後は大体所長の思う数字を各営業担当に「自発的に」「やります」と約束(=白状・告白etc)させないと営業会議は終わらないのが常で、そういう目標数字を各自が白状するまでに持ち込ませる尋問の儀式というのがいつもの営業会議のパターンだったような気がします。

あるとき事務のお姉ちゃんに「何で毎朝の営業会議ってこんなに時間がかかるんですか」と無邪気に聞かれた事がありますが、そりゃあ何の罪の意識もない人間に無理矢理罪(ネタの有る無しが全く考慮されない今日の契約目標)を白状させられる儀式なわけですから時間がかかって当然ですよねえ?

今にして納得しましたが、私は上司にとって

「数字を挙げるつもりのない・挙げてこない」という意味においての犯罪者だった

のですね、当時。そりゃあ検察官としては怒るわけだ、確かに。会議終了後はどっと疲れが出た理由が今になってやっと分かりました。こんな事いつまでもやってりゃ、そりゃあ衰退するわな。新車販売なんか。まあ保険の世界も似たような事やってるけど。



という訳で、当時を思い出して今更ながらどっと疲れたので今回はこの辺で。多分続くといいなあ。
Posted at 2016/11/23 12:40:44 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2016年11月22日 イイね!

クルマ商売の行方

少なくとも私が自動車ディーラーに新人営業マンとして入社した平成4年当時の雰囲気は圧倒的に新車営業部門が会社の花形という扱いで、中古車部門の序列は明らかにその下でした。
事実、新人営業マンの配属先発表の時に中古車営業を指示された同期の新人さんには「気を落とすなよ」的な励ましが他の新車営業に配属された人たちから集中したのはよく覚えています。
更に更に、そもそもサービス部門や事務系は全く別の世界の人たちって感じでした。そもそも入社式のときこそ同じ会場に居たものの一緒に居たのはその時だけだったし。
恥ずかしながら同じ営業所内で同期入社でありながら私的に先輩社員だと思い込んでいたメカニック本人から「同期なのに何で『さん』付けなの?」と聞かれた事もありました。言われるまで気が付かんかった。相手は覚えていてくれていたのにね。


もっとも花形の新車営業は、花形であるだけに一番過酷な部門というか配属先や、そのタイミングで


天国と思うか地獄を見るかの乖離が無茶苦茶に分かれる


部門でもあったわけなんですけどね。



そんな与太話はともかくとして新車営業が花形であったのは、やはりなんと言っても「かつては一番の利益部門だった」事に由来するのだろうと思います。もちろん人気・不人気の車種の壁はあったにせよ、今と比べれば大方「出せば売れた」古き良き時代であったであろう事は事実だろうと。
もちろんかつての上司が言っていた様に「それでも売れた奴もいれば全く売れない奴もいた」という事もまた事実なのでしょうけど。

もっと言っちゃえば何でも有りの時代でもあったので、営業マンの内職はやりたい放題だったようです。特に売れている営業であるほど材料にも事欠かなかったでしょうから内職で豪邸が建った話も良く聞きましたし、実際に豪邸も見ました。誰の家とも知らずに行ってみたら他店の営業さんの家だった、というね。



新車営業の表面がメーカーの看板を掲げたディーラーの新車販売だとすれば、裏面といっては失礼ですが影で非常に大きな力を持っているのが地場で整備工場を併設してる所謂モータースと呼ばれる事も多い業者さんです。軽自動車や中古車の販売ばかりでなく、もちろん地域差はあるにしても新車販売にかなり大きな力を持っている業者さんも存在しますし、新車ディーラーの営業にとっては前置き無しで台数が確保できる重要な顧客でもあります。
ぶっちゃけ少なくとも私の知っている範囲で営業成績上位の常連営業マンは、有力な業者を顧客として確保している事が少なくありませんでした。

スズキだとそうした業者さんをディーラーとして囲う事から始めているとも言えるのかな。ホンダだと初めはバイクを売るために自転車屋さんを代理店にしてたんじゃなかったかな。

で、話を戻すと業者さんってのは商売のネタとなる中古車が欲しいわけです。当然新車を売っている、売れている新車営業なら下取り車のネタも当然豊富ですから、ここに行き着くべくして行き着いたwin-winの関係が構築される訳ですね。まあ当時の新車ディーラーは社内に中古車ブローカーを飼っていたようなモンですな。
何でかというと、ディーラーの社内的にも新車販売が相当に上手くいっていた時代だったようですから、相当数を売ってくる営業マン=社内的にも発言力が大きい社員でもあります。つまり裏でやっている事は誰でも知っている公然の秘密で、でも誰も文句を言えない。もちろん全員がそうだったとは言いませんけどね。

この辺はバブル期までのお話ですね、時代的に。


その後、新車販売台数が頭打ちとなり、かつての凄腕さんたちも第一線から管理職・経営陣に参画しだす時期が重なると営業マンの内職も禁止され始めました。自分たちの退職金にかかわってくるからだろうと散々陰口を叩かれていました。
まあ自分たちが散々やっていた手口ですから開錠の名人がセキュリティの専門家になるようなもので、取り締まる方法も心得ています。
先ずは「業者販売を課長職以上に限る」ということにし、次に「怪しきは切る」とばかりに内職が派手と思しき営業マンが次々と首になりました。

次の施策が「業者販売は各営業所の専任者に限る」というものです。このため業者向け販売専門職の人がいきなり年間成績上位者として名前が上がるという変な現象がよく見られました。
現在は業者販売専任者が各営業所から地区営業部へ集められ、業販部として独立している様です。

その一方で急激に下取り車がディーラーの中古車部門に集中するようになり、今度は中古車部門の業者への横流しも目に付きはじめ、それと何故か並行して中古車買い取り業者なるものが世間を賑わせていきました。
今にして思えば同時多発的なタイミングでもありましたから、元経験者が開業に噛んでいた可能性もあるのかなあ?


バブル崩壊以降、トヨペット店的には最終型マークⅡ登場の頃まで。新車値引きといえばコンパクトカー以外は発表直後はともかく、多少時期が経てば30万円くらいが当たり前という時代が長く続きました。
でも、新車販売台数は減り続けたわけですから、当然以前の花形部門も社内的にも花形ではなくなっていきます。

その代わりに台頭してきたのが中古車部門ですね。

当時、新車の下取りとして査定価格という仕入れ金額はあっても値付けは非常にアバウトでした。よく避難場所として中古車部門に遊びに行っていたので中の業務も見ているのですが、中古車情報誌を見て似たような車があれば「だったら、これくらいで良くね?」という感じの値付けが普通でした。
査定価格への不平不満はすべて新車部門が受け、入庫の翌日には呆れるほどの高額で(しかも元のナンバー付けっぱなしの事も良くあった)並んでいるんですから新車営業としてはたまったモンではありません。しかも営業所が隣同士で併設されていましたしね。

しかも新車部門は相変わらず今日の受注目標を深夜まで追及されている一方で、中古車部は「暗くなってきたからそろそろ閉めるか」といって店じまいの用意をしているわけですから私にとっては天国に思えましたし、実際に「中古車部門に転属させてくれませんか?」って所長に頼んだ事もありました。



長くなってきて、そろそろ集中力も切れたので次回に続きます。多分。
Posted at 2016/11/22 11:16:15 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2016年07月10日 イイね!

店舗の改装をした位で高級路線にできるなら、そんなに楽な事はない

えー、じょい@さんのブログで取り上げられていましたが、私も馬鹿な話だと思っています。

私自身が納めさせて頂いた高額車では1千万円にかろうじて届かなかった30系のセルシオが新車の最高額でしたが、店舗云々はともかくとして、そもそもの話として先ず世間様に「これなら高くてもしょうがないや」と有無を言わさない販売価格が許容されるクルマを発表できるところが出発点なのではないか?という気がします。

例えば「コスモ・コンセプト」みたいな、幻想がきちんと現代デザインに織り交ぜられスペックも備えた車が作れれば可能かもしれません。でもこれはメーカー側の問題です。

次に問題なのが販売店側です。そもそもの話、マツダのお店に分かりやすい金額の例として例えば1千万円を払おうというお客さんが居るのか。来るのか。



まあ、前置きはすっとばかして仮に世間様も認める売価1千万円の車が出来たとしましょう。今の販売形態はかなりの部分が来店主導ですから話題の新車の発売当初ならそれなりに数は売れるんじゃないかと思います。
ただし問題は新車効果が目に見えて現れる発売から3ヶ月とか半年などという生ぬるい期間を過ぎた、それ以後のお話です。

ぶっちゃけ現在のマツダの販売台数がかなり低迷していると聞いています。早い話が昨年の新車攻勢が一段落してしまい、目玉の新車発表がここしばらく無く、需要の前食いもひと段落してしまった、という事なのでしょう。

こういう時にどうするかと聞かれれば、本来ならば今まで積み重ねてきた既存のお客さんとのつながりなり、新車のフォローアップなりで得られた紹介情報なりをモノにしていく時期だと思うのですが如何せん、来店型のみに頼った販売手法は、その時は楽な反面、売りっ放しにも直結し易い販売形態です。せっかくのフルラインナップが全く生きていないと言わざるを得ません。結局は継続的な販売のためには立て続けに行われる新車発表が販売店側にとっても欠かせないものになってしまっている現実があるわけです。
販売が息ついてしまっているということはお客様とのつながりと言う一点で、販売における基礎体力が乏しくなってきている兆候かと思われます。つまりマツダの今現在の状況はメーカー側も販売店側もネタ切れを起こしている状況ななんだろうな、と思います。

ちなみに私の場合、先の1千万円弱のセルシオを納めたお客さんにはその後一年半の間(つまり1年半後にトヨペットを退職したということです)にプログレとソアラをお買い上げいただきました。せっかくお付き合いが始まった訳ですからそれを継続させなければ意味がありません。


そんなこんなで本来なら刹那的な新車効果よりも継続的な販売台数の維持が大事なんですが、果たしてその為の準備や積み上げがマツダの販売店サイドには有るのか、無いのか?

あんまり無いような気がするなあ、多分。


北米のレクサス店立ち上げにあたっての成功要因は24時間のロードサービスだったと聞きます。良い金出した以上は、普通なら金額なりのアフターサービスを要求したくなるのが人情ってもんでしょう。

じゃあ、国内販売店が提供できる良いアフターサービスとは何か。こういうアイデアはメーカー頼みじゃなく、販売店側が独自に打ち出していくべきところの筈です。こういうところでネタ切れを起こさないための外部任せでないリサーチはやっているのでしょうか?
もちろんこれはマツダに限らず他メーカー系列の販売店にだって同じ事が言えるのですが、これを熟考した形跡があまりに感じられません。店舗を黒基調に改装する事がリピートしたくなる仕掛けになるんですか?

国内のレクサス店立ち上げ時に話題になった「工具はすべてスナップオンに統一」とか、出される「飲み物のティーカップがすべてノリタケ製」なんてところはお客さんの求めるところだったのでしょうか?もちろん個人的にも調度品の良さがマイナスだと思ってはいませんが、ブランド名の有無よりセンスの良し悪しの方が重要じゃあないんですか?


マツダにしたところで地道な研究開発が今のスカイアクティブにつながっている筈なんですが、それと同様に販売者個人個人に対する地道な啓蒙活動や意思改革だって同様かそれ以上に重要な事柄なんじゃないんでしょうか?って思います。お客様からお金を頂く意味についての意識が希薄なんじゃないですかね?今一度冷静に考えさせる機会を持たせた方が良い気がします。
Posted at 2016/07/10 16:14:02 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記

プロフィール

「[整備] #タフト ダイハツ・タフト オーディオレス車への純正ナビ取付 https://minkara.carview.co.jp/userid/603944/car/3542135/7641092/note.aspx
何シテル?   01/14 11:39
どノーマル車が好きなので、派手なカッコにしたりとか、ボディへのお絵かきはしません。中味もそのままです。仕事が暇な時はクルマを磨こうかなあと思ったりもしますが、大...
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