シマンテックの詐欺的商法

今月のクレジットカード明細を見ていたときのこと。
利用先の項目に「シマンテックストア(Norton)」とあります。



・・・??、はて、ノートンの製品なんてカードで購入した覚えは全くないゾ??
なんだ、これは??



実は、昨年も同様のことがあったのです。


その時使っていたパソコンにノートンのアンチウイルスを入れていたのですが、そのパソコンがすでに5年以上使って動作が怪しくなってきていたので、買い替えを検討していました。どうせ買い換えてしまうから、アンチウイルスの利用期間が過ぎてしまってもいいやと思い、更新手続きをしませんでした(正確には、私自身は利用期間を延長・更新したつもりは全くなかった)。



ところが、カードの明細を見てビックリ。
更新したつもりのないのノートンの代金5985円が引かれているのです。



この時も「あれっ?」と感じたのですが、ひょっとしたらノートンアンチウイルスを導入した際に、2年契約という形を取ってしまったのかなと考えたこと、その時点でまだパソコンが稼動していたことから、そのまま放置してしまいました。

その2ヵ月後ぐらい、パソコンを新しいものに買い替え、ウイルス対策ソフトは全く別のメーカーのものを導入しました。


で、そんなことがあったことも忘れていた今年9月。
カード明細に「シマンテックストア(Norton)」の文字が・・・。
なぜか金額は昨年よりも多い6285円。

さすがにこれはおかしいと思い、すぐにネットで調べてみました。すると、私と同様のトラブルに巻き込まれたという人が、いるわいるわ。

どうやらこれは、「自動更新」という機能によるものだそうです。シマンテックのオンラインストアを通じてクレジットカード決済でアンチウイルスを購入した場合、翌年以降も勝手に契約更新してカードから代金を引き落としていく、ということになっているようです。
私はそんな手続きが行われるなんていうことは全く知りませんでしたし、申し込みをした覚えもありません。ネット購入した際にサイトのどこかにその旨が書かれていたのかもしれませんが、全く気がつきませんでした。ちなみに、この更新を停めるには、改めて停止手続きをこちらが申し込みしなければならないそうです。

きちんと契約内容を把握していないユーザーにも落ち度がある、と言われるかもしれません。しかし、ネットに書き込まれている他の「被害者」の方々も、どうやら私と全く同様のパターンのようです。つまり、これだけ多くの人が「自分が自動更新というシステムに同意をしたつもりが全くない」ままソフトを購入しているというのは、やはりネット上での契約のやり方に問題があると思います。

今はサイト内で表示を明記するなどの改善がされているそうです。しかし、そもそもウイルスソフトの自動更新などという機能は、メーカーができるだけ多くの課金をしようと目論んだ機能に過ぎない、としか思えません。

延長のためクレジットカードからお金を引き落としするなら、その旨パソコン画面上に表示させるかメールでお知らせをするかなどして、そこで同意して延長の手続きを取った人だけに限るべきでしょう。「契約しないって言ってないから、契約(延長)した」というのはあまりにも良心に欠けた商売です。

今回、私はカードの明細をきちんと見ていたから「被害」に気がつきましたが、カードでたくさんの買い物をしているような人や、そもそも明細をチェックしないような人だと、全く気づかないで課金されてしまうということがあると思います。パソコンを買い換えた、メールアドレスも変わったというような場合には、もはやメーカー側から連絡の取りようがありません。そんな利用実態の全く分からないユーザーに対してまで課金し続けるというのは、いかがなものでしょう。

また、中には東日本大震災の被害に合われて、ご家族全員が被害に合って行方不明になられた方、あるいは亡くなられた方もいらっしゃるかもしれません。こうした場合、誰がノートンアンチウイルスの使用停止手続きを取るのでしょうか?　まさか、被災された方の口座に残額がなくなるまで、延々と課金しつづけるつもりなのでしょうか??

今回の一件、極めて詐欺的な商法に近いと言えるのではないでしょうか。
シマンテックのオンラインストアでウイルス対策ソフトを入れられた方は、ぜひ注意してみてください。